樋口 陽平

今回は、ITソリューションサービスを提供している株式会社樋口総合研究所の樋口氏にお話を伺います。「みんながヒーローになれる社会をつくる」というビジョンを掲げている樋口氏に、同社を立ち上げた理由、そのビジョンに対する想いについて伺います。

樋口：一言で言えばITソリューションサービスを提供しています。具体的には企業のインフラ、Web、メインフレーム、構築、運用・保守、ITコンサルティングなどのシステム全般を手がけるなど、本当に様々なサービスを提供しています。また最近は、AIによる画像診断、文字診断、データ解析を行う新しいサービスや中小企業向けの月額ＩＴ支援サービスも展開しています。

樋口：クライアントさんのニーズに対して質の高いソリューションを提供できるところです。まず、一社ずつに専属の担当者をつけますので、ニーズを細かく聞き取ることができます。さらに、ニーズに対して高い技術で応えることができます。常に目指しているのはクライアントさんのニーズを超えるような提案をすることです。

樋口：人です。この業界はどうしても技術ありきなところがありますが、私は人を大切にしたいと思っています。なので、スキルはもちろん大切ですが、人間性というか、人としてどうなんだろうということも同じくらい大切に考えます。クライアントさんにサービスを提供するのが私たちの仕事ですが、相手は人ですから、人間性というか礼儀というか、そういうものを重要視しています。

樋口：通勤ラッシュが嫌で起業しました（笑）。

冗談に見えるかもしれませんが、本当です。小学生の頃から起業したいとは考えていたのですが何をしたらよいか分からずとりあえず大学までいき、とりあえず就活して決まった会社に通い始めたらそこには地獄の通勤ラッシュが待っていました。自分はこんなことを耐えるために大学までいったのだろうかと考えたとき、起業したい気持ちが大きくなり、決意しました。

業種に関してはそれまで関わってきたサーバやネットワーク関連含むシステム関連全般を選び、またその業界が人材不足であることも分かっていたので、ここで勝負しようと思いました。

樋口：潤沢な資金をもって起業したわけではないので、最初はもちろんひとり。

なので最初は売上があがっても最低限の生活費を除いた分を貯めて、社員をひとり増やして、また貯めて、ひとり増やすということをしばらくやっていました。

起業したての頃は先行きもかなり不透明なので、不安でしたね。

樋口：私たちのVisionは「みんながヒーローになれる社会をつくる」です。これはどういう意味かというと、誰にでも居場所はあるということです。前述のとおりですが、どうしても技術ありきな業界において私たちは人で勝負したいという決意と、誰にでも活躍できる場所があるし、その場所を作ることすら使命だと思いたい。そんなことを考えていたら面白いことになってきていて、弊社では20代と60代が一緒に働いたりしています。それぞれの得意分野を活かし、足りないところは補い合って、何なら人生相談までしながら良い関係を作っています。年齢なんて関係ないんですよね。これも既成概念だと思いますが、他にもいろんな既成概念がありますから、ひとつずつ疑問を投げかけて変えていこうと思います。先日も家族がピンチだという社員から相談を受けましたが、仕事と家族、天秤にかける方が間違っています。何があっても家族第一ですから。これからも、人生という視点で、大切なことを見間違えないようにしながら、社会の役に立てる会社として邁進していきたいと思います。

執筆＝吉田

校正＝笠原