おもいで株式会社

奥野和弘

なにがあっても未来に届く、時間差メッセージ

時を超えて想いを残す新たな時代へ
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今回のインタビューは、おもいで株式会社の奥野氏にお話を伺います。大好きなお祖母様を亡くしたご経験から、事業やサービスを起ち上げたという奥野氏に、人の記憶を、時を超えて未来につなげていきたいという想いや、将来のビジョンや展望、サービスを通してつくりたい社会などについてお話を聞きました。

おもいで株式会社 代表責任者 奥野和弘氏のONLY STORY

Omoide

メッセージを時間差で届ける意味


–まずは、おもいで株式会社が手がけている事業について、お聞かせください。

奥野氏:おもいで株式会社は、会員制メッセージングサービスを提供しています。これは端的にいうと、お預かりしたメッセージを一定の時間を置いてからお届けするサービスです。

届け先を決めて、写真や動画をつけてメッセージを送るという意味では、SNSが近いでしょうか。
 
それらSNSと異なるのは届け方で、これは大きくふたつあります。まずひとつは、未来の日付を決めて届けるという方法。たとえば記念に写真を撮っておいて、来年に思い出しましょうということで1年後に届くようにしておく、というような使い方ですね。
 
もうひとつは、残念なことではありますが、ご利用者様に万一のことがあった時に送信を開始する方法です。何年もかけて事前にメッセージを書いておけば、亡くなった時にそのメッセージが少しずつ届き、残された方が亡くなった方の人生を振り返って楽しんでいただくことができるサービスとなっています。
 
–どのような利用例があるのでしょうか。

奥野氏:たとえば働き盛りの男性ですと、いつも忙しくされていて、海外出張に行って部下の面倒も見て、というような方がいらっしゃいます。そこでふと、自分の子供にはきちんとアドバイスができているだろうかと感じる時があるんですよね。

その方が40代だとして、自分の子供が40歳になった時にしたいアドバイスもあるでしょう。そこで今の気持ちを、子供が自分と同じ年齢になった時の子供に残したい、というようなご要望をいただくことがあります。
 
あるいは、赤ちゃんが生まれたばかりのお母さんだと、子供が生まれた直後は嬉しくてたまらないという気持ちでいっぱいなんですね。でも、赤ちゃんを育てていくと、大変なこともたくさん出てきます。

そのような時に、生まれた直後の写真を一日一枚撮ってもらって、その日どんなに楽しかったか、どんなに嬉しかったかということを、育児で苦労している未来の自分に向けて送る、という使い方もありますね。
 
–御社の経営・事業運営にあたって、一番重要視していることを教えてください。

奥野氏:やはりメッセージをきちんと届ける、ということです。生まれたばかりのベンチャー企業に、数十年後に届けるメッセージを預けるというのは不安になると思うのです。しかし私たちは、確実にメッセージを届けることを重視して、あらゆる手を尽くしています。
 
実は、現在のメンバーは全員が兼業で関わっており、誰も弊社から給与を受け取っていません。もちろん外部から融資も受けていないですし、現時点では資金調達もしていません。

その上、不安定な広告モデルは行わず、利用費をいただくモデルにしています。お預かりしたメッセージを届けるためのコストを計算して、それを常に内部留保として確保しています。
 

経営という意味では、お金はどんどん投資して利益を大きくしていくために使うのが基本。しかし私たちはそのような手法は取っていません。一見非効率に見えても、お客様にメッセージをきちんと届けるということを第一に考え、このような形を取っています。

亡くなった人の経験を残したい


ーこのサービスを展開するに至ったきっかけについて教えてください。

奥野氏:私は22歳、大学院生の時に、祖母を肺がんで亡くしています。祖母は亡くなる前に、窓から外を眺めていました。その時に私は、外の景色を見ているのではなく、自分の人生を思い出しているんだろうな、と感じました。「何を考えているの?」と聞きたかったのですが、肺がんで話すこともままならず、その時は何も聞けなかったんです。
 
そんなこともあり、祖母が亡くなった後、母や叔母に「おばあちゃんって若い頃どんな人だったの?」と聞いてみたのですが、これが全然知らないんですよ。確かに考えてみれば、自分の親が自分たちの年頃の頃になにをやっていたかなんて全然知りませんよね。
 
もちろん断片的なプロフィールやエピソードはあるのですが、肝心の中身はわからない。その時に、「あれ?人は死んでしまうと、その人が生きてきた経験や記憶が一瞬で失われてしまうんだ」と思いました。それがもったいないと思ったことが、このサービスを開発したきっかけのひとつになります。

未来に目を向けることが人を前向きにする


ー今後の展望について教えてください。

奥野氏:未来に目を向けるというのはけっこう大変なことです。私も毎日、家族や大切な人にメッセージを残しているですが、そんな個人的なことですら苦労しながらやっています。
しかし、その日一日あったことで、未来の自分に伝えたいことはなんだろう。今日あった素敵なことってなんだろう。
そういうことを日々探していると、自分の人生の中の暗い部分よりも、明るい部分に目がいくようになるんですね。そういう新しい習慣を生み出して、それでハッピーになる人を増やしていくことを実現していきたいです。
ただ、実際に過去の自分からメッセージが届いて嬉しかった、という経験をしている人は、あまりいません。ですから、その体験を広めていくところからやっていきたいと思っています。

ーまずは、未来にメッセージを残すことが前向きな影響を与えるということを広めていくということですね。そのための取り組みとしてどのようなことを行なっていきたいですか。

奥野氏:未来にメッセージを残すということが付加価値になるようなパートナー様と、ぜひ協力していきたいですね。

例えば、高級ホテルやレストランで記念日に宿泊した、食事をしたという時に、お客様の許可を撮って写真を残す。そして一年後に、今日の思い出が届く。これはお店としてももう一度ご訪問いただけるマーケティングにもなりますし、受け取った方にとっても楽しい経験になりますよね。

他にもテーマパークで活用したり、老人ホームでおじいさんおばあさんが楽しく暮らしている様子を記録して家族に届けたり、生命保険ならお金だけでなく自分の思い出も残したり……私たちのプラットフォームをビジネスの中に組み込んでいただける業態・業種は多いと思っています。

私たちのビジョンや、世の中をもっと良くしたいという想いを共有してくれる、様々な企業様とパートナーシップを組ませていただければ嬉しいですね。
 
執筆=スケルトンワークス
校正=佐久間

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会社名:おもいで株式会社

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