株式会社batton
川人寛徳
POSTED | 2019.12.10 Tue |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:IT・情報通信業 創立:5〜6年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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効率的な仕事方法を共有できるPC作業自動化ロボット
世の中に変化を与えられる企業でありたいTopics
今回のインタビューは、PC作業自動化ロボット「batton」を提供する株式会社battonの川人氏にお話を伺います。仕事がシェアできる世界唯一のRPAツール「batton」の詳しい内容や今後のビジョンを語っていただきました。
株式会社batton 社長 川人 寛徳氏のONLY STORY
簡単に仕事をシェアできるRPAツール
–まずは、株式会社battonの事業内容をお聞かせください。
川人氏:弊社はRPAのツールとしてパソコン作業の自動化ロボット「batton」を提供している会社です。
手間のかかる作業を自動化し、人がいない間もロボットが働くことで、社内業務の効率化やコスト削減を実現できます。
また、前職のビジネスモデル塾の運営で培った経営分析のノウハウをRPAに組み込んでいるため、経営分析や顧客管理などの手間のかかる業務を効率化することもできます。
–ありがとうございます。他にもRPAツールを提供されている会社様はいらっしゃいますが、「batton」の強みや差別化できるポイントはありますか。
川人氏:世界で唯一、仕事をシェアできる機能を持っている点ですね。
「請求書の発行」を例にあげると、請求書発行を自動化する型を作成し、それをシェアできるサービスになります。
このパソコン上で行う作業フローの型を「レシピ」と呼んでいるのですが、同様のフローで作業している企業はそのレシピを落とすだけで、以降請求書発行が自動で行われるようになる、そのようなツールです。
–画期的なサービスですね。
川人氏:ありがとうございます。ただシェアの実現は簡単なことではありませんでした。
一般的なRPAツールでは、レシピを作成しても、パソコンの環境が変わると作業がストップしてしまうんですね。すると、会社のパソコンと自宅のパソコンが異なるだけで業務が進まなくなってしまう。
そこでbattonにAIを導入し、自動検出する仕組みを作り、作業や情報を他のパソコンと共有できるサービスとして完成させました。
それによって例えば、自社で作った作業レシピを販売したり、他社が作ったレシピを買ったりすることができる。つまり作業レシピを提供し合えるので、仕事のシェアができるようになるんです。
–具体的な事例を教えていただけますか。
川人氏:例えば、ある大手人材企業では、新入社員200人のために情報システム部の人が200台すべてのパソコンにWindowsをインストールしたり、Evernoteをインストールしていました。当然、多くの時間と労力がかかります。
そういった場面で活躍するのが「キッティングロボ」というレシピ。これを使用すると、それらインストール業務を自動で行ってくれるんです。
また、クラウドで労務管理ができる某人事労務ソフトのように、battonでも事務作業の型をレシピとして作成できるので、同様のサービスが利用できます。
このように、様々な企業の成功法を共有できる点、そしてどのようなパソコンでも活用できる点がbattonの特徴です。
作業の自動化と仕事のシェアで働き方改革
–今の事業を始めるに至った経緯を教えてください。
川人氏:もともと私は福岡で広告制作会社を立ち上げたのですが、経営のスキルを磨きたいと思い、東京のビジネスモデルを学ぶ塾へ通うようになりました。
ためになることを勉強することができるその塾に衝撃を受け、自身の会社をクローズさせ、その会社にジョインして、その後2代目の社長になりました。
ただ塾生である社長が新しいビジネスモデルを考案しても、既存の事業が忙しくて、なかなか新たなビジネスに着手できないことに課題を感じていたんです。
そこで企業の作業を効率化するために他社製品のRPAの使用を提案しましたが、使うのが難しいという理由で導入をやめてしまうところが多かったんです。その経験から、誰にでも簡単に使えるRPAツールを提供しようと思ったのが開発のきっかけです。
また、2050年までに就労人口が3分の2まで減ると言われている中で、今と同じGDP、もしくはそれ以上にしようとすると、小手先の解決策ではなく、ビジネスの根本的な部分から変えていく必要があると思いました。
ツールを活用することで業務効率化だけでなく、経営分析もできるので、企業の成長に役立てられるのではないかと考え、事業を立ち上げました。
世の中を変えるきっかけを作る
–短期的な目標を教えてください。
川人氏:短期的な目標は、色々な企業と組んでRPAレシピを制作し、レシピを販売していくことです。今後はレコメンド機能やダウンロード数ランキングなども追加していき、より面白いサービスにしていきたいと思います。
そしてゆくゆくは海外の仕事のシェアもしていきたいと思います。例えばシリコンバレーの最先端な仕事方法をレシピとして日本に導入したり、逆に日本のおもてなしの仕事方法をレシピとしてアラブ諸国やヨーロッパに提供したり。そのような世の中を作っていきたいですね。
–社会的にどういった役割を担って行きたいとお考えでしょうか。
川人氏:弊社は「目線を変え、不変を変え、世界を変える」というブランドデザインを掲げています。
目線を変えれば、例え100年企業と言われるところでも宇宙の歴史から見ると一瞬に過ぎません。そうであれば、一時的に売上が上がったり下がったりするということには歴史的な意味はないかなと思うんです。
しかし300年、500年後から今を振り返った時に「あのタイミングであの企業があったから世の中が変わった」と世界を変えるきっかけを作れれば、そこに存在をした意味や意義が出てくるはず。そのように少しでも世の中に変化の一石を投じられるようなことをしていきたいと思いますね。
–ありがとうございます。では最後に、読者へメッセージをお願いします。
川人氏:業務の効率をアップさせて、社内の生産性向上を高めていきませんか。新しい働き方にチャレンジされたい方はぜひ一緒にお取り組みができたらと思います。
執筆=山田
校正=笠原