前田 敏幸

大学時代はサークルを自分で立上げて、サークル活動に没頭するあまり大学には7年間在籍していました。

その頃から「一般企業のレールに乗るのは難しいかも」と思っていたものの、具体的に何をしたいのかわからないまま就職するも、すぐに辞めてしまいました。

その時、知人から声が掛かり不動産屋を手伝うことになりました。

しかし、リーマンショックが起きてしまって、お給料が手に入らなくなるという状況に陥ってしまいました。

そこで、大学在学中に取得していた「宅地建物取引士」「マンション管理士」「ファイナンシャルプランナー」「社会保険労務士」、不動産会社在籍時に取得した「行政書士」の資格を活かし、起業することを思い立ちました。

実家を事務所としてスタートし、最初は行政書士の事務所、それから社会保険労務士事務所、そして不動産会社へと変化していきました。

業界でのコネやお金、ノウハウや経験もないところから始めたので、とにかく忍耐力だけで乗り越えてきました。

行政書士や社会保険労務士をしていると、創業したての起業家さんと一緒に仕事する機会が多く、助成金の仕組みをもっと上手に使えれば、もっと事業展開のスピードが速くなると思ったのが、今のサービスを始めるきっかけでした。

ウイズアス社会保険労務士法人では、現在「厚生労働省の雇用に関する助成金」に力を入れています。

助成金は様々な企業との親和性が高く、たくさんの企業と連携し、助成金のサービスの提供や仕組みづくりを行っています。

自分の資格を活かしてそういう取り組みをしている会社はあまりいませんよね。

例えば、フランチャイズの本部と提携して加盟した人の創業をサポートをしたり、融資と助成金でサポートしたり、「食べログ」の代理店さんと連携して「食べログ」と助成金のサービスをパッケージにしたり、行政と連携して街づくりと助成金を絡めた提案をしていったりといったようなことをしています。

また、資格を活かした分野では、創業支援での融資のサポートや営業の許可、店舗や不動産の仲介、外国人のビザ発行のお手伝いなどもしています。

そこは他社でもやっている部分ですので、インバウンド人材に対して、ビザのサポートと助成金を併せて提案しているところはまだ少ないと思います。

申請件数は、専門の会社さんで年間400件くらいとは思うのですが、こちらでは年間1000件以上の対応をサポートさせていただいています。

助成金を組み込むことで、相手にもメリットがあるような提携を提案しています。

現状では、創業して従業員さんを一人でも雇用すると、100～200万円程の助成に取り組むことができます。

また、助成金は利益にもなるんです。

10％の利益率の事業であれば、100万円は1000万円の売り上げに相当します。

やはり、スタートアップから助成金に取り組むことは、インパクトがとても大きいです。

知らないことで取り組めていない状況があると思うので、ウイズアスがハブとなって、起業家さんにとって有益な厚生労働省の仕組みを知っていただいたり、普及させるような仕組みを作っていきたいと思っています。

自社だけでなく、様々な創業支援会社などと連携しながら、起業家さんへの助成金の提案をサポートしています。

経営者というのは、ずっと考え続けなければいけません。本気で考え続けているとアイデアは出てきます。

逆にいえば、アイデアが出てこないのは本気で考えてないからであって。

ウイズアスの社員は、入社間もない段階から企業の経営者様や責任者様など、普段なかなかお会いできないような方と接することができるので、とてもやりがいのある仕事だと思います。

社員一人ひとりの能力を最大限発揮できる組織作りをしているので、多様性のある企業へと成長させていきたいですね。

☆取材・記事作成・構成＝小山・甲斐・佐久間