安田 貞美

医療事務、医療作業の請負や医療機関への人材派遣という事業を行っている株式会社エヌジェーシー。

「私たちはそれぞれの業務に対して、最も必要とされるノウハウを持った人材を提供できます。私たちの会社では、従業員が配属された医療機関を2、３年で移動するようなことはなく、継続して同じ業務にあたることができるので、人件費を抑えたいというお客様のニーズに応えることができるのです。そして、弊社のスタッフが看護助手として患者さんに直接関わらない業務を行うことで、看護師を有効的に患者さんのそばに置いてあげることが可能になります。」

現在、多くの患者が大病院に集中し、医療費が膨大にかかってしまっている状況がある。しかし、これからは各患者がそれぞれの地域で掛かり付けの医師を持ち、そこで手に負えない場合のみ、大病院を紹介してもらうという仕組みを人々に定着させていく必要ある。そのために病院自体が地域の中で上手く役割を分担し、それぞれが明確な役割を担う必要があるという。

「地域に医療がなければ人がいなくなり、人がいなければ病院が成り立たない。この業界にはそのような関係性があります。この２つは密接な関係にあり、どちらか１つでも欠けると地域が存続できなくなってしまうのです。ですから、そうならない仕組みをどう作るかが、その地域の繁栄や人々が安心して暮らせる環境づくりに繋がるのです。」

株式会社エヌジェーシーはスタッフの雇用環境を良くするために、契約先毎に社員の業績を評価している。そうすることで医療機関で働くことは一般的には厳しいイメージがあるが、実際の職場環境や業務量、あるいは経営状況は医療機関ごとに大きく異なっている。それにも関わらず、この業界の場合、どこで働いても同程度の賃金が設定されていることも多く、やりがいを第一に考えている人が多いとはいえ、やはり頑張っている人が報われていないと感じる場合もあるはずである。この点について安田社長は以下のように語る。

「弊社は業績をあげた病院には頑張った分だけの賞与を与えています。これによって従業員のモチベーションの向上にも繋がり、継続的に頑張れるようになれると考えています。また、頑張りが報われることで、入れ替わりが激しい業界であるにも関わらず、多くの社員が現場に定着してくれています。」

このように現場の人達が頑張っているからこそ、医療機関は支えられているのだろう。

今後の展望とこれから医療に携わっていく若者たちへのメッセージを安田社長に伺った。

「医療は人々にとって絶対に無くてはならないものです。その中で自分が貢献できることは何であるかを常に考えて欲しいです。また、地域という枠の中で医療の経験を活かした人材が活躍出来る場所は多くあるので、その経験をぜひ地域貢献に繋げてください。　人は誰かの役に立ち、必要とされることが大切であります。医療がまさにそのような貢献度の高い仕事であることを多くの人々に知ってもらいたいです。今後は医療の勉強をしてもらうために病院で講習会を開催するなどして、それぞれの地区にある病院のことを好きになってもらい、病院のファンを増やしていきたいです。」

医療に携わる業務は資格がなければ行うことが出来ないと思っていたが、医療に対して貢献したいという思いがあれば、すぐにでも役に立つことが出来ると感じました。医療とは世の中に必要不可欠なものであるから、今後さら発展した仕組みができることを大いに期待しています。

http://www.njc-web.co.jp