株式会社AMATERAS
佐藤マクニッシュ怜子
POSTED | 2018.07.24 Tue |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:ECサイト運営 創立:7〜8年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoC |
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日本の若者がもっと誇りに思える日本へ
アパレルブランドが世界に向けて日本の魅力を発信するTopics
株式会社AMATERAS 代表取締役 佐藤マクニッシュ怜氏のONLY STORY
今回は、ナイトウェアを中心としたアパレルブランドを展開する株式会社AMATERASの代表取締役・佐藤氏にお話を伺いました。
帰国子女であるからこそわかる日本の本当の良さ。それをもっと若者に伝えたいという思いの元、『和×洋』をコンセプトにブランドを展開する佐藤氏の過去からお聞きしましょう。
日本を誇りに思ってほしい。その想いを胸に起業へ。
私は東京で生まれたのですが、10歳のときに家族でカナダに移住しました。そのまま中高をカナダで過ごし、高校2年生の16歳のときに帰国、その後、国際基督教大学に入学します。1年生のときにモデル活動を始め、4年間ずっとモデル活動をしながら20歳のときにはテレビデビューをして、モデル兼タレントという肩書きに変わりました。
2017年、大学4年生の秋に今の会社を立ち上げました。もちろん、その前から起業の準備は進めていたのですが、プランナーを立ち上げる前にまず会社を立てて、この4月にブランドを立ち上げて今に至ります。
16歳の時に帰国してから、一年間日本の高校に通ったんですが、その時に感じたことが今のブランドへの想いに繋がっています。
私の周りの子たちは、みんな待ち受け画面が海外のハリウッドスターで、海外のものばかり買ったり、欲しがったり憧れたりしているのを見たんです。その時、少し悲しくなってしまって。
なぜなら、私がカナダに住んでいるとき、誰一人日本のモデルを待ち受けにしている人はいなかったし、日本のものを持っている人もいませんでした。確かに日本は世界的に見て規模の小さい国かもしれませんが、日本人が海外に憧れるレベルに比べたら、日本に憧れを持つ人はあまりに少ないということを痛感したんです。
日本は長い間鎖国していたこともあり、独特の文化や伝統がありますよね。その伝統や文化はとても格好良いものなのに、なぜ日本人は自分の国を尊重しないで西洋ばかりに憧れるんだろうと疑問に感じました。
みんなが憧れられないのなら、私が日本の伝統を活かすファッションを作ろうと思ったんです。アパレルならモデル業とも繋がりがあるし、今までのコネクションや経歴を活かせる。私がやる意味があると強く感じました。
AMATERASのアパレルを通して、もっと日本を発信する。日本人が外国人に憧れるように、海外の人にとって日本が憧れの存在になれば良いし、日本人にも日本を誇りに思ってほしい。金髪美人がすべてじゃないんだと、ここから発信していきたいと考えて、このブランドを作りました。
ブランド名のAMATERAS というのも、天照大神という日本の太陽神の名前をローマ字にしています。そういうところに和洋折衷のコンセプトも入っているんですね。また、天照大神は女性の太陽神なので、このナイトウェアを着る女性たちが自分を持って輝く女性でありますようにという意味も込めています
『和×洋』のナイトウェアで世界に日本を発信する。
AMATERASの事業のキーワードは「RISING FROM THE EAST」です。直訳すると「東から昇る」となります。ですが、それだけでなく、いろいろな意味を込めています。日本という極東の国から発信していくという想いを込めて、EASTを日本という国に置き換えたタグラインなんです。
株式会社AMATERASはアパレルブランド、ナイトウェアブランドを運営していて、現在は通販のみでの展開なのですが、6月末から表参道のアパレルショップで、ショップインショップのような形で取り扱っていただくことになりました。
ナイトウェアブランドを立ち上げると決めたのは去年の夏です。本当はファッション全般を扱うつもりだったのですが、それではあまりに競合が多いと考えたんですね。
ナイトウェアだけに絞れば日本国内で有名なブランドはひとつしかありません。gelato pique (ジェラートピケ)というふわふわした生地が特徴的なブランドです。株式会社AMATERASのブランドはその真逆の『和×洋』がコンセプトです。
このコンセプトには帰国子女としての様々な気持ちがあります。日本に帰国する前にも、一時帰国や夏休みという時間を使って何度か日本を訪れていたんですが、そういうときにカナダの友達に「お土産に日本の洋服が欲しい」と言われていたんです。
でも、いざ日本に来て日本の洋服を買おうと思っても、そのほとんどが海外から来ているんですよ。みなさんがよく目にするZARAもH&MもFOREVER21もすべて海外ブランドですよね。この時、日本のアパレルブランドは存在しないんだと気づいたんです。「これ日本っぽいね」と言うファッションって思い浮かばない。
これを経験したのは中学生の時でしたが、その時の気持ちが、ブランドの立ち上げにも大きく関わったと思いますね。
日本の伝統を取り入れたさまざまなサービスを展開し、海外進出を目指す。
今後の展望としては、ブランドだけではなく、この会社を通して私の想いをどんどん深めて発信していこうと思っています。例えばレストラン・飲食店事業を始めたり、ホテル業界にも進出したい。株式会社AMATERASが手がけるすべてのサービスに和洋折衷を入れていきたいと思います。
今日本では飲食店でのインスタ映えやフォトジェニックが流行っていますが、それって全部ドーナツやアイスクリームなどの洋風なものばかりなんですね。でも、和のものでもフォトジェニックにしようと思えばできるはずです。
そういった狙いで、和と洋を混ぜ込んだカフェや飲食店を経営したいと考えています。このAMATERASというアパレルブランドと関連づけた飲食店ですね。
目標は、オリンピックの年に海外に店舗を置くことです。会社としては、AMATERAS という名前を聞いただけで「あの会社は日本を発信していてかっこいいよね」と言われる存在になりたいと思います。
海外にかぶれることなく、日本の伝統や文化を上手く使っていて、海外進出しても芯がぶれない会社でありたい。会社の狙いやコンセプトを、若者に発信して少しずつみんなの意識を変えていければいいと思います。
今後会社自体は大きくなっていくと思いますが、社員を増やす段階は海外進出のタイミングだと思っています。現在は2人で事業を進めていますが、おかげさまで周りの方々に助けられているので、十分ですね。