株式会社1star
榎本 洋皇
POSTED | 2020.06.06 Sat |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:建築・不動産 創立:9〜10年 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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そっと寄り添い、あなたの健康と運動習慣を作り出す
お客様の納得と満足を追求し、店舗工事→健康事業へTopics
店舗工事専門店 株式会社ファイブスターズの代表取締役社長・榎本氏は、自分の店を持つことへの夢を描くたくさんのオーナーを支えてきた。株式会社ファイブスターズが選ばれる理由は、他の業者を寄せ付けない破格値と細やかなサポートにある。
「大事なのは、お客様の成功。私たちの利益は最低限でいいんです」
そう語る榎本氏の言葉には、どのような想いと軌跡があるのか。その原点と思い描く未来について伺った。
株式会社ファイブスターズ 代表取締役社長 榎本洋皇氏のONLYSTORY
店舗工事事業で培った経験と自身の実体験から健康事業へ
自分のお店を持つことは、全てのオーナーにとって一大決心。その開業資金には、目先の家賃や生活費なども考えておかなければならず、近隣のライバルに勝つだけの情報や戦える武器も持っていなくてはならない。
彼らの成功を後押しするために、株式会社ファイブスターズでは出店に欠かせない商圏調査や物件調査などのコンサルティングから内装デザイン・工事、水漏れ・雨漏り・漏電などに対するアフターフォローまでをワンストップでサポートしている。設備面の施工を除き、全て自社で施工しているため手数料はかからない。また、必要に応じて大家と不動産屋に対する条件交渉も行う。さらに備品搬入、荷受けから開封・設置なども、依頼に応じて対応すると言う。
「ただ店舗を作るだけでなく、お客様が求めているものにどれだけプラスアルファの価値を付けられるか。それを追求するのが、私たちの使命だと思っています」
その一方で、新たに健康事業として取り組み始めたのが完全個室のパーソナルトレーニングジム『ワンスター』と子ども向けジム『キッズスクエア』だ。店舗工事事業と健康事業 ––一見すると方向性の違った事業展開に見えるが、パーソナルトレーニングジムに着目したきっかけも榎本氏自身の経験からだった。
「4年程前に他社のパーソナルトレーニングジムに通ったんですが、自分が体を鍛えてみて、やっぱり運動って一生大事なものだなと感じたんです。でも、正直、自分で通ってみたら価格帯に対して満足感が持てなかった。『それやったら、内容も価格も満足できるパーソナルトレーニングジムを俺が作ったる!』と思って。」
ワンスターというネーミングには、「誰もがスターのように輝いて欲しい」という想いを込めた。ライフスタイルを見直し、リセットして、いかに「人生を幸せに生きるか」をコンセプトに、ストレスフリーの人間本来の健康な状態に戻ることを目指したトレーニングを行う。
ジムに通うこと自体がストレスにならないように、厳しい糖質制限などはせず、通いやすい立地に出店。価格もパーソナルトレーニング業界の平均値以下に設定した。スポーツクラブよりも料金は高めだが、座学、運動、接客全てにおいて妥協を許さないトレーナーたちの姿勢は多くの会員たちに支持されている。ここにもまた、店舗工事事業で培ってきた出店ノウハウと経験、そして“お客様のために”という想いが込められている。
「トレーナーたちには『会員様に売り込むようなことは絶対にしないでください』と常に話しています。会員様の不調がどうすることで快調になるのかをきちんと伝えて、しっかりと納得していただくことが大事で、売上はその後に自然と繋がっていくものですから。
人が何かをやりたい時、誰かに背中を押してもらわないと行動できないことがありますよね。私たちがすべきなのはそのひと押しだけ。サービスを売り込むことではないんです」
20代でのアルバイト経験が“お客様ファースト”の原点に
榎本氏は大阪生まれ。建築板金工の父と服飾系の仕事に携わる母のもとで育ち、高校卒業後はアパレル業界に身を置いていた。20代の頃を振り返ってもウインドサーフィンが好きなごくごく普通の青年で、社長になりたいなんて想いは一つもなかったと言う。28歳の時には、たまたま訪れた奄美大島に魅了され、それまでの仕事をあっさり辞めて移住。小さな居酒屋でアルバイトをしながら、奄美の波を満喫する日々を楽しんだ。
「当時は、正直お金はそんなになかったです。でも、アルバイトで十分食べていけたし、ウインドサーフィンも楽しくて、とにかく充実していました」
そうした中で、榎本氏が特に好きだったのが人とのふれあいだった。奄美の人たちはとにかく温かい。アルバイト先のオーナーや客と気さくに会話し笑い合う。それは、お金には代えられないひと時だった。
転機になったのは、30歳の時。母親が肝臓がんで入院したことで急遽大阪に戻り、父親の建築板金の仕事を手伝うことになった。建築板金というのは、金属板を加工して屋根工事や外壁などを施工する仕事。屋根専門の建築板金工である父の背中を見ながら毎日一緒に屋根に登っていたが、やがて一つの想いが湧き上がるようになったと言う。
「屋根以外の部分—内装に関することにも携わってみたいと思うようになったんです。父の仕事は毎日屋根を貼り続ける仕事ですが、僕はもっとたくさんのことをやってみたかった。それで一から建築について勉強するために、内装系の会社に転職しました」
業界の知識が深まるにつれ、それまで気にもとめてこなかったことが色々と見えてくる。特に驚いたのが、業者が載せる利益幅の大きさ。例えば居酒屋を新規に出店する場合、不動産会社やデザイン会社、施工会社など様々な業者が入るが、当然その都度マージンが乗ってくる。そのため、最終的な開業資金はかなりのものに膨れ上がってしまう。榎本氏にとっては、ショックな事実だった。
「アルバイト時代に小さな居酒屋さんの店主たちと働いてきたので、彼らがどれだけ一生懸命に貯めたお金で店を出しているかよく知っていました。そんな大事なお金がいとも簡単に消えてしまうのがなんだか可哀想に思えてしまって。『だったら、俺が最小限の資金でお店を開業できるようにしたる!』と決意したのが、店舗工事専門店を始めたきっかけです」
利益幅を抑えるためには、関わる人員を最小限に抑える必要がある。そこで創業から数年間は店舗の解体・造作・内装仕上げなど、専門業者を必要とする工程以外のほとんどを一人で行った。創業時から懇意にしてくれているマッサージ店の出店工事では、本来なら地域ごとに相場が違うところを全国一律の低価格にもしたと言う。
「ここまでやれるのは、やっぱり『施主様の負担を少しでも軽くしたい』という想いが大きいですね。うちも法人化して社員もいるので利益は必要ですけど、社員が笑って暮らせる分だけ頂ければ十分やと思ってやってきた結果、お客様からは適正価格というところを評価して頂けているようになりました」
みんなの人生を輝かせる会社を目指して
今後、榎本氏が見据えているのは泉大津、北花田、箕面と関西中心に出店してきたワンスターの全国展開だ。
「これからは、直営店を増やしてジム経営の実績を重ねていきたいと考えています。ワンスターも店舗は全て自社で施工していますので、価格、トレーニング内容はもちろん、店舗のおしゃれさでも選んでいただけるような、通いやすくて魅力的なジムとして広めていきたいです。構築したノウハウをもとに最終的にはフランチャイズ展開をしていきたいですね。
それと、もう一つ実現したいのが『¥2980フィットネス』。日本のジムは海外と比べて価格が高く、またフィットネス人口もまだ少ないですから、ジムの敷居を下げるためにもこれはぜひ実現したいと思っています。ココ!と思える物件があればすぐにでも取り組みたいですね」
価格設定が元々安いことで、それ以上の値引きはきかない。そのため周囲からは「もっと高くしといたらよかったのに」と言われることも…。しかし、榎本氏にとって価格以上に大事にしたいものがたくさんある。低価格はそれを浸透させるための一つの手段にすぎないのだ。
「店舗工事事業でもパーソナルジムでも、とにかく“お客様のためになること”が一番です。自分たちでアイデアを出して、自分たちの力で実現したサービスを通して、お客様が笑ってくれれば、こんなやりがいはありません。
今は僕が中心になって『ああしたい、こうしたい』と考えてますけど、突拍子もないような事を考えるようなアイディアマンを社内にもっと増やして、どんどん実現していきたいですね。時々アホを言いながら、集中する時は集中して、またアホ言い合って。スタッフも、お客様も、みんなが輝いて生きられるために貢献できる株式会社ファイブスターズを作り上げていきたい」