株式会社ケイフローリスト
栗原 浩之
POSTED | 2018.08.20 Mon |
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TAGS | 従業員数:31〜50人 業種:飲食・サービス 創立:15年以上 決裁者の年齢:60代 商材:BtoB |
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披露宴の表現者として、結婚式の魅力を伝える
デザイン性にこだわり自由に表現するフラワー装飾Topics
今回は、こだわりのフラワー装飾事業を展開する株式会社ケイフローリストの代表取締役・栗原氏にお話を伺いました。
まずは、そのこだわりのフラワー装飾事業について、お聞きしましょう。
株式会社ケイフローリスト 社長 栗原 浩之氏のONLY STORY
ストーリー性やテーマ性を重視したデザインで披露宴を彩る
株式会社ケイフローリストは生花を扱っていますが、素材をそのまま提供するのではなく、デザインにこだわり抜いたサービスを展開しています。
ブライダルフラワー装飾をメイン事業に据え、結婚式でのメインテーブルやゲストテーブル、ブライダルブーケを手がけており、その他にも、フラワーギフトや、BtoBでは開店祝いや移転祝いのお花なども取り扱っています。
メインのブライダルフラワー装飾に関しては、やはりデザインへのこだわりが当社の大きな強みです。
接客スキルの高いデザイナーがお客様と直接やりとりをする中でデザインを考えるので、より顧客に寄り添い、満足度の高いデザインを提供することが可能です。
結婚式のフラワー装飾について、最初から明確な希望を持つお客様はほとんどいません。アイデアがほとんどゼロの状態から、デザイナーが打ち合わせをすることによって、2人の思い出の場所などをモチーフにしてデザインを固めていきます。
例えば、ディズニーランドによくデートで訪れたというご夫婦だったら、ディズニーランドをテーマに披露宴会場を装飾する。
梅雨の時期に結婚式を挙げるカップルには、あえて雨をテーマにして、新婦には傘をモチーフにしたアンブレラブーケを持って登場していただくなど、ストーリー性やテーマ性を重視したデザインに力を入れています。
お客様からは、期待以上だったという声がよく寄せられています。
私は週礼の際に必ず「お客様に忘れることのできない感動を伝えよう」という言葉を社員に伝えているのですが、ここにケイフローリストの理念が詰まっていると思います。
フラワーギフトについても、配達の利便性などは一切考えず、デザインを最優先に考えています。運搬のことを考えるとどうしても単純なデザインになりがちなので、こちらも顧客との打ち合わせから導き出されたデザインをいかに実現するかに力を入れています。
これは同業者にも真似できない、当社にしかない強みだと思います。
プロフェッショナルとして、デザイン性の高い商品を提供
私は自衛隊に所属した後に、父が創業した株式会社ケイフローリストで働き始めました。
花の業界には、フラワーデザインコンテストというものがあります。そこにはどの会社も素晴らしいデザインを持ってくるのですが、日頃の仕事では、価格面を考えてあまりデザインに注力できないところが多いんです。
業界の流れとしても、質の高いものを提供するよりも、安くて手軽なものを手がける企業の方が圧倒的に多い印象があります。
しかし私は、プロフェッショナルであれば高価格帯であろうとも、こだわったデザインを手がけてそれを売り切らなければならないと思うんです。だからこそ、日常的にコンテストに出すような豪華なデザインを心がけています。
私がこの業界に入ったばかりのころは、結婚式場で仕事をしても、花屋は単なる下請けとして見られることが多かったんです。
そういった中で、他のビジネスマンと同じ、尊敬される社会的地位に立つにはプロフェッショナルである自覚と自信を持たなければならないと思い、デザインにこだわり抜いた事業を展開しています。
このこだわりはECであっても同じです。当社のオンラインショップの平均単価は1万8千円ほどで、これは日本一の価格だと思います。デザインに価値を感じてくださる方が購入してくださっているということだと感じています。
こうした当社のブランディングを確立するためには、まず人脈を広げることが重要でした。私は異業種交流会にたびたび参加して人脈を広げ、デザイン性の高い花屋としての地位を確立していきました。
業界の課題としては、後継者がいないという深刻な問題があります。
単価が低いものを取り扱うとその分利益も少なくなるため、次の世代が業界自体に魅力を感じないというのが現状です。だからこそ、ブランド力を高めて収益を上げていかなければならないのです。
株式会社ケイフローリストでは、花の知識だけに特化するのではなく、一般企業が行っているようなビジネスマナー研修も行っています。
コミュニケーション能力を磨くことで、よりお客様に満足していただけるサービスを展開し、高単価の商品でもたくさんのお声がけと満足の評価をいただいています。
向上心と創造性を持つ若い世代が輝ける場所へ
今後の展望としては、結婚式の良さを伝える仕事をしていきたいと考えています。今、結婚式を挙げないという人や披露宴はしないという人も増えているのですが、やはり感動的なシーンだと思うので、その良さを装飾という面から伝えていきたいですね。
先ほど後継者不足の課題を挙げましたが、若い世代が自分の力で魅力を作り上げてくれることに期待しています。
新郎新婦という当社のメインターゲット層は、20代後半から30代半ばの人がほとんどです。
私たちは年齢を重ねていきますが、顧客の年齢層は変わらない。そうすると、世代間のギャップが生まれたり、流行についていけなくなってしまいます。だからこそ、次の世代が未来を切り開いていってほしいです。
披露宴の表現者として、業界のナンバーワンになるためには、優秀な人材の育成がもっとも重要です。
当社は自由な発想を自由に表現できる土壌があるので、新入社員であっても新商品開発に携わるなど、どんどんチャレンジすることができます。活躍したいという意思がある人には、非常に働きやすい環境だと思います。
より良いデザインを作りたい、今まで世界になかった、より良い商品を作りたいという創造性と向上心の高い人と一緒に働いていきたいですね。