株式会社アポロクリエイト
鳴海 千尋
POSTED | 2015.10.16 Fri |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:卸売業・小売業 創立:15年以上 決裁者の年齢:70代 商材:BtoB |
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商品イメージを高める創意工夫の1枚
商品の写真撮影を効率化させる会社Topics
株式会社アポロクリエイト 社長 鳴海 千尋のONLY STORY
気の遠くなる手間を省いたサービス
ネット通販で見かける1枚の商品写真。
実はかなり時間のかかる加工を得て、リリースされているのだ。最たるものは、背景などの切り抜き。
複雑な形状をした装飾品などは、長時間かけて作業が行われる。そんな手間を省いたのが、株式会社アポロクリエイトが展開する商品の自動撮影システム。さらに商品が飛び出す3Dのアプリサービスも展開する鳴海千尋社長にお話を伺った。
「今、力を入れているのが、商品の自動撮影システムです。大きく分けて静止画と360度ビュー(コマ送りのように全方位撮影)の2つがあります。静止画では撮影と同時に背景も切り取るシステムです。時間とお金をかけて外部委託していた撮影だったのですが、ウチのシステムを導入してから自社で解決できお客さんが増えてきました。360度ビューは眼鏡や時計などが1、2分で撮れます。静止画に比べて、動画のようにリアル感が高まります。さらに動画に比べてファイルサイズも小さいので、モバイルでも重くなることなく見ることができます。ショッピングサイトなどでのお客さんの滞在時間も長くなるので、※SEO効果など、キーワード検索のサイト上位にくるなどのメリットもあります。」
アイドルグループのAKB48もアポロクリエイトの3Dシステムを使っていた。
「AKB48もウチの機材を使っていました。トレーディングカードで、AKB48の人たちが飛び出て上から、横から見ることができるサービスもやっていました。」
インターネット販売は画像によって、売り上げも大きく左右される。消費者は手軽に購入できるが、画像の加工は手作業による部分も多い。販売事業者にとって、煩雑な画像の加工から解放され、売り上げも向上する。
※SEO:Search Engine Optimization Customer Satisfaction・検索エンジンの最適化
47歳で大手光学機器メーカーから独立
鳴海社長が大手の光学機器メーカー・リコーを退職したのが47歳のとき。
起業に向けて、大学生と高校生の子どもがいる中での大きな決断だった。
「リコーでの上司がそのメーカー(Ortery社の3D写真撮影システム・フォトシミリ)の日本の責任者をしていたこともあって、ウチの会社が独占権を取得して販売することになりました。
ラッキーでしたね。自分の力でどこまでいけるか、試してみたかったのです。
定年まで迎えるのもいいのですが、違う経験をしたかったという思いが強かったです。
子どもは高校生と大学生だったので、リスクでしょうけど、リスクよりも自分の可能性にかけてみたかった。そう思ったのはまだまだ若かったのでしょうね。」
鳴海社長はただの夢追い人ではない。会社を設立した2003年にインターネットにおける商品写真の重要性を見抜いていた。先見の明に加え、確固たる信念が大企業から独立する行動力につながった。
売り上げ10億円、社員50人規模を目指す
鳴海社長が掲げるのは、自社の増強。現在、8人の社員、約2億円の売り上げをそれぞれ5倍以上に増加させる狙いだ。
「少なくとも10年以内には社員50人ぐらいの会社にしたいですね。それだけ市場は大きいと思うからです。
社員が幸せになれることとして、少なくても10億円ぐらいの売り上げが必要になります。1人1億円以上で、2~3年かかるかもしれない。お客さんのニーズを考えていれば、必ずやり方がいくつか見えてきます。」
会社の発展のため、社内の風通しを良くし、新たな労働環境づくりにも着手する。
「目標の共有化は必要で、年に一度の会議で、社員に目標を発表してもらいます。それを2カ月に一度、何か足りないことはなかったか反省して目標の見直しもします。会社に来て仕事をしている人を1週間に1回、在宅勤務にしようと思います。今はどこにいても、ネットでつながっていますので。」
若者へ向けてメッセージを頂いた。
「自分の得手、不得手はなんなのか。自分の得意なところを伸ばして、冷静に考えていけば道が見えてきます。人と同じことをやるより、自分の良さに向かっていけば、楽しい人生を送れると思います」