株式会社 EL JEWEL
森 みどり
POSTED | 2019.09.25 Wed |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:卸売業・小売業 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoC |
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世界中のシャンデリアやデザイン照明器具を販売
空間をプロデュースする照明器具のトップ企業へTopics
今回のインタビューは、シャンデリアやデザイン照明の販売を中心にエレガントな空間作りを提案する株式会社 EL JEWEL(エルジュエル)の森様にお話を伺います。展開する事業内容や事業立ち上げに至った理由、今後のビジョンについても語っていただきました。
株式会社 EL JEWEL 社長 森 みどり氏のONLY STORY
販売から施工、メンテナンスまで一貫
–まずは、株式会社EL JEWELの事業内容をお聞かせください。
森氏:弊社は東京・麻布十番の2店舗と専門のWebサイトで、ヨーロッパやアメリカなど海外メーカーのシャンデリアやデザイン照明をメインに家具や小物、壁紙、カーテン、室内装飾材など様々なブランドのインテリアを販売しています。
例えば海外旅行で素敵なインテリアを見つけたものの帰国後にどうやって探したらいいのかわからない、といったご相談や、買ったはいいけれど取り付け方がわからない
といったようなお客様のご要望にお応えし、素敵なお店やお家作りのお手伝いをしています。
–ありがとうございます。競合他社様と比べた時、御社の強みはどのようなところにあるとお考えですか。
森氏:まず、圧倒的な商品数ですね。弊社と同じような海外インテリアの直営店さんや販売店さんは限られたブランドで数点の商品だけを販売しているところが多いのですが、弊社の場合は取り扱っているメーカーさんは全世界で100社以上あり、現在サイトには10万点以上の商品を掲載されています。
なぜその莫大な数を扱えるかと言いますと、在庫を持っていないからなんですね。そのため在庫リスクを気にせずに多くの商品を扱うことができ、その中からお好みのブランドやデザインを選べる点がエルジュエルが強みです。
さらに店舗にはライティングコーディネーターが常駐しておりますので照明についてのご相談にも丁寧に対応でき、サイトに掲載されていない商品を提案することも可能です。
また専門の技術スタッフによって、シャンデリアの組立や取り付け、加工、メンテナンス、清掃などすべて対応でき、例えば「低い天井に合わせてサイズダウンをしてほしい」といったような要望にもお応えできます。商品購入からその後のフォローまで一貫して対応できるのが他の販売店様にはない私たちならではの強みだと思います。
お客様のネックを解除するのが仕事
–起業された経緯について教えてください。
森氏:専業主婦だった時代にお小遣い稼ぎにとネットオークションサイトを始めてから、とある商材で一時的に爆発的な売上があったんですね。そんなとき離婚話が持ち上がったんです。けれどこの状況だったら1人で生活していけると思い承諾しました。
売上があったのは流行り物の商材だったので次の商材を探していたところ、当時白い家具が世間に流通していないことを知り、白い家具を売り始めました。
また、ちょうどその頃映画『マリー・アントワネット』(2006年/ソフィア・コッポラ監督/アメリカ)が公開され、ヨーロッパですごく流行ったんですね。様々なブランドの広告にシャンデリアが使われるのを見て、「これから日本でもシャンデリアの需要が増えるだろう」と考え、シャンデリアに目をつけました。
そこでシャンデリアの卸店を探してみたところ、当時の日本では4社しかなく、そのうち1社も撤退予定でした。「競合が少ないのであれば可能性がある」と思いシャンデリア販売を始め、その流れで法人化しました。
–起業後はどういったことを重要視し事業運営をされていますか。
森氏:お客様のご要望に対して原則「ノー」は言わない。弊社に来られるお客様はほかで断られて巡り巡って来られる方がほとんどなので、これまでの経験値と工夫でボトルネックは全て外していく対応を大切にしています。
例えば海外から仕入れるシャンデリアは、パーツがバラバラな状態で届けられるので、まさにプラモデルのような状態なんですね。そのままお客様に届けても、どうしたらいいのかわからない。海外製品は日本製品のように親切な取扱説明書や組み立て図面はありませんので、当然電気屋さんも組み立て方がわからない。
そういったネックをなくすために、弊社ではシャンデリアを組み立てたものを送りし、後はお客様が吊るすだけにして納品しています。また、なかには吊るすまでが不安だというお客様もいらっしゃいますので、そういったお客様に対しては、北は北海道から南は石垣島まで全国どこでも取り付けまですべてサポートしています。
照明デザイナーを育てて日本に新たな価値を生み出す
–短期目標について教えてください。
森氏:早急に考えているのが、経済産業省が管理している電気用品安全法(PSE)という法律のサポートです。
日本で電気用品を販売するには、PSE検査をして日本の基準に達した商品に貼られるPSEマークが必要なのですが、最近インターネットショップで簡単に海外の電気製品が手に入るため、PSE検査をせずに販売しようとしたり、どんな場合にPSE検査が必要なのか、知識をお持ちでない方も少なくありません。
私たちがそういった知識を広めていき、電気用品を安全に使っていただけるような手助けができればと考えています。
–その後の長期的な目標について教えてください。
森氏:世界的な照明器具のデザイナーを育成・輩出していけたらと思っています。というのも照明に関しては、日本では蛍光灯が発達しすぎていて、欧米に比べて照明デザイナーが育っていない状況なんですね。
照明1つで空間の雰囲気は大幅に変わりますので、日本発信の照明器具を作り出したり、照明のアドバイスができる人たちを育てていけたらと思っています。そしてゆくゆくは、照明器具に関してトップ企業になっていきたいですね。
–ありがとうございます。では最後に、読者の方にメッセージをお願いします。
森氏:照明器具やインテリアでお困りのことやお探し物がありましたら、これまで培ってきた世界中の情報網を使ってお力添えさせていただきたいと思っています。ぜひ一言お声をかけください。
執筆=山田
校正=笠原