アポ取りの流れ
アポを取る方法は、大きく分けて「電話」と「メール」の2種類があります。それぞれのアポを取るまでの基本的な流れを解説します。
電話でのアポ取りの流れ
電話でアポイントを取る流れは、以下の通りです。
- 名前を名乗る
- 用件を伝える
- 日程を提示して調整する
- お礼を伝えて電話を切る
自己紹介が済んだあとは、結論ファーストで用件を伝えることを意識しましょう。相手の時間を無駄にせず簡潔に用件を話すことによって、先方に不信感を与えずに提案ができます。
また、基本的な電話のマナーを守ることは、アポ取りの成果に関わります。例えば、営業の電話では「もしもし」を使いません。新規顧客なら「突然のお電話失礼します」などの一言を添えると丁寧でしょう。
メールでのアポ取りの流れ
メールでのアポ取りの場合、テレアポでは口頭で伝えた内容を文章に盛り込むことになります。メールに記載するべき基本的な構成は以下のとおりです。
- 宛先(相手の名前・会社名)
- 自己紹介・挨拶(紹介者の名前と挨拶)
- メールの主旨・目的(メールを送った経緯・アポを取りたい理由)
- アポの内容・詳細(面談の候補日など)
- 返信の締め切り
- お礼の言葉
- 署名(自分の名前・会社名・電話番号)
メールはその場で回答をもらえる電話とは違い、返信期限を設けるなどのリアクションをもらう工夫が必要となります。基本の構成をマスターしたうえで、各構成の書き方のポイントを身につけましょう。書き方のポイントについてはこの記事の後半で紹介しています。
電話での上手なアポの取り方
やみくもに電話をかけたところで、アポイントにつながるとは限りません。アポ取りを成功させるためには、コツを知っておくことが重要です。
この項目では、電話で上手にアポ取りをするポイントを紹介します。
最初にアポイントの目的を簡潔に述べる
電話をかけたら冒頭で、会社名、所属部署、名前などを名乗ります。その次に伝えるのが「電話をかけた目的」です。
目的を飛ばして用件(商品やサービスの説明)から話し始めると、先方は戸惑うでしょう。電話を早々に切られてしまう可能性もあります。また、商品やサービスの魅力も伝わりづらくなります。
まず、相手にとってメリットがある提案をしたいという目的を伝えたうえで、商談の時間を確保したいと伝えることが重要です。例えば、「新商品を試してほしい、当社なら御社の課題を解決できる」などと伝えてから、自社の商材の詳細に話題を移すとスムーズです。
【実際のアポ取りの会話例】 本日は、この度開発した新しいアプリのご紹介でご連絡差し上げました。 このサービスをご利用いただくことにより、社員間のスケジュール管理が容易になり、稼働時間削減に効果が見込めます。 つきましては、近日中にお時間をいただき、手に取ってご覧いただきたく存じます。来週のどこか、ご都合のよろしい日はございますでしょうか。 |
正しい言葉遣いを心がける
丁寧かつ正しい言葉遣いは、相手に好印象を与えます。正しい言葉遣いを心がけることにより、アポイントの成約率も高くなるでしょう。丁寧語・尊敬語・謙譲語の区別をしっかりつけて、失礼のない言葉遣いで話すことを意識しましょう。
【アポ取りでの言葉遣いの例】 〇 鈴木様はいらっしゃいますか? × 鈴木様はおられますか?
〇 来週に伺ってもよろしいでしょうか? × 来週に行ってもよろしいでしょうか? |
電話でアポ取りをする場合、お互いに顔も名前も知らない状態から営業が始まります。声のみのコミュニケーションの中で印象を決めるのは「声色」や「言葉遣い」です。言葉遣いが不適切だと相手の心証が悪くなり、アポイントを取ることが難しくなります。
声の使い方を意識する
一般的に、電話での会話は対面での会話よりも早口に聞こえやすいと言われています。また、顔が見えないため、声色で相手に不快感を与えないように話すことが重要です。
電話で話す際は相手に十分に聞き取れる大きさの声で、抑揚をつけてハッキリ喋ることを心がけましょう。また、話すスピードにも注意し、普段の会話よりもゆっくり話すと相手に伝わりやすいです。
商談の所要時間を確認する
先方が商談について前向きな姿勢を見せた際には、お礼と共に商談の「所要時間」を必ず伝えましょう。「ご挨拶に伺うために15分ほど頂きたい」「新商品をプレゼンさせて頂きたく、1時間ほどお話したい」など、商談にどのくらいの時間がかかるのかを具体的に伝えます。
所要時間を示すとスケジュールが組みやすくなるため、アポイントの獲得率が上がります。また、先方が所要時間を把握していることにより、ほかの予定とのダブルブッキングを避けられ、話をしっかり聞いてもらいやすくなるでしょう。
アポを取れた日時と時間は必ず復唱する
面談の所要時間で擦り合わせが完了したあとは、面談日程の調整を行います。日程を調整する際は相手に丸投げするのではなく、自分から候補日をいくつか提案することが基本です。また、日程が確定したらそのまま電話を終わらせず、必ず「日時」「場所」「開始時刻」について復唱しましょう。
日時と時間を再確認することによって、ダブルブッキングなどのトラブルを避けやすくなります。「〇月〇日の〇時に、オンラインにてミーティングを設定させていただきます」というように伝えると丁寧です。
先方との過去のコンタクトを調べておく
過去に自社から営業していて、別の担当者がまたすぐに営業の電話をかけると、失礼な印象を与えるでしょう。印象を悪くすると、かえってアポ取りが難しくなる可能性があります。先方への電話履歴は、分かる範囲で調べておきます。
電話をかけた履歴がない、あるいは過去の架電から間が空いていれば、電話をかけても良いと判断できます。「架電リスト」を作成し、営業の電話をする相手を整理しておくといいでしょう。
企業名・住所・電話番号・業種・会社の公式URLなどの情報とともに、いつかけたのか、先方の担当者は誰か、話した内容は何か、といった情報を記録しておけば、次に電話をかける適切なタイミングが分かります。
メールでの上手なアポの取り方
最近ではリモートワークが浸透してきており、アポ取りのツールとしてメールが活用されています。電話と違い、相手とリアルタイムでやりとりできないメールでのアポ取りでは、先方に本文を読んでもらうための工夫が必要です。
ここでは、メールでのアポ取りのコツについて解説します。
件名の欄に用件を書く
メールを開いてもらうために重要なのが「件名から用件がわかること」です。メールでのアポ取りでは、まず相手にメールを開いてもらわなければなりません。相手は数多くのメールを受信しており、漠然とした件名では読まずに削除する可能性があります。件名を簡潔かつ分かりやすくすると、メールを開いてもらいやすくなります。
また、件名に用件を書いておけば、読む前に本文の内容を予測できます。用件がわかればメールの本文を読みやすくなり、最後まで読んでもらえる確率が上がるため、アポイントの獲得率も高くなります。
【アポ取りメールの件名の具体例】 ・新規顧客の場合 ご挨拶のお願い(〇〇会社) ご面談のお願い(〇〇会社) |
・既存顧客の場合 打ち合わせ日程のご相談(〇〇会社) 面談日程のお伺い(〇〇会社) |
内容は簡潔にまとめる
電話と同様にメールの本文も簡潔にまとめることが重要です。
本文がダラダラと長く、要点が不明確だと最後まで読んでもらえず、アポイントも取りづらくなります。本文では「目的」と「用件」を端的に伝えることが重要です。
【アポ取りメールの本文の具体例】 ・すでに取引がある場合 先日は面談のお時間をいただき、誠にありがとうございました。 今回は、前回の面談でお伺いした貴社の課題について、弊社のアプリ「〇〇」を利用することで解決できると思い、ご連絡を差し上げております。 |
・新規開拓の場合 貴社のホームページを拝見し、業績向上に弊社のサービスがお役に立てるのではないかと思い、ご連絡いたしました。 弊社のアプリ「〇〇」は〇×業界を中心に多くのお客様に導入いただいており、これまでに稼働時間を最大で〇%改善した実績がございます。 稼働時間削減について貴社として課題をお持ちであれば、ぜひご紹介にお伺いしたいと考えております。 |
また、メールでのアポ取りでは文字が記録として残るため、誤字脱字がないか確認することも重要です。誤字脱字があると相手の心証が悪くなって返信がもらえないばかりか、今後のアポイントも取りづらくなるでしょう。
メールを送信する前に、誤字脱字がないかを入念に確認すべきです。特に相手の会社名、役職、名前の誤字脱字には細心の注意を払うことが重要です。
日程はこちらから提示する
電話と同様にメールでも、面談日程は相手任せにせず、自分から提案を行うことが重要です。候補の日時を3つほど本文に記載すると、相手も日程調整がしやすくなります。スケジュール調整を丸投げしてしまうと相手の負担になり、アポが取れない可能性があります。
また、可能であれば日付の選択を簡略化することも考えましょう。簡単な表を作って「◯」をつけてもらう形式がおすすめです。日時をメールに書いて返信する手間が省けるため、返信率が上がってアポイントにもつながりやすくなります。
候補日時を複数提示する
商談の候補日時は複数提示しましょう。面談の候補日を1日のみ挙げた場合に先方の都合がつかないと、別の候補日を立ててメールを再送する必要があります。
メールを繰り返しやりとりするのは、先方にとって手間となります。途中で返信が来なくなる可能性もあり、アポの獲得率が下がるかもしれません。メールを送る回数が増えれば自社の営業担当者の負担にもなり、他の業務を行う時間が奪われます。面談日が1回のやりとりで決まるように、日程の候補は複数用意しましょう。
また、直近の日時だと先方の予定がすでに埋まっている可能性があるため、1週間後など少し先の候補日も提示するのが望ましいです。候補日を提示する際は、月末や月初などの多忙なタイミングは避けるのもマナーです。
アポイントや商談を獲得するためのコツ
やみくもに営業のメールや電話をしても、必ずしもアポや商談につながるとは考えられません。電話やメールで効率的にアポイントを取るコツについて、以下に紹介します。
「資産性の高いつながり」を持つ
「資産性の高いつながり」とは、
『投資したもの(時間やエネルギー等)』に対して、『リターン(ビジネスメリットや学び刺激、楽しさ等)』がプラスになるつながりのことです。
無闇に「つながる」ことだけを意識して、意味のないつながり、疲弊するだけのつながりを追い求めていても仕事が好転することは稀です。
同じ共通点、同じ企業のレベル同士でつながることが、資産性の高いつながりを生み出す一つのポイントです。
詳しくは、弊社代表の平野のnoteをご覧ください。
つながりって、多い方がいいの? 決裁者マッチング10年の洞察
自社の商材について興味を持ってもらう
アポを取るには、自社の商材について分かりやすく機能やメリットを説明することが重要です。先方にとって大きなメリットがあるなら、時間を割いてでも話を聞きたいと感じてもらえるでしょう。
「営業活動の業務効率化を支援します」と伝えるよりも「弊社の○○を導入することで、顧客情報の一元管理が可能になり、業務効率が上がります」と伝えるほうが明確にメリットを紹介できるため、相手に興味を持ってもらいやすくなります。
メリットを上手く伝えるには、自社商材への理解を深めることが必須です。加えて、機能や料金体系などを整理しておきましょう。
また、商材について簡潔に説明する練習をしておくと、より魅力が伝わりやすくなりおすすめです。営業部内でアポ取りのロールプレイングをして、本番のアポ取りでも緊張なく臨めるように準備を進めましょう。
電話・メールの前後で記録を残しておく
アポ取りの電話をかける前後には、相手の情報をリストアップしておくことも重要です。以下の内容は最低限記録しておきましょう。
電話で営業をしたあとはそのまま終わりにせず、電話した状況を記録に残します。担当者名、電話の内容に加え、電話をかけた日時も記録します。内容を記録しておくと、2回目以降のアプローチを行う際にスムーズに話を進められます。上司に提出する営業進捗報告資料を作成する場合にも役立つため、おすすめです。
先方との関係性を深めてアポを取るには、相手の人間性を知っておくことも必要です。前任の担当者が自社にいれば、先方の担当者の特徴や人となりについても情報を把握しておくと、コミュニケーションが取りやすいはずです。
また、先方が提供している商材や強みについても事前に理解を深めておきましょう。先方の事業を理解できていないと、自社の商材を訴求することは難しいです。
相手企業のホームページなどで提供している商材の内容を把握しておけば、ニーズを考慮して的確な提案ができます。
メールの送信後はフォローの電話をかける
メールでアプローチする場合、送信後にフォローアップの電話をかけるのが望ましいです。営業担当者はどの会社でも膨大なメールを確認しているため、メールを見落とす可能性があります。
また、メールでは興味を持たなかったとしても、商材について電話で詳しく説明することによってアポイントを獲得できるかもしれません。
日程が決まったらフォローメールを送る
アポイントが取れたらお礼を兼ねて「〇月〇日〇時にミーティングを設定させていただきました」と、メールにて日程を知らせましょう。電話でアポイントを取った場合、先方が日付を聞き間違えている可能性があります。日時を文面にして送れば、認識のずれを防げます。
アポの取り方を学んで効率良く商談につなげよう
アポ取りをする際に長々と自己紹介や世間話を始めると、相手は面倒に感じ、アポ獲得につながらない場合があります。できるだけ簡潔に伝えられるよう、内容をまとめ、相手に手間と時間をかけさせないようにするよう心がけましょう。また、候補になる日程はこちらから提示する、候補となる日時は複数用意するなど、相手が悩まずに回答できる状態を作ると回答をもらいやすくなります。
営業の電話やメールでアポを獲得するには、経験やスキルが必要となります。営業力を即座に向上させるなら、優れた営業ノウハウを持った企業の営業代行サービスを利用する方法もあります。
(本文執筆・編集:オンリーストーリー編集部)
BtoB営業の総合商社オンリーストーリーは、弊社の直近3年で約10億円の投資をしてきました。また、弊社自体が営業代行会社として、多くの会社様の案件を受けてきました。その中で、再現性のある営業手法がないという話や、1社だけで満足できる営業支援の会社は見つからないという声を多く聞いています。当社との商談時に「この記事を見た」とお伝えいただいた方には、10億円のまとめを記載した秘伝の資料を提供していますので、下記リンク経由でお問い合わせください。(コメント:代表平野)