新規顧客の開拓には、顧客になりうる企業の情報をリスト化した営業リストの活用が有効です。手作業による営業リスト作成に比べ、効率よく営業リストを作成できるツールやサービスの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、「どのツールを選べばいいか分からない」「なるべくコストをかけずにツールを導入したい」「無料で利用できるツールで試してみたい」と考える方も少なくないでしょう。
営業リスト作成ツールは、無料のものから月額使用料がかかるものまで料金体系が幅広く、提供するサービス内容もそれぞれ異なります。
この記事では、無料プランのある営業リスト作成ツールと無料で法人リストを収集できるサービスを5つ紹介します。自社の営業効率を向上させたい方は、ぜひ参考にしてください。
営業リスト作成ツールとは
営業リスト作成ツールとは、顧客になりうる企業の情報を自動でリスト化するツールです。業種、住所、電話番号、資本金など、基本的な情報を取得できます。ツールによっては「今年求人をしている」「代表者の出身大学」など、より細かい情報の抽出が可能です。また、自由に条件を設定して企業を検索できるツールもあります。
そのため、ツールを導入する前には、自社の営業戦略、ターゲット、必要項目、利用目的などを明確にしておくことが重要です。
営業リスト作成ツールを利用すれば、従来の手動管理に比べて人的リソースが削減できます。データは定期的に最新の情報に更新されるため、営業活動の効率化につながるでしょう。
【無料プランあり】おすすめの営業リスト作成ツール5選
営業リスト作成ツールのうち、無料プランがあるおすすめの5ツールをそれぞれ特徴を踏まえて紹介します。
取得可能な企業数が豊富なツール
LisTOSS
LisTOSSは、160万件の企業リストを無料で制限なくダウンロードできるツールです。クラウドサービスなので導入コストがかからず、データの検索からダウンロードまでオンライン上で完結できます。
初期費用、月額利用料金、企業データのダウンロードにも一切料金がかからないため、営業リストの作成にかかるコストを大幅に削減することが可能です。
取得できる項目は、会社名、郵便番号、都道府県、市区町村、住所、電話番号、FAX番号、出典URL、カテゴリの9項目です。幅広い情報をもとにリストを作成できるのが強みです。また、情報を取得できる企業数に制限がないため、多くのターゲットにアプローチしたい場合におすすめです。
無料プランで取得可能な企業数 | 無制限 |
掲載企業数 | 160万件 |
初期費用 | 無料 |
月額利用料金 | 無料プラン:0円 有料プラン:要問合せ |
無料プランの場合1件あたりのダウンロード単価 | 無料 |
LisTOSS
FUMA
FUMAは、全国160万件の企業のデータベースから最短5秒で営業リストを作成できるツールです。最大の特徴は、初期費用、月額料金なしの完全無料で利用できるところにあります。
ただし、無料なのはデータ抽出のみで、ダウンロードは別途有料のサービスを利用する必要があります。ダウンロードは1件5円、最低料金500円から。追加料金は一切かからないので、スポット利用すれば必要な時に必要な分だけリストを入手でき、コスト削減につながります。
データの検索では、都道府県、業種、設立年など様々な条件で絞り込みができます。また、独自に開発した関連タグが40,000種類以上も用意されています。例えばトヨタ自動車なら「電気自動車」「マツダ」のような、各企業の属性を表す関連タグが付与されています。「4大都市圏で売上10億円以上の自動車関連製造業リスト」など、細かく検索条件を設定できるため、高い精度のターゲティングが可能です。また、アカウント登録やログイン不要のため、手軽に利用できる点も魅力です。
無料プランで取得可能な企業数 | 無制限 |
掲載企業数 | 160万件 |
初期費用 | 無料 |
月額利用料金 | 無料プラン:0円 |
無料プランの場合1件あたりのダウンロード単価 | 5円 |
FUMA
検索項目が豊富なツール
Musubu
Musubuは、140万件以上の企業データから、わずか30秒で営業リストを作成するツールです。無料プランと有料プランがあり、1ヶ月単位での利用が可能です。無料プランではひと月30件まで情報を取得できます。
企業情報は業界や事業内容、都道府県、地域、企業規模、売上、求人検索など豊富な検索条件から抽出できます。また、「閉鎖している企業」「制約済み企業」「取引先登録済み企業」「情報取得済み企業」といった条件で除外する企業の指定もできるため、スムーズに情報を取得可能です。
さらに、「今求人をしている」「社長の趣味がゴルフ」といったフリーワード検索により、見込みの高い企業だけにターゲットを絞れます。アプローチする企業を細かく絞り込む際に役立つツールだといえるでしょう。
無料プランで取得可能な企業数 | 30件 |
掲載企業数 | 140万件以上 |
初期費用 | 無料 |
月額利用料金 | 無料プラン:0円 有料プラン:22,500円〜 |
無料プランの場合1件あたりのダウンロード単価 | 無料 |
Musubu
ターゲットの絞り込みができるツール
BIZMAPS
BIZMAPSは、170万件を超える企業データから最新の法人営業リストを作成できるツールです。無料プランは初期費用なしで月に100件までデータのダウンロードができます。また、リストの追加購入にかかる費用は1件30円と安価に設定されており、営業リスト作成費用の削減につながります。
展示会出展歴や求人情報、導入製品など、BIZMAPS独自のオリジナルタグを用いて、ターゲットを絞り込んだ精度の高いリストを作成できるため、効果的なアポイント獲得につながりやすいです。
また、BIZMAPSは、新設された法人を毎月自動で取得します。そのため、常に鮮度の高いデータを取得できます。加えて、会社の移転や合併、役員交代などの変化も、運営会社がチェックしてデータベースを更新しているため、常に精度の高いリストを入手可能です。
無料プランで取得可能な企業数 | 100件 |
掲載企業数 | 170万件以上 |
初期費用 | 無料 |
月額利用料金 | 無料プラン:0円 有料プラン:5,000円〜 |
無料プランの場合1件あたりのダウンロード単価 | 無料 |
BIZMAPS
Urizo
Urizoは、企業情報を掲載している約30のサイトからさまざまな情報を収集できるツールです。無料版では月に1,600件の企業情報を無料で収集できます。有料プランは月額9,900円から利用でき、1ヶ月のみの利用も可能です。無料版ではiタウンページから100件、楽天、グルナビ、マイナビ新卒、食べログなどのサイトから各50件の情報を取得可能です。
また、このツールでは各サイトから情報を収集し、足りない情報を補います。例えば、iタウンページに電話番号しか記載がない企業の住所やメールアドレスなどの情報を、他のサイトから収集します。そのため、データ収集率が格段に高く、質の高いリストを作成できるのが特徴です。
取得可能な項目は、会社名、業種、郵便番号、住所、電話番号、FAX番号、URL、メールアドレスの8項目に加え、サイト別、代表者名、責任者名、設立年数、資本金、従業員数、売上など6項目です。幅広い情報を得られる点が強みです。
他にも、重複データを自動で整理してくれたり、既存データをツールにインポートもできたりするため、営業活動の効率化に役立つでしょう。
無料プランで取得可能な企業数 | iタウンページ:100件 その他サイト:各50件 合計1,600件 |
掲載企業数 | 560万件以上 |
初期費用 | 5,500円 |
月額利用料金 | 無料プラン:0円 有料プラン:9,900円〜 |
無料プランの場合1件あたりのダウンロード単価 | 無料 |
Urizo
有料版営業リスト作成ツールとの違い
ここまで紹介してきたツールの無料プランと有料プランには、主に次の2つの違いがあります。
それぞれについて解説します。
無料プランは、ひと月に取得できる企業件数に制限があります。
例えば、Musubuの無料プランの場合、取得可能な企業件数は30件ですが、ひと月22,500円の有料プランでは1,000件まで取得可能です。「より大量の企業にアプローチしたい」といった場合、多少コストがかかっても、有料プランを利用した方が成約率の向上に役立つでしょう。
また、無料プランの機能は、基本的に企業情報の取得のみです。しかし、例えばUrizoの有料プランでは「ファックスもしくはメールアドレス付きの企業情報」の取得や、食べログのジャンルや評価、口コミ件数など28項目の絞り込み検索機能のオプションがついています。
有料プランを使うことによって、より細かくターゲットを絞り込めるため、自社の目的に合わせてアプローチしやすくなります。
とりあえず営業リスト作成ツールを試してみたい、自社に合ったリストを作成できるのか検討したい、といった場合には無料プランで気軽に試してみると良いでしょう。
無料の営業リスト作成ツールを利用する際の注意点
無料の営業リスト作成ツールを利用する際、注意する点は次の3つです。
- ダウンロードできる企業情報の件数
- 機能制限の有無
- 初期費用の有無
無料プランでは、ダウンロードできる企業情報の件数に制限があります。とはいえ、ツールによってダウンロード可能な件数は異なるため、自社に必要な情報を入手できるかどうか、比較検討して選択すると良いでしょう。
無料プランでは、使える機能に制限がある場合もあります。例えば、リストの抽出は無料でできてもダウンロード機能は有料だったり、有料版のみリストへの一斉メール送信機能が使えたりします。無料プランで必要な機能が使えるかどうかの確認も必要です。
また、ツールによっては、月額費用は無料でも初期費用がかかる場合があります。「なるべくコストをかけずに営業リストを作成したい」「多少コストはかかっても必要な情報は入手したい」など、企業によってニーズはさまざまです。自社のニーズに合わせ、無料の営業リスト作成ツールを利用するかどうか、検討してみましょう。
自社に合った営業リスト作成ツールを活用し業績をアップさせよう
営業リスト作成ツールは、無料のものから有料のものまでさまざまな種類があります。新規顧客の開拓や営業活動において、優れた営業リストは業績に大きく影響します。
どのツールを導入すれば良いか迷っている場合、今回紹介した無料プランのあるツールを活用し、自社に合ったものか試してみると良いでしょう。