商談では顧客とのメールのやり取りが欠かせません。しかし、顧客から来たメールにどのように返信すればいいのかわからないという方もいるでしょう。
今回は、商談での顧客のメールへの返信で意識すべきポイントと執筆時の注意点、シチュエーション別の例文を解説します。
商談のメールの返信に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
商談では顧客とのメールのやり取りが欠かせません。しかし、顧客から来たメールにどのように返信すればいいのかわからないという方もいるでしょう。
今回は、商談での顧客のメールへの返信で意識すべきポイントと執筆時の注意点、シチュエーション別の例文を解説します。
商談のメールの返信に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
商談で顧客のメールに返信することには以下の3つの役割があります。
それぞれについて解説します。
商談のメール返信は、顧客との信頼関係を構築する重要な手段です。なぜなら、顧客のメールに丁寧かつ迅速に返信することで、安心感や信頼性を醸成できるためです。
信頼感が構築されていると、顧客は提案に対して耳を傾けるようになり、製品やサービスを導入する意欲が高まります。商談後に丁寧に返信を行い、顧客からの信頼を獲得することは、営業活動で成果を上げることにつながります。
商談後に提案内容や決定事項、進捗状況などをメールでやり取りすることにより、相手はより具体的に検討を進められるようになります。決裁者のアドレスを知っている場合、メールで決裁者に意思決定を促すことも可能です。
また、メールに資料を添付すれば、サービスについてより深く知ってもらえます。
認識のずれを防止できるのもメールのメリットです。商談で提案した内容をメールで送ることによって、双方の認識を合わせられます。
商談では言葉の定義の違いや説明不足などが原因で、認識のズレが生じることがあり、失注につながることも少なくありません。
商談メールの返信時に注意すべき5つのポイントを解説します。
商談後、商談相手から届くお礼や問い合わせのメールには、できるだけ当日中に返信することが望ましいです。商談の内容が頭に残っているうちにフィードバックを与えることで、認識の相違を避けられます。また、迅速な返信により営業担当者の責任感を示し、信頼関係の構築に寄与します。
ただし、返信の速さだけを追求して内容が不十分だったり、誤った情報を伝えたりすると、逆に信頼を損なう可能性があります。そのため、返信は速やかに、しかし、内容には十分配慮して行うべきです。商談の内容を的確に要約し、次のアクションや提案について明確に伝えることで、顧客の判断を助け、商談を前進させることができます。
既存のスレッドのメールに返信するとき、件名に「Re:」が自動的に付きますが、残したまま返信しましょう。「Re:」を残すことで受信者はメールが返信であることをすぐに認識できます。
また、「Re:」を残すことで、Gmailなどでは同じスレッドでメールが展開されるため、過去のメールの内容を追跡しやすくなります。特に複数のトピックについて議論するときや、特定の議論を参照したいときに大いに役立つでしょう。
ただし、内容が変わる際は、顧客が混乱するのを防ぐために「Re:」を消して内容に合った件名に書き換えましょう。件名は、メールの主要な内容を反映し、受信者がそのメールの目的をすぐに把握できるようにしましょう。
顧客とのメールは整理をし、必要なときに容易に参照できるようにしましょう。「Re:」から始まるタイトルはほかのメールと区別がつきづらいです。顧客ごとにフォルダを作成し、整理することで、メールを検索しやすくなります。
また、ラベル機能も役に立ちます。各メールに関連性を持つキーワードをつけることで、必要な情報をさらに迅速に見つけだせるためです。メールを整理することで、情報の追跡が容易になり、業務時間の効率化が図れます。
商談で重要だった内容を、メールで再確認しましょう。商談は複数の話題や要点が飛び交う場であるため、すべてを完全に記憶するのは困難です。メールで内容を再確認することで、誤解を防ぎ、双方の理解が一致していることを確認できます。
提案内容を送る際には、提案の詳細、合意内容、次のステップなど、商談の主要な要点を具体的に書き出してみましょう。
メールの開封率やクリック率、返信率などの指標を追跡し効果測定を実施するのも良いでしょう。測定指標の良し悪しを通して、どのメッセージが効果的であったか、またどのアプローチが最も相手方の反応を引き出したかを把握することができます。結果の分析を通じて、メールのタイミングや内容を改善すると効果的です。
効果測定は返信の有無を確認するだけでなく、URLを添付する場合パラメータを追加するとよいでしょう。そのURLがどれだけクリックされたか、またその結果としてどれだけのユーザーが目的のページを訪れたかといった情報を把握することが可能です。パラメータ経由のアクセス数はGoogle Analyticsなどの分析ツールで確認可能です。
商談のメールを返信する時は、次回のアポイントの提案を忘れないようにしましょう。次の商談の日程を提案することで、ビジネスの進行が円滑になり、受注につながりやすくなります。
アポイントの内容は、具体的であることが望ましいです。「次回は製品の新機能について詳しくご説明する時間を設けたいと考えております。ご都合のよろしい日時を教えていただけますか?」のように、具体的なアクションプランを含めることが効果的です。
次回のアポイントを提案する際は、相手が何に興味を持つかを考えましょう。例えば、新製品のデモ、同業界での自社サービスの導入事例などが該当します。アポイントに含める内容は、商談での顧客の興味や課題、過去の顧客の傾向など、さまざまな要因から考えましょう。
商談の返信メールの文章を作るコツを解説します。
返信メールの文章作成においては、本文を簡潔にまとめることが重要です。相手が一目で情報を把握できるよう、余計な説明は省き、メッセージの核心部分を明確にします。情報が整理されていると、読者はそのメールの主旨を理解しやすくなります。
要点を把握しやすくするためには、文書を段落ごとに分け、各段落には1つの主題を設定するとよいでしょう。
商談の返信メールには、必ずお礼を添えましょう。単にマナーの問題だけではなく、ビジネスにおける信頼関係を構築する上で重要な要素であるためです。相手がメールを送ったことに感謝の意を示すと、強固なパートナーシップを築くための基盤となります。相手の返信率を高めることにもつながるでしょう。
メールの冒頭部分で相手に感謝の意を述べ、その後にメールの主要な内容に移ると良いでしょう。
商談メールには、丁寧かつ尊重の念を示す表現を用いることが必要です。
ビジネスメールの作成においては、その文体や言葉遣いが相手に与える印象を大いに左右します。特にBtoB営業では、相手企業との信頼関係の構築が重要です。
適切な敬語を使うことはもちろん、ビジネスメールでは過度な短縮形や口語表現は避けましょう。誠実さを欠くと見なされる可能性があります。
次に商談のメール返信について、以下の4つの例文を紹介します。
実際に返信する際に参考にしてください。
件名: Re:件名 株式会社[相手の企業] [相手の名前] 様 お世話になっております。 お忙しい中、先日の商談のお時間を作っていただき、誠にありがとうございました。 御社の課題や目標についてヒアリングでき、大変有意義な時間となりました。 我々の[サービス名]についてより詳しく説明したく、次回の商談について、ご都合をお聞かせいただけますと幸いです。 以下の日時の中でお手すきのお時間はございますか。 ・〇〇月××日 ・〇〇月××日 ・〇〇月××日 お忙しい中失礼しますが 何卒、宜しくお願い申し上げます。 [あなたの名前] [あなたの役職] [あなたのメールアドレス] [あなたの電話番号] |
一度の商談で受注まで至らなかった場合、再び商談をしたい旨を伝え、日程調整に進むとよいでしょう。
件名: Re:件名 株式会社[相手の企業] [相手の名前] 様 お世話になっております。 先日の商談にて、我々の[サービス名]にご興味をお持ちいただき、心から感謝申し上げます。 お客様が我々のサービスを有益と感じていただけたこと、大変嬉しく思います。 つきましてはお客様の〇〇の課題について、解決策とプランをお話させていただければと考えております。 次回の商談について、ご都合をお聞かせいただけますと幸いです。 以下の日時の中でお手すきのお時間はございますか。 ・〇〇月××日 ・〇〇月××日 ・〇〇月××日 お忙しい中失礼しますが 何卒、宜しくお願い申し上げます。 [あなたの名前] [あなたの役職] [あなたのメールアドレス] [あなたの電話番号] |
サービスに対する説明を行うのではなく、課題解決の提案を行う意向があることを伝えましょう。顧客はサービスに興味を持つのではなく、課題解決に期待をしているためです。
件名: Re:件名 株式会社[相手の企業] [相手の名前] 様 お世話になっております。 先日は商談の機会をいただき、ありがとうございました。 また、資料のご要望も頂き、大変ありがとうございます。資料は添付ファイルにてご確認いただけます。 資料に関するご質問やご意見がございましたら、遠慮なくお知らせください。 もしよろしければ、先程伺った〇〇の課題の解決策とプランについて資料を交えて説明させていただければと考えています。 以下の日程でご調整いただければ幸いです。 ・〇〇月××日 ・〇〇月××日 ・〇〇月××日 ご返信をお待ちしております。 [あなたの名前] [あなたの役職] [あなたのメールアドレス] [あなたの電話番号] |
商談後に資料を送付しただけでは購買意欲が高まらず失注することもあります。その対策として、再び商談を行いたい旨を伝えておくとよいでしょう。
件名: Re:件名 株式会社[相手の企業] [相手の名前] 様 お世話になっております。 件名: [サービス名]の契約、誠にありがとうございます [相手の名前] 様 先日の商談にて、我々の[サービス名]を契約いただき、心から感謝申し上げます。 お客様に我々のサービスを選んでいただけるという決定を歓迎し、[相手の名前] 様のビジネスでの成功に向けて全力でサポートいたします。 つきましては弊社サービスの利用方法について説明させていただきたいと考えています。 以下の日程のご都合はいかがでしょうか。 ・〇〇月××日 ・〇〇月××日 ・〇〇月××日 お忙しい中失礼しますが 何卒、宜しくお願い申し上げます。 [あなたの名前] [あなたの役職] [あなたのメールアドレス] [あなたの電話番号] |
契約は商談におけるゴールの1つですが、LTVを最大化するという次のステップに移行しなければなりません。そのためにはアフターサービスを充実させ、顧客満足度を高める必要があります。
カスタマーサクセスへの引き継ぎなどを社内で行いましょう。
件名: Re: [サービス名]の提案に対するご返答 株式会社[相手の企業] [相手の名前] 様 お世話になっております。 先日は、我々の[サービス名]についての提案をご検討いただき、誠にありがとうございました。 お断りの旨、承りました。この度はご期待に添えず大変申し訳ありませんでした。 また、[相手の名前] 様が何か他のサポートが必要となった場合や、再度弊社サービスの提案をご検討いただける機会があれば、いつでもお声がけください。 何卒、宜しくお願い申し上げます。 [あなたの名前] [あなたの役職] [あなたのメールアドレス] [あなたの電話番号] |
商談した相手は、潜在顧客として再度営業をかけることが多いでしょう。そのため、そのままにせず、必ず丁寧に返信をしましょう。
商談メールの返信に関連する、よくある質問をまとめました。
A.「返信は不要です」とのメッセージに対して返事するかどうかは、その状況と相手の期待によって変わります。
例えば相手からのメールが情報提供のみで、その内容が特に返信を要するものではないときは、返信は不要です。
しかし、実際は意見や感謝の表明を期待している可能性もあります。例えば、相手が感謝の意を示したメールを送り、「返信は不要です」と書いている場合では、余計な負担をかけたくないために「不要」と書いているだけのこともあります。この場合には気遣いへの謝意を伝えてもよいでしょう。
もし返信が必要だと判断したら、内容を簡潔にまとめて返信しましょう。
A.その日のうちに返信できなかった場合、急を要する内容でない限り、営業時間外に急いで返信する必要はありません。
夜遅くにメールを送ると、相手に対する配慮が足りないと感じさせる恐れがあります。また、返信を急いでしまうと、内容に誤りが生じたり、重要なポイントを見落としたりする可能性もあります。
そのため、即日返信が難しい場合は、次の日の朝に返信するべきです。メールのお礼とともに、返信が遅くなったことに対する謝罪を一言添えるとよいでしょう。
A.相手が興味を持っていないと感じたとき、まずはその認識が正しいか確認することが大切です。一度、相手の課題や関心について深く話す時間を提案し、理解を深めるチャンスを作りましょう。
しかし、日程調整のメールが断られるなど、相手の興味の無さが明らかな場合、無理にアプローチを続けるべきではありません。契約に結びつかないばかりか、相手に悪印象を与えてしまうこともあります。
なかなか受注に至らない場合、他に見込みのある顧客を探すことが重要です。短期的な成果よりも信頼関係の構築と持続的な自社サービスの利用が重要であることを忘れないようにしましょう。
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今回は商談メールの返信について解説しました。
商談後メールに細やかに返信することで、顧客へ熱意を伝え、信頼感を高められます。また、次回アポイントの打診や、自社サービスのメリットの共有なども行えるため、ビジネスの拡大の場所としても有用です。アポイント獲得のために顧客からのメールには素早く返信しましょう。