最終更新日: 2022.07.01

顧客管理ツールは、顧客と良好な関係を築けるツールです。売上向上のために顧客管理ツールを利用したいものの、どのようなメリットがあるのか理解していない方もいるでしょう。

そこで、本記事では顧客管理ツールを使用するメリットを解説します。

また、顧客管理ツールの選び方やおすすめの顧客管理ツール5つも紹介しているため、顧客管理ツールの利用を検討している方は参考にしてください。

顧客管理ツールのおすすめ5選

・Knowledge Suite

 営業活動を効率的におこなうための多くの機能が標準装備されている。使わない機能を非表示にできるため、使いやすい点が魅力。

・Zoho CRM

 顧客を3つに分類して管理できるため、効率的な顧客管理が実現。インターフェースが見やすく、直感的に操作できる。

・App suite

 顧客情報を分析した結果をクロス集計表やグラフなどで確認できる。顧客管理機能以外にも、多くの機能が搭載されている点が特徴。

・eセールスマネージャー Remix Cloud

 導入実績5,500社以上・利用継続率95%を誇っている。BIツール「Tableau」の技術が装備されており、誰でも把握しやすい分析結果が魅力。

・Kintone

 案件ごとにアプリを作成できる点が特徴。ドラッグ&ドロップ操作で作成できるため、顧客管理ツールを始めて利用する人でも簡単に作成できる。

そもそも顧客管理とは

そもそも顧客管理とは

顧客管理とは、顧客の個人情報や購入履歴など顧客に関する情報を一元で管理することです。顧客管理で扱う情報には、以下のようなものがあります。

【顧客管理で扱う情報の例】

  • 顧客の年齢
  • 顧客の性別
  • 顧客の居住地
  • 顧客の購入履歴
  • 顧客との接触履歴
  • お問い合わせ履歴

顧客のニーズや価値観を把握して、顧客と良好な関係を築き、長期的に売上を向上させることが目的です。顧客情報をもとに適切なアプローチをおこなうため、顧客満足度を向上させられます。

顧客管理が注目されるようになった背景には、顧客ニーズの多様化により新規顧客の獲得には多くのコストがかかることが挙げられます。既存顧客をフォローしてリピーターにする方が費用を抑えられるため、顧客との関係性を築ける顧客管理に注目が集まっているのです。

顧客管理で起こる問題

顧客管理で起こる問題

顧客管理は顧客と良好な関係を築くことに効果的ですが、顧客管理の方法によっては問題が発生する場合があります。

顧客管理で起こる問題は、主に以下の3つです。

【顧客管理で起こる問題】

  • データの変更が誰でも簡単にできる
  • 顧客データの管理に時間がかかる
  • 社外から簡単に顧客情報を確認できない

データの変更が誰でも簡単にできる

顧客管理をエクセルでおこなう場合、社内の人間であれば誰でも簡単にデータを変更できます。顧客情報を入力する際にうっかり重要なデータを消してしまい、営業活動に大きな支障をきたす事態も起こりえるのです。

誰がどの端末からどのように編集したのか履歴が残らないため、原因を特定することはできません。データの復元が難しいうえに、そもそも重要なデータが消えてしまったことに気づかない場合もあります。

エクセルで顧客管理をおこなう際は、データを変更したくないシートを保護したり、セルをロックしたりすることで重要なデータを守りましょう。保護しているシートやロックをかけているセルを編集する際に解除の手間がかかるものの、操作ミスで重要なデータが消えてしまうことを防げます。

顧客データの管理に時間がかかる

顧客管理をおこなう際、営業担当者は顧客情報をエクセルやツールに入力する必要があります。営業活動の時間以外にもデータを入力する時間や負担がかかってしまうのです。

顧客管理は顧客情報を一元で管理できるため、社内で情報を共有しやすく、業務効率化につながります。しかし、顧客管理をおこなう前よりも入力作業が増えるため、負担に思う営業担当者もいるでしょう。

また、顧客データをエクセルで管理する場合には、さらに時間がかかる場合があります。エクセルは複数人で同時編集できないため、他の担当者が入力している間は情報を更新できません。「入力しようと思ったら、他の人が編集中で入力できなかった」といった無駄な時間が発生することもあります。

社外から簡単に顧客情報を確認できない

顧客管理をエクセルでおこなう場合、社外から簡単に顧客情報を確認できないといった問題があります。

営業先など社外から顧客情報を確認したい場合、社内のサーバーにログインして、エクセルにアクセスしなければなりません。毎回サーバーへのログイン時にIDやパスワードを入力する作業が必要になるため、知りたいタイミングで素早く情報を確認できないのです。

商談に向かう際、移動時間で顧客情報を確認したいときもあるでしょう。そんなときにアクセスに手間がかかっていては、移動時間を有効に活用できません。

また、社外でスマホからエクセルを確認する場合は情報の閲覧・入力が不便であることから、スムーズに情報を確認・更新できない点も懸念点です。

問題を解決できる「顧客管理ツール」とは

問題を解決できる「顧客管理ツール」とは

顧客管理ではさまざまな問題が発生しますが、それらの問題を解決できるシステムに顧客管理ツール(ソフト)があります。顧客管理ツールには顧客管理に役立つ機能が搭載されており、エクセルを活用する方法よりも効率的です。

顧客管理ツールに搭載されている主な機能は、以下の通りです。

【顧客管理ツールの主な機能】

  • 顧客情報の管理機能
  • メール配信機能
  • レポート作成機能
  • 共同編集機能
  • 名刺管理機能

エクセルでも顧客管理は可能です。しかし、共同編集できないことやデータ量によっては動作性が悪くなることから、効率的に顧客管理をおこないたいならツールの利用をおすすめします。

顧客管理ツールを使用するメリット

顧客管理ツールを使用するメリット

顧客管理ツールのメリットには、エクセルを活用した方法よりも効率的に顧客情報を管理できるといったものがあります。しかし、それ以外にもメリットがあるため、併せて理解しておきましょう。

顧客管理ツールを使用するメリットは、主に以下の3つです。

【顧客管理ツールを使用するメリット】

  • 業務を効率化できる
  • 顧客満足度の向上が期待できる
  • 属人化を防げる

業務を効率化できる

顧客管理ツールを活用すれば、業務効率を格段に向上させられます。

顧客管理では、顧客に関するさまざまな情報を扱います。情報を一元で管理できていなければ、必要なタイミングで必要な情報を見つけられません。

顧客情報を名刺の状態で管理している場合、顧客の企業名や電話番号・担当者を確認したいときに1枚ずつ目視で確認する必要があります。顧客情報を探すことに多くの時間を費やしてしまい、商談の準備をする時間が減ってしまうなんてこともありえるでしょう。

しかし、顧客管理ツールで顧客情報をまとめて管理しておけば、顧客情報を検索してすぐに確認できます。顧客情報を探す時間の大幅な削減により、業務が効率化するため、営業活動や商談準備に浮いた時間を充てることが可能です。

顧客満足度の向上が期待できる

顧客管理ツールの分析機能を活用すれば、顧客に最適なタイミングで最適なアプローチができるため、顧客満足度を向上させられます。

顧客情報を十分に分析しない場合、経験や勘に頼ったアプローチとなるため、顧客満足度が低い水準になる可能性があります。なぜ顧客を満足させられないかといった理由もわからないため、売上増加も期待できません。

しかし、顧客管理ツールで顧客情報を分析すれば、市場の動向や顧客のニーズ・顧客の購買プロセスなどを把握できます。最適なタイミングで最適なアプローチができれば、顧客満足度を向上させられて、継続的な購入も期待できるでしょう

属人化を防げる

顧客管理ツールを活用すれば、顧客情報を簡単に共有できるため、とある情報を特定の営業マンしか知らないといった状況にはなりません。

ツールを活用せずに業務の属人化が起こっている場合、営業活動に大きな支障をきたす可能性があります。

異動や退職で担当者が変わるときに顧客情報をうまく引継げなければ、社内で顧客情報を正確に把握している者はいなくなるでしょう。そして、再度顧客から収集し直す必要がでてきます。また、顧客情報をうまく引き継げたとしても、引継ぎに膨大な時間がかかってしまいます

しかし、顧客管理ツールを活用すれば顧客情報を営業マンなら誰でも確認できるため、属人化は起こりません。引継ぎの時間を削減できるうえに、担当者が席を外しているときでも、ツールで顧客情報を確認して他の営業マンが顧客対応をおこなえます。

顧客管理ツールの選び方

顧客管理ツールの選び方

顧客管理ツールはさまざまものが販売されています。選ぶツールによって特徴は異なるため、それぞれの特徴を理解して自社にふさわしいツールを選びましょう。

顧客管理ツールを選ぶ際に確認すべきポイントは、以下の5つです。

【顧客管理ツールを選ぶ際の確認ポイント】

  • 価格から選ぶ

導入後に操作に慣れてきたら、機能を追加することがあります。導入費用や月額費用の他にオプション費用も確認しておきましょう。

  • 機能から選ぶ

ツールによって搭載されている機能は異なります。機能が多過ぎると使いづらい場合があるため、まずどの機能が必要か検討しましょう。

  • 操作性から選ぶ

ツールを選ぶ担当者にとって使いやすいツールでも、実際に使用する営業担当者にとっては使いづらい場合があります。無料トライアルを利用して、営業担当者に操作性を確認してもらうと安心です。

  • サポート体制から選ぶ

導入後に操作でわからないこともでてくるでしょう。ツールをスムーズに社内に浸透させるためには、問題点をすぐに解消できるサポート環境が必要です。

  • 連携性から選ぶ

SFAやMAなど他のツールと連携すると、さらに効率的な営業活動が可能です。ツールによってはGoogleアカウントと連携できるものもあります。

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顧客管理ツールのおすすめ5選

顧客管理ツールのおすすめ5選

数ある顧客管理ツールの中から、おすすめのツールを厳選して5つ紹介します。

【顧客管理ツールのおすすめ5選】

  • Knowledge Suite
  • Zoho CRM
  • App suite
  • eセールスマネージャー Remix Cloud
  • Kintone

Knowledge Suite

Knowledge Suite

画像出典:ナレッジスイート株式会社

「Knowledge suite(ナレッジスイート)」は、ナレッジスイート株式会社が提供している顧客管理ツールです。

顧客管理機能の他にも、営業支援機能や問い合わせ管理機能・連機機能など多くの機能が初めから搭載されています。1画面でタブを切り替えるだけで、簡単に利用する機能を変更可能です。

また、使わない機能は非表示にできるため、自社が使いやすいようにカスタマイズできる点も魅力でしょう。非表示にした機能を途中から利用する場合にも、追加料金は発生しません。

月額費用(税込)6,600円(グループウェア)55,000円(SFAスタンダード)88,000円(SFAプロフェッショナル)
連携性他システムやアプリとAPI連携
サポート体制電話/メール/お問い合わせフォーム
無料プラン/無料トライアル無料トライアルあり
公式サイトhttps://ksj.co.jp/

Zoho CRM

Zoho CRM

画像出典:ゾーホージャパン株式会社

「Zoho CRM(ゾーホーシーアールエム)」は、ゾーホージャパン株式会社が提供している顧客管理ツールです。

顧客情報を「見込み客」「取引先(企業)」「既存顧客(担当者)」の3つに分類して管理できます。見込み客と既存顧客では効果的なアプローチ方法が異なるため、区別することで営業活動を効率化することが可能です。また、取引先と既存顧客を区別することで、1つの取引先で複数の担当者と商談をおこなうときに管理しやすくなります。

インターフェースが見やすく、直感的に操作できる点も魅力でしょう。初めて顧客管理ツールを導入する企業でも、ツール導入の抵抗は少なく、社内に浸透しやすいです。

月額費用(税込)1,584円(スタンダード)2,640円(プロフェッショナル)4,620円(エンタープライズ)5,940円(アルティメット)
連携性オンライン会議ツール/会計システム/経営管理システム/アナリティクスツールなど
サポート体制メール/お問い合わせフォーム
無料プラン/無料トライアル無料プランあり
公式サイトhttps://www.zoho.com/jp/

App suite

App suite

画像出典:App Suite

「App suite(アップスイート)」は、株式会社ネオジャパンが提供している顧客管理ツールです。

ツールに蓄積した顧客情報を分析して、「受注確度/年月別の売上見込みのクロス集計表」や「営業担当者/受注確度別の売上見込みのグラフ」を作成できます。また、「売上目標に対する実績ゲージグラフ」を作成することも可能です。

また、顧客管理機能以外にも在庫管理機能や問い合わせ管理機能・小口現金管理機能などさまざまな機能が搭載されている点も魅力でしょう。自社の業務に合わせて利用する機能をカスタマイズできます。

月額費用(税込)440円(グループウェア デスクネッツ ネオ) ※上記の基本プランに利用するオプションの料金が追加されます。
連携性API連携
サポート体制メール/電話
無料プラン/無料トライアル無料トライアルあり
公式サイトhttps://www.desknets.com/neo/appsuite/

eセールスマネージャー Remix Cloud

eセールスマネージャー Remix Cloud

画像出典:ソフトブレーン株式会社

「eセールスマネージャー Remix CLOUD」は、ソフトブレーン株式会社が提供している顧客管理ツールです。

導入実績は5,500社を超えており、利用継続率は95%を誇っています。世界トップシェアのBIツール「Tableau」の技術が装備されており、顧客情報や営業活動情報の分析結果を誰でも簡単に把握することが可能です。

また、マルチデバイスに対応しており、スマホからも利用できる点も魅力でしょう。営業先からスマホで活動報告の入力をおこなえば、すべてのツールに自動で反映されるため、他のツールに入力する手間を省けます。

月額費用(税込)3,300円(スケジュールシェア)6,600円(ナレッジシェア)12,100円(スタンダード)
連携性MA/オンライン会議ツール/コミュニケーションツール/ストレージサービスなど
サポート体制電話/メール
無料プラン/無料トライアル無料デモあり
公式サイトhttps://www.e-sales.jp/

Kintone

Kintone

画像出典:サイボウズ株式会社

「kintone(キントーン)」は、サイボウズ株式会社が提供している顧客管理ツールです。

業務で使用するアプリを案件ごとにドラッグ&ドロップ操作で作成できる点が特徴です。アプリにはコミュニケーション機能が搭載されており、アプリ内でコミュニケーションが取れるため、他の案件と混同されません。

また、ツールの変更履歴が記録される点も魅力です。いつ誰がどこをどのように変更したのか記録されるため、操作ミスでうっかり情報を更新してしまった場合も変更履歴から元の状態に戻せます。

月額費用(税込)858円(ライト)1,650円(スタンダード)
連携性他システムやアプリとAPI連携
サポート体制電話/メール
無料プラン/無料トライアル30日間の無料トライアルあり
公式サイトhttps://kintone.cybozu.co.jp/

まとめ

顧客管理はさまざまな方法でおこなえますが、顧客情報をすぐに検索するなど効率的におこないたいのであれば、顧客管理ツールの利用をおすすめします。

顧客管理ツールで顧客情報を分析すれば、適切なタイミングで適切なアプローチができるため、顧客満足度を向上させることが可能です。また、顧客情報を簡単に共有できるため、属人化を防げるといったメリットもあります。

ひとくちに顧客管理ツールと言ってもそれぞれ特徴は異なるため、本記事で説明した選び方を参考にして、自社に合った顧客管理ツールを選んでみてください。

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