「営業活動を頑張っていても、なかなかアポの獲得につながらない」と悩む企業は多いでしょう。アポは数を打てば当たるというものではないため、戦略的に行動しなければいけません。
そこで本記事では、アポ率を向上させる秘訣を紹介します。アポ率が低迷する理由も解説しているので、併せて参考にしてください。
「営業活動を頑張っていても、なかなかアポの獲得につながらない」と悩む企業は多いでしょう。アポは数を打てば当たるというものではないため、戦略的に行動しなければいけません。
そこで本記事では、アポ率を向上させる秘訣を紹介します。アポ率が低迷する理由も解説しているので、併せて参考にしてください。
まずは現在のアポ率が通常と比べて低いのかを確認するために、BtoB営業で行われる施策ごとに、平均のアポ率をチェックしましょう。
今まで関わりのなかった企業へ架電した場合のアポ率は、0.3%程度であると言われています。さまざまな施策がある中で、新規開拓のテレアポの成功率はもっとも低い結果です。そのため、テレアポ担当者の負担は大きいと判断できます。
自社の営業メールに反応した企業へ架電した場合のアポ率は、約5%であるとされています。自社が送った営業メールに商材への関心が高まっているため、アポ率が向上していると考えられます。つまり、アポ率を向上させるためには、相手の関心度を高めることが重要です。
過去に名刺交換をした企業へ架電した場合のアポ率は、約10%だと言われています。名刺交換するほどの関係性であれば相手の企業や扱う商品・サービスに関心度が高く、信頼関係も築けている場合が多いため、その他の営業方法と比べ高いアポ率となっています。企業の担当者と直接会う機会があれば、名刺交換をして関係性を構築しておきましょう。
企業の問合せフォームから提案文を送付した場合のアポ率は、約1%であるとされています。そのため、アポを獲得する難易度は高いといえるでしょう。しかし、問合せフォームに送信する文面は一部のみを変え複数の企業に使い回すことも可能であるため、テレアポほどの負担はかかりません。
営業メールからのアポ率は、1~5%ほどであると言われています。数字的には高くないものの、一斉送信が可能であるため、テレアポに比べて営業担当者に負担がかかりません。また、あらかじめテンプレートを作成しておけば、一から文面を作成する手間も省けるため、効率よく営業活動を行えます。
メールでのアポ率を向上させるには、セールスライティングを学ぶなど、見込み客にベネフィットが伝わりやすい文面を工夫する必要があります。
飛び込み営業をした場合のアポ率は、約3%です。飛び込み営業は相手の都合を問わず営業しに行くため、なかなかアポにつながりにくいのが現状です。また、1件1件企業を訪問するのに時間がかかるため、営業担当者の負担が大きいでしょう。
アポ率が向上しない理由として多いのは、営業活動を個人に一任しており、属人化しているケースです。特に、優秀な営業担当者が1人いる場合は、この人がアポを取ってきてくれるだろうという考えがチーム内で蔓延し、属人化しやすい傾向です。
しかし、アポ取りを優秀な担当者任せにしていると、チーム全体のアポ獲得率は向上しません。営業ノウハウが社内で共有されていない状態では、アポ獲得は個人の技量に依存してしまい、トラブル時の引き継ぎもうまくいかないリスクが高くなります。この状態で優秀な営業担当者が離脱してしまえば、アポ率は向上しないどころか、たちまち下がってしまうでしょう。
一方、チーム内で営業ノウハウやプロジェクトの進捗を共有できていれば、すべての営業担当者が一定のクオリティで営業活動をするため、アポ率の向上が見込めます。また、再現性のあるノウハウを共有することにより、新しい人材を確保した場合も成果を出しやすくなるでしょう。
アポ率を向上させる秘訣は、主に以下の通りです。
それぞれについて詳しく解説します。
アポ率を向上させるには、決裁者に直接連絡するのが有効です。例えば、テレアポの場合、事務や受付担当者が電話を取ることが多いでしょう。しかし、その人は決裁権を持っていないため、決裁者へ電話をつないでもらえるように交渉しなければいけません。企業によっては、営業電話を断るように指示していることもあるため、アポを獲得するまでのハードルは高くなります。
一方、決裁者に直接連絡できれば自社の魅力や商材・サービスの特徴、導入することにより得られるベネフィットなどを直接アプローチできます。決裁者に魅力が伝われば、アポ率も向上しやすくなるでしょう。
決裁者とつながるためには「チラCEO」の活用がおすすめです。チラCEOとは決裁者同士をつなげる経営・営業支援のプラットフォームです。会いたい決裁者を見つけたら、メッセージを届けて自社の抱える思いを伝えられます。
また、CS(カスタマーサクセス)が決裁者を直接紹介してくれるのも魅力です。自社に合う企業がわからない、誰に連絡していいのかわからないといった悩みを持つ企業も利用しやすくなっています。
アポ獲得率を向上させるためには、見込み客を増やすのも重要です。先ほども紹介したとおり、相手からの関心度を得られれば、アポ率の向上が期待できます。そのため、何かしらの接点を持つ見込み客を増やすことによって、営業活動をスムーズに進められるでしょう。
なお、見込み客を増やす方法は、以下のような施策が有効です。
アポ率を上げるために、自社や扱う商材の魅力を深く理解しましょう。企業からアポを獲得する際には、商材やサービスを導入することにより得られるベネフィットは何かや、自社を選んでもらう理由はなにかといったことを明確に説明できなければ、次につながりません。
特に、相手からの質問に詳細な回答ができなければ、不信感を与えることにもなるでしょう。そのため、営業活動を行うときは、しっかりと商材やサービスの知識を深めておくことが大切です。
アポを獲得するには、相手に自社や自社商材に興味を持ってもらうことが重要です。商材やサービスの詳細は、商談中に説明するのが基本ですが、アポ取りの段階でも自社商材の説明ができるよう体制を整えておきましょう。
アポ率を向上させるためには、トークスクリプトの作成も重要です。トークスクリプトとは、顧客に対してどのような会話をするのかをあらかじめ決めた台本のことです。営業台本を準備していれば会話の展開が掴みやすくなるため、営業活動に慣れない人でも話しやすくなるでしょう。
なお、トークスクリプトは一度作成したら終わりではなく、アプローチの度に改善していくことが基本です。反応の悪い会話を削除したり、テレアポでは対応しきれないところは改善したりなど、PDCAを回すことにより、よりよいトークスクリプトが完成します。
アポ率を向上させるためには、質問の仕方を工夫することも1つの施策です。質問の仕方には、以下の2種類があります。
オープン・クエスチョンとは、相手が自由に回答できる質問のことです。「どんなお悩みをお持ちですか?」や「今後の予定は決まっていますか?」のように、それぞれの考えを聞けるため、新しい情報を引き出せる可能性があります。
一方、クローズド・クエスチョンとは「はい」か「いいえ」の2択で答えられる質問を指し、相手の考えを明確にしたい場合に活用できます。この2つの質問をうまく組み合わせることにより知りたい情報を聞き出せたり、相手の意向を知れたりします。例えば、相手が抱える悩みを聞き出したいときはオープン・クエスチョンを、ヒアリングの最初やクロージングのときはクローズド・クエスチョンを活用するのがおすすめです。
アポ率を向上させたいときは、訪問日程を提示しましょう。クロージングの際に「訪問してもよい日時が決まれば、ご連絡ください」と次回の日程調整を相手任せにすると、アポ率が下がりやすくなります。相手が日程調整を手間に感じたり、連絡を忘れてしまったりすれば、アポ獲得の機会を損失するからです。
こちらから「〇日と〇日で空いている時間はございますか?」と複数の候補日を提示すると、相手はその場で日程調整を行ってくれる可能性が高くなります。その場で商談の日程を決めやすい状況を作ることにより、アポの獲得につなげましょう。
アポ代行サービスを活用するのも、アポ率を向上させる方法の1つです。アポ代行サービスとは、見込み客に対して電話をかけたり、メールを送付したりして商談のスケジュールを代理で決めてくれるサービスのことです。
新規開拓営業の一部をアウトソーシングできるため、人手不足で悩む企業におすすめです。また、営業ノウハウが自社にない場合も、経験やスキルを持った営業のプロにアポ獲得を依頼できる点で利用するメリットが大きいでしょう。
なお、アポ代行サービスに依頼できる主な業務は以下の通りです。
それぞれの特徴について解説します。
テレアポとは、見込み客リストにある1件ずつに架電をしてアポを獲得することです。中には、営業リストの作成まで引き受けてくれるサービスもあるため、自社で見込み客を集められないときに利用すると効果的です。
紙媒体やメールのDMを送付することにより、アポの獲得を目指します。中には、DMを送信した後の追加営業を行ってくれるサービスもあり、必要に応じて必要な機能を選択できます。また、紙媒体のDMであればチラシを作成してくれたり、発送業務まで行ってくれたりします。
DMは個人に送付できるため、決裁者に直接届けることが可能です。また、相手の手が空いたときに確認してもらえるため、メールよりも開封率が高くなっています。ただし、目を通してもらうためには、他社のDMとの差別化が重要です。
フォーム営業とは、企業のホームページに設置された問合せフォームにメッセージを送付し、アポを獲得することです。問合せフォームは企業だけではなく、顧客も利用しているため担当者の目に留まりやすいでしょう。中小企業であれば、決裁者が問合せフォームからの連絡を確認していることもあります。
しかし、1件1件企業のホームページを訪れメッセージを送る必要があり、フォーム営業には時間がかかります。代行サービスを利用することにより、膨大な作業時間を短縮できます。
アポ率を向上させるためには、営業支援ツールの活用が効果的です。営業支援ツールを利用すれば、営業担当者が行ってきた業務を自動化できます。また、社内で情報共有がしやすくなったり、顧客の状況を把握しやすくなったりと、営業の費用対効果を上げることにつながります。
なお、営業支援ツールの主な種類は、以下の通りです。
それぞれのツールの特徴について説明します。
MAツールとは、新規顧客を獲得するためのマーケティング施策を自動で管理してくれるツールのことです。見込み客の管理を行ったり、Webサイトやブログのアクセスを解析したりします。MAツールを導入すれば作業の効率化につながるため、生産性の向上が見込めます。手作業だと発生しやすい入力ミスも防げるでしょう。
CRMツールとは、顧客に関する情報を一元で管理できるツールのことです。自社が保有している膨大な顧客情報をデータ化して、分析・可視化を行います。その結果、常に顧客の状態を把握できるため、最善のタイミングで顧客の悩みを解決できる可能性が高いでしょう。CRMツールを導入することによって、顧客との関係が深まると期待できます。
SFAツールとは、案件管理や顧客管理など営業に欠かせない情報を一元で管理するツールのことです。営業活動を見える化することにより、自社の課題発見につながります。また、営業活動の報告が簡単に済ませられたり、必要な情報を常に最新で入手できたりするため、業務の効率化にもつながります。
ここからは、アポ率を向上させるためにおすすめのツールを6つ紹介します。
おすすめのMAツールは、以下の2つです。
それぞれの特徴を解説します。
b→dashは、複数の機能を併せ持ったMAツールです。ユーザーの属性や行動に合わせてSMSを配信したり、1人ひとりの顧客に対して行動ログを管理できたりするため、b→dash1つでデジタルマーケティングが実現します。
企業が抱える課題に応じてプロダクトを用意しており、必要な機能を活用できます。例えば、メールやLINEを組み合わせた施策をしたい、アプリを活用した施策をしたい、といった課題の解決が可能です。
また、プログラミングの知識やスキルがなくても操作できるため、誰でも簡単に利用できるのもポイントです。エンジニアがいなくてもデータ準備ができるため、どんな企業でも導入しやすいでしょう。
Kairos3は、ツールに不慣れな人でも容易に操作できるMAツールです。使いたい機能をすぐに見つけられるため、直感的に操作できます。そのため「ツールを使いこなせるか不安」と考えている企業にもおすすめです。また、オンラインでのサポートもあり、問題が生じても安心です。
なお、シンプルで使いやすい操作性でありつつも、ハイレベルの運用も可能です。リード獲得やメール配信といった基本的な機能に、オプションや関連ツールを連携させることにより幅広い課題を解決できます。
おすすめのCRMツールは、以下の2つです。
それぞれの特徴を解説します。
kintoneはデータを見ながらコミュニケーションを取れたり、会議を行えたりするCRMツールです。チームの仕事が見える化できるため、今何をすべきかなどをリアルタイムで把握できます。チームメンバーとの交流を深めることにより、属人化を防ぎやすくなるでしょう。
また、kintoneを利用する際は、特別なスキルや知識は必要ありません。ITのノウハウがなくても、マウス1つで操作できます。導入企業の93%がITの知識がないことから、導入のしやすさがわかります。
Sansanは、名刺管理に力を入れたCRMツールです。AIと手入力によって99.9%の精度でデータ化できます。オンラインの名刺だけではなく、紙の名刺やメールの署名の情報も名刺データとして一元管理できるのも魅力です。社員1人ひとりが保有していた顧客データをまとめて管理できます。
また、接点管理や企業情報などを組み合わせることにより、顧客が抱える課題について精度の高い仮説を立てられます。顧客の最新状態がわかるため、適切な提案を行えるでしょう。
おすすめのSFAツールは、以下の2つです。
それぞれの特徴を解説します。
Sensesは、営業活動に必要な顧客や案件、行動、名刺などを一元で管理できるツールです。操作性も高く、わかりやすい画面が特徴的です。手厚いサポートもついており、ツールに不慣れな人でも導入しやすいでしょう。
また、売上実績や推移、着地見込みなどの数値をわかりやすくデータ化できるため、営業活動で必要な情報の入手も可能です。蓄積されたデータは、アクションの改善やレポートの作成などに役立てられます。
ホットプロファイルは新規開拓や名刺管理、営業支援を1つにまとめたツールです。営業に必要なプロセスが集約されているため、スムーズに営業活動を進められます。また、コストの削減にもつながるため、費用を抑えながら高い成果を発揮できるでしょう。
また、ツールが定着するまで手厚いサポートを受けられるのもメリットです。専任のスタッフがサポートしてくれるだけではなく、初期設定ガイドやセミナーなども準備されており、導入までのハードルを下げられます。他のシステムとも連携できるため、今までの作業環境を大きく変える必要はないでしょう。
営業活動を進める上で、アポ率は極めて重要です。アポ率が低ければ商談、成約につながらず、利益が上がりません。また、なかなか商談に進められなければ、担当者は肉体的にも精神的にも疲弊するでしょう。そのため、少しでも効率よくアポを獲得できる施策を試していくことが大切です。