最終更新日: 2023.09.22

求める企業と効率よく出会いたいという企業のニーズに応え、近年、ビジネスマッチングサービスを提供する銀行が増加しています。ビジネスマッチングとは、商品またはサービスを販売したい企業とそれらを必要としている企業をつなげたり、一緒に事業を行うパートナーを探している企業に適切な企業を紹介したりするサービスです。

普段から企業と関わりが深い銀行だからこそ、各企業の希望を汲み取り、条件に合う優良な企業が紹介できます。銀行のビジネスマッチングの利用によって、さらなる事業の拡大につながると期待できます。

この記事では、協業相手を探したい方や新規顧客の開拓を検討している方へ向け、銀行の提供するビジネスマッチングアプリの仕組みや利用するメリットを解説します。

銀行のビジネスマッチングとは

銀行は取引する企業が多く各企業の情報を詳しく把握しているため、ビジネスマッチングの精度が高い点が魅力です。

例えば、新たな商品開発を行いたくても自社にノウハウがない場合、専門知識を持つビジネスパートナーが必要です。自社ニーズや経営状況を把握している銀行のビジネスマッチングを利用すれば、ベストな協業相手を紹介してもらえます。

銀行のビジネスマッチングの仕組み

銀行のビジネスマッチングを利用する際には、まず銀行に「自社がどのような目的でどのような企業を探しているのか」を伝えます。銀行は、ヒアリングした情報を活用し、銀行の取引先から最適な企業を選定して両者を引き合わせます。企業同士がお互いに興味を持てば、そのまま商談・協業と話が進む流れとなります。

ビジネスマッチングには、銀行が提供するサービス以外にも数々なものがありますが、自社が求める条件をアプリ内で入力し、登録情報と一致する企業が出てくる仕組みであることがほとんどです。

一方、銀行が提供するビジネスマッチングでは、担当者が自社の要望や事業課題を丁寧にヒアリングした上で、銀行の顧客の中から条件に合う企業を紹介するのが特徴です。

銀行がビジネスマッチングを行う理由

銀行が取引企業へビジネスマッチングの場を提供しているのは、銀行にもメリットがあるからです。具体的には、以下の2つの理由があります。

  • 企業の成長を支援できる
  • 提携している企業への理解が深まる

それぞれ、詳しく解説していきます。

企業の成長を支援できる

銀行は取引先企業へ向けた支援の一環として、ビジネスマッチングを行っています。銀行の取引先企業に適切な協業相手や発注先・受注先が見つかることは、取引先企業の成長につながります。

企業は銀行からの融資を受け、さらに事業を拡大していくことが一般的です。企業へ融資をした際に生じる利子は銀行の利益になるため、企業の成長を支援することは銀行にも大きなメリットがあります。

提携している企業への理解が深まる

ビジネスマッチングを提供することによって、銀行側の企業への理解が深まります。取引先企業からビジネスマッチングの相談を受けた銀行は、最も適した企業を紹介するためにビジネスマッチングの目的やニーズ、現在の経営現状、今後のビジネスモデルなど細かな部分までヒアリングを行います。

ヒアリングによって取引先企業が自覚していなかった課題が見つかり、先方への新たな提案につながる可能性もあります。また、企業の業績が悪化すれば、銀行にとっても融資の返済が滞ったり追加の融資が行えなかったりという損失につながります。そのため、取引先企業の現状をしっかり理解することは、銀行にとって非常に重要です。

銀行のビジネスマッチングを利用するメリット

昨今、ビジネスマッチングを行う銀行が増えています。銀行のビジネスマッチングを利用する主なメリットは以下の2点です。

  • 業務の効率化につながる
  • 多様な企業と出会える

業務の効率化につながる

銀行のビジネスマッチングで適切なビジネスパートナーと協業できれば、業務の効率化につながります。

自社では負荷がかかる業務を外注する、または他社のノウハウを借りて業務をDX化するなど、業務の効率化には外部の企業の助けが必要になる場合が多いです。銀行は自社の課題や事業内容まで理解しているため、課題解決に適した企業をマッチングしてくれるでしょう。

少ない情報を元にマッチングするビジネスマッチングアプリと比べ、銀行のビジネスマッチングでは、費用対効果がより高い出会いを期待できます。

多様な企業と出会える

銀行は普段からさまざまな業種の企業と取引をしています。そのため、自社では想定していなかったような企業との出会いが期待できます。

アプリを用いたマッチングであれば、アプリに登録した情報のみを頼りに自分でマッチングしたい企業を選ぶこととなります。しかし、限られた登録情報だけでは、本当に自社が求めるビジネスパートナーなのか判断できないこともあるでしょう。また、銀行の取引企業数に比べ、アプリの登録企業数は少ないことも多く、選択肢が少ない場合があります。

一方、銀行は客観的な視点で、取引があるあらゆる企業の中から、どの企業をマッチングすべきか検討します。そのため、自社だけでは探せなかった理想的な企業とマッチングできる可能性があります。

銀行のビジネスマッチングを利用する注意点

銀行のビジネスマッチングにはたくさんの利点がある一方で、懸念点もあります。利用する際には、以下の3つのポイントを理解しておきましょう。

  • 適した企業とマッチングできないこともある
  • 目的の達成までに時間がかかる
  • サポート体制が不十分である場合がある

適した企業とマッチングできないこともある

銀行に依頼しても、条件に合うビジネスパートナーが見つからない場合があります。銀行の規模により、提携企業の数や業種が違います。銀行が提携している企業の中に条件に合うものがなければ、希望の企業を紹介してもらえません。

例えば、地方銀行に対し、都心の企業とのマッチングを求めても難しいでしょう。銀行のビジネスマッチングを利用してもマッチングできない場合は、ビジネスマッチングアプリやビジネスマッチングサービスの利用や併用を検討するとよいでしょう。

目的の達成までには時間がかかる

企業とのマッチングができたらすぐに商談が成約したり協業関係になったりするわけではなく、自社と協業・取引するメリットを先方に伝えるプロセスが必要です。希望通りのマッチングができたとしても、その時点ではまだ目的は達成できていません。

ビジネスマッチングを利用する場合、新規顧客の開拓、販路の拡大、社内の問題解決、新たな仕入れ先の確保など、さまざまな目的があるはずです。その目的を達成するには、マッチングしてからさらに時間がかかります。

銀行にビジネスマッチングを依頼する場合は、先方企業に提示する資料を自社で用意するなどしっかり準備して、紹介された企業と信頼関係を築けるようにしておきましょう。

サポート体制が不十分である場合がある

近年では、ビジネスマッチングのサービスを新しいサービスとして取り入れている銀行も少なくありません。その場合、ノウハウ不足によりサポート体制が不十分である可能性があります。銀行員が担当するため、ビジネスマッチングのサービス提供を専門とする企業と比べるとスキルやノウハウが蓄積されていないことも考えられます。

ただし、銀行によっては、ビジネスマッチングのために取引先データベースやマッチングシステムを構築するなど、十分なサポート体制を整えている場合もあります。

銀行のビジネスマッチングを利用する際には、その銀行のビジネスマッチングの実績や、マッチング後のサポートについて確認しておくことが重要です。

ビジネスマッチングを賢く利用して企業の成長を加速させよう

銀行のビジネスマッチングサービスを利用すると、自社の希望に合う多様な企業との出会いが期待できます。取引がある各企業の実情を知っている銀行だからこそのシステムとも言えます。

とはいえ、都市銀行、地方銀行、信用金庫、政府系金融機関など、銀行や金融機関によって、取引する企業の規模や傾向に違いがあります。メインバンクが都市銀行ではない場合、大手企業とマッチングするのは難しい可能性が高いです。

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