監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
ビジネスマッチングサイトは、条件から取引先を探して商談につなげる仕組みです。
サイトのタイプと料金相場、選び方のポイントをまとめました。
ビジネスマッチングサイトとは?仕組みと種類を理解しよう
ビジネスマッチングサイトとは、製品やサービスを求めている企業と提供したい企業をWeb上で結びつけるプラットフォームです。
展示会やテレアポに比べて時間や場所の制約がなく、効率的に取引先を見つけられる点が特徴です。
ビジネスマッチングサイトの基本的な仕組み
ビジネスマッチングサイトでは、まず企業情報や提供できるサービス、求めるニーズなどのプロフィールを登録します。
その後、業種や地域、技術力などの条件で検索し、気になる企業にメッセージを送って商談に進む流れです。
サイトによってはAIが自動で最適な相手を提案したり、専任のコンシェルジュが仲介したりする仕組みも用意されています。
自社で能動的に探すだけでなく、相手企業から問い合わせが届く「待ち」の営業ができる点もビジネスマッチングサイトの大きな魅力です。
サイトの3つのタイプを把握しておこう
ビジネスマッチングサイトは大きく3つのタイプに分かれます。
1つ目はプラットフォーム型で、企業がプロフィールを公開し検索やAIによる提案でマッチングする形式です。
低コストで多くの企業にアクセスでき、自由度が高い反面、相手企業の精査は自社で行う必要があります。
2つ目はエージェント型で、担当コンシェルジュが間に入り最適な企業を紹介する形式です。
マッチング精度は高いですが、費用もプラットフォーム型より高くなる傾向があります。
3つ目はイベント・交流会型で、オンラインやオフラインのイベントを通じて企業同士が出会う形式です。
対面に近いコミュニケーションが取れるため、関係構築がしやすい点がメリットです。
運営元で信頼性が変わる|企業・公的機関・金融機関
ビジネスマッチングサイトの運営元は企業、公的機関、金融機関の大きく3種類に分けられます。
企業が運営するサイトは特定の業種やサービスに特化している場合が多く、専門性の高いマッチングが期待できます。
公的機関が運営するサイトは中小企業と大企業や海外企業をつなぐ目的で提供されており、無料で利用できるケースがほとんどです。
金融機関が運営するサイトは、取引先企業のネットワークを活かした信頼性の高いマッチングが特徴です。
すでに与信管理されている企業が多いため、安心して取引を始めやすい点がメリットといえます。
【目的別】ビジネスマッチングサイトおすすめ15選
ここからは目的別におすすめのビジネスマッチングサイトを紹介します。
自社の課題や目的に合ったカテゴリから、最適なサービスを見つけてください。
総合型|幅広い業種から取引先を探せるサイト
総合型は業種を問わず多くの企業が登録しているタイプです。
特定の解決手段にこだわらず、幅広い選択肢の中からパートナーを見つけたい企業に向いています。
比較ビズは掲載企業数50,000社以上を誇る国内最大級のBtoBマッチングサイトです。
Web制作からマーケティング、士業、物流まで幅広い業種をカバーしており、案件を登録すれば複数社から見積もりが届きます。
発注側は無料で利用できるため、相見積もりを手軽に取りたい場合に最適です。
Ready Crew(レディクル)は累計マッチング数180,000件の実績を持つコンシェルジュ型サービスです。
専属コンシェルジュが要望を細かくヒアリングし、最適な企業を紹介してくれます。
登録作業や中間マージン、成果報酬がかからず完全無料で始められる点が特徴です。
PRONIアイミツは月間閲覧数約170万PVの大型メディアと連携したマッチングサイトです。
翌日までに最適な企業を紹介するスピード感が強みで、専任コンシェルジュが見積もり取得から比較検討までサポートしてくれます。
IT・Web制作特化型|開発やサイト制作のパートナーを探せるサイト
IT系の業務を外注したい場合は、専門特化型のサイトが効率的です。
登録企業の技術力や実績を細かく比較でき、要件に合ったパートナーを見つけやすくなります。
Web幹事はホームページ制作に特化したマッチングサイトで、日本全国の制作会社をデータベース化しています。
格安対応やSEO対策などの細かい条件で絞り込みが可能で、Web制作経験を持つコンサルタントが無料で制作会社を紹介してくれます。
リカイゼンはシステム開発やWebサイト制作、映像制作など幅広いIT業務に対応するサイトです。
100,000社以上の企業が登録しており、サポートデスクとの相談を通じて実績資料や見積もりを簡単に取得できます。
発注側は完全無料で利用でき、初めてITパートナーを探す企業でも安心です。
発注ナビはシステム開発に特化したマッチングサービスで、4,000社以上の開発会社が登録しています。
ITに詳しい専門スタッフが要件をヒアリングし、最短翌日にリードを紹介するスピード対応が魅力です。
ものづくり・製造業特化型|技術提携や仕入れ先を探せるサイト
製造業の企業が技術パートナーや仕入れ先を見つけるなら、ものづくりに強いサイトを選びましょう。
技術力や設備情報まで詳しく比較でき、自社の製品開発や生産体制の強化に役立ちます。
J-GoodTechは中小企業基盤整備機構が運営する公的なマッチングサイトで、国内外35,000社以上が登録しています。
取引経験豊富なアドバイザーのサポートを受けながら、親和性の高い企業とのマッチングが可能です。
登録料や利用料は完全無料で、商談成約時の成功報酬も発生しません。
Linkers(リンカーズ)はものづくり分野に特化した技術マッチングサービスで、全国の産業コーディネーターのネットワークを活用しています。
素材や加工技術など、技術的に高度な要件にも対応できる点が他サービスとの大きな違いです。
金融機関運営型|信頼性の高い取引先と出会えるサイト
大手金融機関のネットワークを活かしたサイトは、与信面での安心感があります。
取引先の信頼性を重視する企業に適しています。
Biz-Createは三井住友銀行が運営するマッチングサイトで、大企業から中小企業、大学まで幅広い属性の組織とマッチングできます。
スタンダードプランは無料で利用でき、大手金融機関のネットワークを借りた信頼性の高い出会いが実現します。
オープンイノベーション型|新規事業や協業パートナーを探せるサイト
既存事業の枠を超えた協業や新規事業の立ち上げを目指すなら、オープンイノベーションに強いサイトが有効です。
AUBAは異業種間のマッチングに強いオープンイノベーションプラットフォームです。
事業化に向けた目標設定や進捗管理ができ、担当コンサルタントがプロジェクトの推進をサポートしてくれます。
スタートアップと大企業の連携実績も豊富で、新たなビジネスモデルの創出に適しています。
決裁者特化型|経営者や役員と直接つながれるサイト
営業で決裁者にたどり着けないという課題を持つ企業には、決裁者マッチングに特化したサービスが効果的です。
チラCEOは7,000人以上の決裁者が登録する国内最大級の決裁者マッチングサービスです。
メッセージ機能やオンラインイベント、カスタマーサクセスによる直接紹介など複数のマッチング手段があります。
経営層同士が直接やり取りできるため、商談スピードが圧倒的に速い点が強みです。
CXOバンクは役員以上限定の完全無料ネットワーキングサービスで、毎日3名の経営者が自動レコメンドされます。
審査制・実名制を採用しており、質の高いマッチングが無料で実現できます。
無料で使えるサイト|コストをかけずに始めたい企業向け
まずは費用をかけずにビジネスマッチングを試したい企業には、完全無料のサイトがおすすめです。
つなぎ屋本舗は経営者交流会から派生した完全無料のマッチングサイトで、掲載費用や資料請求費用が一切かかりません。
広告媒体としても活用でき、自社PRをコストゼロで行えます。
BOXILはSaaS製品の比較・資料請求プラットフォームです。
発注側は無料で各種クラウドサービスの資料を一括請求でき、業務効率化ツールの導入検討に最適です。
ビジネスマッチングサイトの料金体系と費用相場
サイト選びで見落とせないのが料金体系です。
受注側として利用する場合は特に費用構造をしっかり理解しておきましょう。
月額掲載型|月1万円〜10万円が相場
毎月定額を支払い、サイト上に企業情報を掲載する料金体系です。
月額10,000円から100,000円程度が相場で、マッチングの有無に関わらず固定費が発生します。
成果が増えるほど費用対効果が高まる一方、マッチングが少なくても支払いは続くため、登録企業数や案件発生率が高いサイトを選ぶことが重要です。
長期的かつ安定して取引先を確保したい企業に向いています。
リード課金型|1件5,000円〜20,000円が目安
サイトへの掲載は無料で、案件やリードが発生したタイミングで費用が発生する体系です。
1件あたり5,000円から20,000円程度が相場で、固定費がかからないためリスクを抑えやすい点がメリットです。
ただし「リード発生」の定義はサイトごとに異なります。
資料請求なのか問い合わせなのか、成約に至らなくても課金されるのかを事前に確認しておきましょう。
成果報酬型|受注金額の5%〜20%が相場
マッチングを経て契約が成立した段階で、受注金額の一部を手数料として支払う体系です。
受注金額の5%から20%が相場で、成約まで費用が一切かからないため金銭的リスクが最も低い方式です。
一方で高額案件の場合は手数料も高額になるため、月額型やリード課金型より総コストが膨らむケースもあります。
費用の上限や手数料率を事前に確認し、想定外の出費を防ぎましょう。
ビジネスマッチングサイトの選び方5つのポイント
サイトの数が多いだけに、選び方を間違えると時間とコストを浪費します。
以下の5つの基準を押さえて、自社に合ったサービスを見極めましょう。
利用目的に合ったサイトのタイプを選ぶ
まず明確にすべきは「何のためにビジネスマッチングサイトを使うのか」です。
新規顧客を開拓したいのか、仕入れ先を見直したいのか、技術パートナーを探したいのかによって、最適なサイトのタイプは大きく異なります。
総合型は幅広い候補にアクセスでき、特化型は専門性の高いマッチングに強みがあります。
目的が曖昧なまま登録すると、自社に合わない企業からの問い合わせが増え、対応コストだけがかさむ事態になりかねません。
登録企業数と業種の偏りを確認する
登録企業数はマッチングの選択肢の広さに直結します。
サイトによっては300社程度のものから100,000社を超えるものまで幅があるため、規模感を必ずチェックしましょう。
同時に重要なのが業種の偏りです。
IT企業の登録が多いサイトに製造業の仕入れ先を探しに行っても、思うような成果は得られません。
自社のターゲットとなる業種の企業が多く登録しているかを事前に確認してください。
料金体系と自社の予算を照らし合わせる
月額掲載型、リード課金型、成果報酬型のどれが自社に合っているかは、予算や利用頻度によって変わります。
予算に余裕があり安定的にリードを獲得したいなら月額型、まずは低リスクで試したいならリード課金型や成果報酬型が適しています。
料金表だけでなく、初期費用やオプション費用、最低契約期間の有無も忘れずに確認しましょう。
サポート体制の充実度を比較する
コンシェルジュによる企業紹介やヒアリング、商談後のフォローアップなど、サポートの有無で成果は大きく変わります。
特に初めてビジネスマッチングサイトを使う企業は、手厚いサポートがあるサービスを選ぶ方が早期に成果を出しやすくなります。
自社だけで相手企業を精査するのが難しい場合は、エージェント型のサービスが安心です。
発注側か受注側かで選ぶ視点を変える
発注側として利用する場合、多くのサイトで無料か低額で使えるため、複数サイトへの同時登録が効果的です。
受注側として利用する場合は、案件発生率や掲載後の露出度、リードの質を重視して選びましょう。
受注側は料金が発生するケースが多いため、費用対効果をシビアに見極めることが大切です。
ビジネスマッチングサイトを利用するメリット
導入を検討するうえで、具体的なメリットを理解しておきましょう。
効率的にリードを獲得できる
テレアポや飛び込み営業のように能動的にアプローチしなくても、サイトに情報を掲載しておけば関心を持った企業から問い合わせが届きます。
営業人員が限られる中小企業にとって、少ないリソースで見込み客を確保できる点は大きなメリットです。
検索条件やAIマッチングを活用すれば、自社の商材と相性の良い企業に絞ってアプローチすることも可能です。
通常の営業では出会えない企業と接点が持てる
ビジネスマッチングサイトには、業種や地域を超えた多様な企業が集まっています。
地方の中小企業が都市部の大企業と取引を開始したり、異業種とのコラボレーションで新製品を生み出したりする事例は珍しくありません。
自社の営業ネットワークだけでは届かなかった市場にアクセスできる点が、従来の営業手法との決定的な違いです。
コストと時間を削減できる
展示会への出展や全国への営業訪問には多額のコストと時間がかかります。
ビジネスマッチングサイトであればオンラインで完結するため、交通費や出張費を大幅に削減しながら全国の企業にリーチできます。
複数社への一括見積もり機能を使えば、個別に問い合わせる手間も省けます。
利用前に知っておくべきデメリットと注意点
メリットだけでなくリスクも理解し、対策を講じたうえで活用しましょう。
マッチングしても成約に至るとは限らない
ビジネスマッチングサイトはあくまで出会いの場であり、マッチング後の商談や契約交渉は通常の営業活動と同じ努力が求められます。
マッチングが成立したからといって安心せず、提案内容の質を高める準備が欠かせません。
登録情報の精査は自社で行う必要がある
多くのサイトでは登録情報が自己申告制のため、相手企業の実態や信頼性は自分で見極める必要があります。
企業の公式サイトや登記情報、口コミなどを複合的にチェックし、慎重に取引を進めましょう。
エージェント型のサービスであれば、運営側がある程度の精査を行ってくれるため安心感が高まります。
問い合わせが集中して対応しきれないことがある
人気の高い案件を掲載すると、想定以上の問い合わせが届くケースがあります。
すべてに丁寧に対応するには工数がかかるため、事前に対応フローを決めておくとスムーズです。
案件の公開範囲を絞ったり、条件を具体的に記載したりすることで、的外れな問い合わせを減らせます。
ビジネスマッチングサイトで成果を上げるコツ
サイトに登録するだけでは成果は出ません。
以下のポイントを押さえて、マッチングの質と量を最大化しましょう。
プロフィール情報を具体的かつ定期的に更新する
プロフィールは相手企業が最初に目にする情報であり、マッチング精度を左右する最重要要素です。
業種や対応可能な業務だけでなく、過去の実績や導入事例、対応エリア、納期の目安まで具体的に記載しましょう。
情報が古いまま放置すると、マッチングの機会を逃すだけでなく信頼性も下がります。
少なくとも四半期に1回は内容を見直し、最新の実績や対応可能範囲を反映させてください。
複数のサイトを目的別に使い分ける
1つのサイトだけに頼ると、出会える企業の幅が限られます。
総合型で広くリードを獲得しつつ、特化型で質の高いマッチングを狙うといった使い分けが効果的です。
発注側として利用する場合は無料のサイトが多いため、3つ程度を並行利用し、最も成果の出たサイトに集中投資する方法がおすすめです。
マッチング後の初回対応を迅速に行う
問い合わせやマッチング通知が届いたら、できるだけ早くレスポンスを返しましょう。
対応が遅れると相手企業は他社に流れてしまい、せっかくのマッチングが無駄になります。
初回メッセージでは自社の強みを簡潔に伝え、具体的な次のアクション(オンライン商談の日程調整など)を提案すると、商談化率が高まります。
まとめ
ビジネスマッチングサイトは、新規取引先の開拓や販路拡大を効率的に進める有力な手段です。
サイトのタイプは総合型、IT特化型、製造業特化型、金融機関運営型、オープンイノベーション型、決裁者特化型と多岐にわたります。
料金体系も月額掲載型、リード課金型、成果報酬型の3種類があり、自社の予算と利用目的に合った方式を選ぶことが重要です。
選ぶ際は利用目的の明確化、登録企業数と業種の確認、料金体系の比較、サポート体制、発注・受注どちらの立場かという5つのポイントを基準にしましょう。
まずは無料で使えるサイトに登録し、プロフィールを充実させたうえで複数サービスを試すことが、成果につながる第一歩です。
よくある質問
Q. ビジネスマッチングサイトとは何ですか?
A. 企業情報や求めるニーズを登録し、条件で検索して商談につなげるサービスです。
自社では出会えなかった企業と接点を持てるため、新規開拓の手段として活用されています。
Q. 料金体系にはどんな種類がありますか?
A. 月額掲載型、リード課金型、成果報酬型の3種類が中心です。
想定する商談数と予算から、自社に合う料金体系を試算して比べましょう。
Q. どのサイトを選べばよいですか?
A. 新規顧客の開拓か仕入れ先探しかなど、利用目的に合ったタイプを選ぶことが起点になります。
目的に合ったサイトの中から、登録企業の業種や規模を確認して選ぶと失敗を防げます。
Q. マッチングすれば成約できますか?
A. あくまで出会いの場であり、その後の商談や交渉は通常の営業活動と同じ努力が必要です。
出会った後の商談の進め方やフォローの体制を整えておくことが成約への近道です。
Q. 成果を上げるコツはありますか?
A. 実績や対応エリアまで具体的に記載したプロフィールを保ち、初回対応を迅速に行うことです。
プロフィールは定期的に見直し、最新の実績やサービス内容に更新しておきましょう。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。


