監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
競合との差別化や消費者ニーズの多様化を背景に、異業種の企業が連携する取り組みが広がっています。
異業種連携のメリットや進め方、注意点を確認しましょう。
異業種の連携とは

異業種の連携とは、異なる業種の企業が連携してサービスを提供することです。
異業種コラボレーションとも呼ばれています。
日本国内の企業は、高い技術力を有しているにも関わらず、自社のみでノウハウを抱え込むガラパゴス化が問題視されてきました。
ガラパゴス化によってイノベーションが起きにくい状態が続いていたものの、以下のような背景から異業種の連携が注目されています。
【異業種の連携が注目されている背景】
- 競合が増えて、これまでのサービスでは差別化が難しい
- 消費者ニーズの多様化で、ニーズに合ったサービスを迅速に提供しなければならなくなった
異業種と連携すると、自社だけでは提供できなかったサービスを提供できるようになります。
競合サービスと差別化できたり、消費者ニーズに合ったサービスを開発できたりするため、多くの企業で注目されているのです。
実際に文具用品とお菓子、家電量販店とアパレルなど、一見関連性のないように思えるものが連携して、成功しています。
異業種と連携するメリット

異業種と連携するメリットは、主に3つあります。
【異業種と連携するメリット】
- イノベーションが起こる
- 低コストで宣伝活動が行える
- 連携企業の顧客にアプローチできる
イノベーションが起こる
異業種と連携することで、自社だけでは生み出せなかった価値を創出できます。
自社とは異なる視点からサービスと向き合えるため、斬新なサービスを開発することも可能です。
たとえ自社が高い技術力を有していたとしても、消費者ニーズを満たせるサービス案がなければ、良いサービスを開発できません。
しかし、異業種の企業ならではの斬新なアイデアを、自社の高い技術力でサービス化できれば、競合サービスとの差別化を図れるでしょう。
斬新なサービスで話題となれば、サービスだけではなく、自社の認知度も高められます。
低コストで宣伝活動が行える
異業種と連携すれば、自社のみでサービスを宣伝する場合よりも、費用を抑えられます。
連携企業が宣伝費用をも出してくれるため、負担が少なくなるのです。
インターネットの普及により、顧客にアプローチする方法が格段に増加しています。
テレビをはじめとする4大マスメディア以外のWebサイトやSNSなども、アプローチ方法として活用され始めているのです。
複数のメディアを駆使してアプローチするとなると、その分宣伝費用も増加します。
品質の良いサービスを提供していたとしても、十分な宣伝活動を行えずに知名度が低い企業も存在しているのです。
そんなときに異業種と連携すれば、自社のみで宣伝活動を行っていたときよりも、低コストでマーケティング活動が可能です。
連携企業の顧客にアプローチできる
異業種の企業と連携すれば、連携企業の顧客にもアプローチできます。
これまで以上に幅広い顧客にアプローチできるようになるのです。
これまで自社に関心のなかった人も、異業種との連携をきっかけに、自社の顧客になる可能性があります。
インターネットで興味のある情報だけを簡単に選べる時代だからこそ、自社に関心のなかった人に自社サービスを知ってもらえる機会は貴重です。
また、連携企業の顧客に限らず、異業種と連携して生まれたサービスに興味を持って、自社の顧客になる場合もあります。
連携して生まれたサービスが話題になれば、自社と連携企業の両社とも、一気に認知度を上げられるでしょう。
異業種と連携するデメリット

異業種との連携にはデメリットもあります。
メリットと併せて、デメリットも理解しておきましょう。
【異業種と連携するデメリット】
- 連携企業を見つけにくい
- 膨大なコミュニケーションコストが発生する
連携企業を見つけにくい
異業種の連携は、パートナーとなる連携企業の選定が成功に大きく影響します。
自社サービスの強みを明確にしたうえで、新しい価値を生み出せそうな連携企業とはどういった企業なのか検討しなければなりません。
また、異業種の企業から連携企業を選ぶためには、まずは異業種の企業と知り合う必要があります。
異業種交流会で人脈を作ったり、SNSで気になる企業にメッセージを送ったりすると、連携のきっかけになる場合があります。
また、より効率的に連携企業を見つけたい人には、ビジネスマッチングサービスがおすすめです。
連携企業探しを目的として多くの企業が利用しているため、他の手段よりはスムーズに相手企業を見つけられるでしょう。
オンリーストーリーでは決裁者限定マッチングサービス「チラCEO」を提供しています。月に一度定例ミーティングの開催、年間10,000件以上のマッチングに成功しているカスタマーサクセスからのご紹介など、貴社にマッチした企業を直接紹介させていただきます。業務提携や協業先を手さぐりで探す必要もなくなります。
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膨大なコミュニケーションコストが発生する
連携企業とサービスを生み出す過程で、膨大なコミュニケーションコストが発生します。
どのようなサービスを開発するのか、どのようなマーケティング活動を行うのかなど、さまざまな内容を決定しなければならないからです。
また、連携企業が、自社の業界に関する知識を十分に保有していない場合、一から説明する必要があります。
同業種であればスムーズに進む会話であっても、異業種となれば少しずつ確認しながら進めないといけないのです。
異業種と連携する流れ

異業種と連携する際は、主に以下のようなステップを踏みます。
【異業種と連携する流れ】
- 異業種と連携する目的を明確にする
- 異業種の連携を実施する期間を設定する
- 何社と連携するのか検討する
- 連携企業を探す
- 異業種の連携を実施する
- 効果検証を行う
異業種の連携は、連携することが目的ではありません。
真の目的は、次のようなものです。
- ブランディング力を強化したい
- 認知度を高めたい
- 親しみを持ってもらいたい
連携の先にある目的を明確にした上で、効果的なマーケティング活動やサービス案の提案は行っていきましょう。
異業種が連携した事例

異業種が連携して話題になった事例として、株式会社温泉道場と埼玉県内の蔵元2蔵が連携した事例を紹介します。
石井酒造は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、日本酒の消費が落ちていることに頭を抱えていました。
酒粕が大量に余っていることをSNSで発信したことが、温泉道場の代表者と連絡を取るきっかけとなったのです。
フードロスを減らしたいと考える温泉道場は、蔵元の酒粕を使用した料理を提供しました。
また、日本酒風呂や甘酒風呂・甘酒のパックなどを連携して提供することで、フードロスの削減を実現しました。
異業種と連携する際の注意点

異業種との連携には、互いにブランド力を強化できるといったメリットがあります。
しかし、自社と連携企業のサービスに親和性がなかったり、顧客層が大幅に違ったりする場合は、成果が出ない場合があります。
2009年にローソンとマツモトキヨシが業務提携することを発表しましたが、互いの客層が異なるという理由から見直しが行われました。
当初は「提携して5年で、コンビニと薬局の融合店を1000店舗まで拡大する」という目標を掲げていたものの、結果は2店舗で終わってしまったのです。
異業種と連携する際は、自社よりも認知度の高い企業と連携すれば話題になる、と安直に考えるのではなく、自社と連携企業にとってメリットのある連携なのか検討しなければなりません。
まとめ
異業種との連携には、新しいアイデアの創出や新しい顧客の獲得といったメリットがあります。
成功して大きな話題となれば、知名度を一気に上げることが可能です。
しかし、異業種と連携するということは、簡単なことではありません。
費用や手間、コミュニケーションコストが発生するうえに、成功するとは限らないからです。
異業種との連携を成功させるためには、連携する企業選びが重要となります。
SNSや異業種交流会を活用して、自社にふさわしい企業を探してみてください。
最後に、当社オンリーストーリーでは決裁者限定マッチング支援サービス「チラCEO」を提供しています。
独自審査を通過した企業のみ利用可能で、現在は7,000人以上の決裁者が利用中です。
決済者同士でマッチングできるため、社内確認が少なく、スピーディーに商談に進めるといった魅力があります。
「手軽に商談を行いたい」と考えている方は「チラCEO」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
Q. 異業種の連携が注目されているのはなぜですか
A. 競合が増えて従来のサービスでは差別化が難しくなったことや、消費者ニーズの多様化により、ニーズに合うサービスを迅速に提供する必要が出てきたためです。
自社だけでは届かない顧客や技術に触れられる点も、連携の大きな利点です。
Q. 異業種と連携するときはどのような流れで進めますか
A. 連携の目的を明確にし、実施期間と連携する社数を検討します。
そのうえで連携企業を探して実施し、効果検証を行います。
各段階で決めたことを書面に残しておくと、認識のずれを防げます。
Q. 連携企業はどのように探せばよいですか
A. 異業種交流会などで知り合う方法のほか、効率よく探したい場合はビジネスマッチングサービスの活用がおすすめです。
候補企業とは面談を重ね、目的や進め方が合うかを確認してから連携しましょう。
Q. 異業種連携で失敗しないための注意点は何ですか
A. サービスの親和性がない場合や顧客層が大きく異なる場合は、成果が出ないことがあります。
知名度だけで選ばず、双方にメリットのある連携かを検討しましょう。
小さな取り組みから始めて成果を確認すると、失敗のリスクを抑えられます。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。


