最終更新日: 2026.10.26
紹介採用を経営者の人脈で進める方法|頼み方と例文を12年の実績から解説

経営者の人脈を使った紹介採用は、求める人物像を言葉にし、事業を理解する経営者へ条件を絞って頼むと進みます。依頼先の選び方、依頼文の例文、やりがちな失敗、紹介が続く関係づくりまでを12年の実績から解説します。

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

求人媒体でなかなか人が集まらず、経営者の人脈を使った紹介採用を考えることはないでしょうか。

この記事では、依頼先の選び方、頼み方と例文、失敗しない進め方を解説します。

この記事の要約

  • 紹介採用は、求める人物像を言葉にして、事業を理解する経営者へ条件を絞って頼むと進みます。
  • 依頼先は、人材を知っている人より、自社を理解して推せる経営者から順に当たります。
  • 紹介後は結果を紹介者に必ず返し、採否にかかわらずお礼を伝えると、次の紹介が続きます。

紹介を頼む経営者の選び方|3つの観点

紹介採用の成否は、誰に頼むかでほぼ決まります。

経営者の人脈を使うなら、3つの観点で整理します。

求める人物像を言葉にしてから動く

経営者に頼む前に、どんな人物を探しているのかを自社で固める必要があります。

職種・経験・任せる仕事・人柄の4点を、1枚のメモにまとめておきます。

「優秀な人」とだけ伝えると、相手は誰を思い浮かべればよいか分からず、紹介が止まります。

条件は社内で合意を取ったうえで、相手に渡してください。

自社の事業を理解している経営者から当たる

紹介は、紹介者が自分の信用をかけて行うものです。

自社の事業と人柄を理解している経営者ほど、安心して人を勧められます。

面識が浅い相手に急に頼むと、紹介者の側に不安が残り、断られやすくなります。

取引先、顧問、経営者仲間の順に、関係の深い相手から声をかけてください。

求める人材が近くにいる経営者に広げる

関係の深い相手だけでは、紹介の数に限りが出ます。

同じ業界や隣接業界の経営者、求める職種の人材を抱える企業の経営者にも広げます。

転職や独立を考える人は、身近な経営者に相談する傾向があります。

経営者会や勉強会に参加しているなら、そこで顔を覚えてもらうところから始めてください。

紹介の頼み方|断られにくい依頼の型

頼み方は、紹介者の負担を軽くできるかどうかが分かれ目です。

3つのポイントで依頼の型を作ります。

条件を3つに絞って伝える

条件が多いほど、紹介者は該当する人を思い浮かべにくくなります。

必須条件を3つに絞り、あとは会ってから確かめる姿勢で伝えます。

年収や勤務地など、譲れない条件は最初に正直に示してください。

合わない人を紹介してもらうと、紹介者にも本人にも気まずさが残ります。

断りやすい形でお願いする

経営者にとって、人を勧めることは自分の信用を預ける行為です。

「心当たりがあれば」と添え、断っても関係に影響しないと明示します。

返事を急かしたり、紹介を前提に話を進めたりすると、関係が悪くなります。

期限は「1か月ほど」のように、幅を持たせて伝えてください。

依頼メッセージの例文

文面は短くし、頼む理由・人物像・断ってよい旨の3点を入れます。

頼む理由を1文入れると、相手は自分が選ばれた意味を理解できます。

次の例文は、取引先の経営者に送る場合の一例です。

自社の状況に合わせて、人物像を差し替えて使ってください。

✉ 例文

件名:人材のご相談

株式会社△△

佐藤様

いつもお世話になっております。株式会社〇〇の田中です。

営業責任者を探しており、事業をよくご存じの佐藤様にご相談しました。

法人営業の経験があり、新規事業の立ち上げを任せられる方を探しています。

お心当たりがあれば、ご紹介いただけないでしょうか。

難しければ、どうかお気になさらないでください。

紹介採用でやりがちな失敗

紹介採用では、紹介者との関係が選考に影響する点に注意が必要です。

失敗を3つ挙げます。

紹介者の顔を立てて選考基準をゆるめる

紹介された人には、断りにくい空気が生まれます。

通常の採用と同じ基準・同じ面接官で選考し、結果を公平に出します。

基準をゆるめて入社した人が活躍できないと、本人にも紹介者にも不幸な結果になります。

面接の前に、評価項目を社内で共有しておいてください。

紹介者への連絡が途切れる

紹介者は、紹介した人がどうなったかを気にしています。

面談の日程、選考の結果、入社の可否を、そのつど紹介者に伝えます。

連絡がないと、紹介者は自分の信用を軽く扱われたと感じます。

結果の連絡は、選考後1週間以内を目安にしてください。

条件や役割の説明が曖昧なまま進める

紹介経由では、気心が知れた雰囲気で話が進み、条件の確認が後回しになりがちです。

年収・役割・勤務形態は、内定の前に書面で示します。

入社後に食い違いが出ると、紹介者との関係にもひびが入ります。

口頭の合意だけで済ませず、確認した内容を文書に残してください。

紹介が続く関係をつくる視点

1回の依頼で終わらせず、継続して紹介が集まる関係を作ることが、採用の安定につながります。

3つの視点で見ていきます。

採否にかかわらずお礼と近況を返す

紹介は、一度きりのやり取りで終わらせない方が、次につながります。

採用してもしなくても、紹介への感謝と結果の報告を必ず返します。

金銭の謝礼を渡す場合は、先に社内規程と法令を確認してください。

入社後の様子を伝えると、紹介者の信頼がさらに深まります。

採用が必要になる前から経営者と接点を持つ

人が足りなくなってから頼んでも、関係が浅いままでは動いてもらえません。

採用の予定がない時期から、経営者との接点を保っておきます。

近況の共有や情報提供など、相手に役立つことを先に返す姿勢が土台になります。

事業の進み具合を折に触れて伝え、自社を覚えてもらってください。

決裁者と直接つながる場を併用する

自分の人脈だけでは、紹介を頼める経営者の数に限りが出ます。

オンリーストーリーが運営する決裁者マッチングは、審査を通過した企業の決裁者同士が直接つながれる仕組みです。

12年の運営で築いた8,000名以上の決裁者ネットワークから、人脈の外にいる経営者と出会えます。

一方で、すぐに1名を採用したい場合は、出会いから紹介までに時間がかかるため、効果が出にくい傾向があります。

オンリーストーリーの事例▼

採用支援を行う株式会社8thColorは、自社だけでは難しい地方の企業とも接点を持ちたいと考えていました。

会社員時代からサービスを知っていましたが、初回の提案は見送り、あらためて話を聞いて導入を決めています。

導入1か月目で、通常では繋がれない企業と繋がり、アライアンス契約が確定した企業も生まれました。

経営者との接点を通じて、自身の視座や考え方が磨かれた点も副次的な成果として挙げています。

導入事例▶ 通常では繋がれない企業と繋がれた8thColorの事例はこちら

代表・平野のnote▼

平野は、BtoBの失注の多くは商品力ではなく、タイミングによるものだと指摘しています。

今すぐ客だけを追うと、断られた相手に触れない間に競合へ流れてしまうと述べています。

決裁者に「なんとなく知られている」状態を関係性資産と呼び、最も重要な資産だと考えています。

採用で経営者に紹介を頼むときも、必要になる前から関係を作っておく視点が欠かせません。

代表・平野のnote▶ 今すぐ客ではない決裁者を半年後の受注に変える方法を代表が語ったnoteはこちら

まとめ

経営者の人脈を使った紹介採用は、求める人物像を言葉にするところから始まります。

依頼先は、自社の事業を理解している経営者から順に広げてください。

頼むときは、条件を3つに絞り、断りやすい形で伝えます。

選考は通常の採用と同じ基準で行い、結果を紹介者へ必ず返してください。

採否にかかわらずお礼と近況を返すと、紹介が続く関係になります。

自分の人脈の外にいる経営者とも会いたいなら、決裁者と直接つながる場も考えてみてください。


よくある質問

Q. 紹介採用とは何ですか

A. 紹介採用とは、自社を知る人からの紹介で候補者と出会い、選考する採用方法です。

経営者の人脈を使う場合は、取引先や経営者仲間に人物の紹介を頼みます。

求人媒体に掲載しなくても、候補者に会える点が特徴です。

Q. 紹介された人を不採用にしてもよいですか

A. 不採用にしても問題ありません。

通常の採用と同じ基準で選考し、結果を紹介者に丁寧に伝えれば、関係は保てます。

基準をゆるめて採用するほうが、後で大きな問題になります。

Q. 紹介してくれた経営者にお礼や謝礼は必要ですか

A. お礼は必要ですが、金銭の謝礼は必須ではありません。

まず結果の報告と感謝を伝え、謝礼を渡す場合は社内規程と法令を確認してください。

入社後の様子を伝えることも、信頼を深めるお礼になります。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

ENICXO
メッセージアイコン オンリーストーリー代表 平野からのメッセージ
オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

そして最近では、経営者同士を直接つなぐ「顧問&コミュニティサービス」も新たにスタートしました。

私たちが大切にしているのは、単なるマッチングツールの提供ではなく、
一社一社の課題に寄り添い、"本当に意味のある出会い"をつくることです。

もしBtoB集客でお悩みの決裁者の方がいらっしゃいましたら、
まずはお気軽に、代表の私とお話してみませんか?

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