監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
経営者向け少人数イベントを開きたいものの、大型イベントとの違いや作り方が分からないことはないでしょうか。
この記事では、オンリーストーリ―が継続しているリアルな場の「経営者Bar」やオンラインでの交流イベントで培った、少人数イベントのメリット、作り方、商談や紹介につなげる視点を解説します。
経営者向け少人数イベントのメリット|大型イベントとの違い
少人数イベントのメリットは、大型イベントと比べると分かりやすくなります。
メリットを、3つの観点で挙げておきます。
大型イベントと少人数イベントは目的が違う
オンリーストーリーでは、大型の会場を借りて行うイベントや、イベントブースへの出展も行っています。
大型イベントは多くの経営者と出会うための場で、少人数イベントは1人ひとりと関係を深めるための場です。
名刺交換の数は大型が上回りますが、1人あたりの会話の時間は短くなります。
先に、イベントで得たい成果が出会いの数か、関係の深さかを決めてください。
1人ひとりと深く話せる
参加者が多い場では、1人あたりの会話の時間が短くなります。
全員の顔が見える少人数なら、1人ひとりの話を聞ける場になります。
オンリーストーリーが運営する経営者BARは、小さなバーで始めた少人数の場です。
取締役COOの川角は、その少人数が結果として価値になったと述べています。
売り込みを避けたい経営者も参加しやすい
多くの人が集まる場では、営業目的の参加者も増えます。
少人数で参加者を選ぶ場なら、売り込みを避けたい経営者も安心して参加できます。
決裁者は、売り込みのある場を警戒し、参加をためらいがちです。
営業の場ではなく、同じ目線で話せる場として案内してください。
経営者向け少人数イベントの作り方|人数・審査・事前面談
少人数イベントは、設計の段階で、売り込みの場になるか、本音を話せる場になるかが決まります。
作り方を、4つの手順で挙げておきます。
1人あたりの会話時間から人数を決める
参加枠は、会場の広さや集客のしやすさで決めがちです。
1人あたりの会話時間から逆算し、10名前後を上限の目安にします。
人数を増やすほど全員と話せなくなり、少人数の利点が薄れます。
主催者が全員の顔と名前を把握できる人数かどうかを確認してください。
誰を来させないかを先に決める
参加枠を埋めたくなると、参加の条件をゆるめがちです。
来させない相手を先に決めておくと、場の安心感が保たれます。
川角は、誰に来てもらうか以上に、誰を来させないかを重視していると指摘しています。
売り込み目的の参加など、断る基準を書き出してください。
参加条件を募集の段階で伝える
申込のあとで条件が分かると、断られた側も主催者も気まずくなります。
参加条件と審査の有無を募集の段階で示すと、ミスマッチが減ります。
条件には、役職、会社の規模、参加の目的などがあります。
募集ページに審査の有無と基準を書いてください。
事前面談で参加の目的を確認する
申込の情報だけでは、参加者の目的は分かりません。
短い事前面談で目的を聞くと、売り込み目的の参加を防げます。
面談は主催者が参加者の事業を理解し、当日の橋渡しに備える機会にもなります。
聞く項目は、事業内容と悩みと会いたい相手の3点です。
少人数イベントでやりがちな失敗
少人数イベントも、集客を優先すると、場の価値が下がります。
よくある失敗を、2つ挙げておきます。
主催者の商材を前面に出す
イベントを、自社の営業の場として使ってしまいます。
主催者が売り込むと、参加者は警戒し、本音を話さなくなります。
参加者が価値を感じるのは、事業紹介だけでなく悩みや本音を話せる時間です。
主催者は商材の話を控え、橋渡しに徹してください。
1回開いて終わりにする
単発の開催では、参加者との関係は育ちません。
定期的に開き続けると、場への信頼が積み上がります。
経営者BARは、2023年1月の開始から毎週の開催を続け、3年半以上になります。
無理なく続けられる頻度を、先に決めてください。
少人数イベントを商談や紹介につなげる視点
イベントは、開いただけでは商談や紹介になりません。
成果につなげる視点を、4つ挙げておきます。
主催者が橋渡しをして悩みを話す時間をつくる
自己紹介が事業の説明で終わると、場が営業の延長になります。
主催者が相性の良い相手をつなぎ、悩みを話す時間を設けると、経営者同士の信頼が深まります。
決裁者が求めているのは営業ではなく、同じ目線で経営課題を話せる相談相手です。
進行の中に、最近の悩みを1人ずつ話す時間を入れてください。
参加後に個別でフォローする
イベントで話した内容は、時間がたつと薄れます。
終了後に個別で連絡すると、当日の会話が次の面談につながります。
連絡には、当日話した内容と、紹介できる相手を添えます。
参加の翌日までに、お礼と次の提案を1通送ってください。
大型イベントと少人数の場を組み合わせる
大型イベントやブース出展では、短い時間で多くの経営者と接点ができます。
接点を広げる大型の場と、関係を深める少人数の場を組み合わせると、商談や紹介につながります。
大型で出会った相手を少人数の場に招くと、名刺交換のあとの関係を育てられます。
出会いの場と深める場は、目的を分けて設計してください。
決裁者と直接つながる場を併用する
自社でイベントを開くには、準備と運営の負担が大きく、開催できる回数にも限りがあります。
オンリーストーリーが運営する決裁者マッチングは、審査を通過した企業の決裁者同士が直接つながれる仕組みです。
12年で築いた8,000名以上の決裁者ネットワークと、経営者BARのような少人数の場で、決裁者と出会えます。
一方で、商材の単価が低い場合や担当者レベルで決裁が完結する商材では、効果が出にくい傾向があります。
まとめ
経営者向け少人数イベントは、大型イベントより1人ひとりと深く話せる場です。
出会いの数が目的なら大型、関係の深さが目的なら少人数が向いています。
人数を絞り、審査制にし、事前面談で目的を確認すると、売り込みを防げます。
主催者の商材を前面に出さず、定期的に開き続けることが、場の価値を守る条件です。
悩みを話す時間と個別のフォローが、イベントを商談や紹介につなげます。
自社で場を開く負担が大きいなら、決裁者と直接つながる場を併用することも考えてみてください。
よくある質問
Q. 経営者向け少人数イベントの作り方は?
A. 10名前後に絞り、審査制にして、主催者が参加者をつなぎます。
参加条件は募集の段階で示し、事前面談で参加の目的を確認してください。
Q. 少人数イベントと大型イベントは何が違いますか
A. 大型は出会いの数、少人数は関係の深さに強みがあります。
オンリーストーリーは、大型イベントやブース出展も、少人数の場も運営しています。
Q. 少人数イベントは何人で開くのがよいですか
A. 全員の顔が見える10名前後が目安です。
オンリーストーリーの経営者BARも、10名ほどが入る小さなバーから始まりました。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。



