最終更新日: 2023.09.26

マーケティング活動の最初の段階であるリードジェネレーション。マーケティング用語の一つであり、聞いたことはあるものの、どういったものかあまり理解できていない方もいるでしょう。

そこで、本記事ではリードジェネレーションについて解説します。成功させるポイントや成功事例も紹介するため、営業担当者の方は参考にしてください。

リードジェネレーションとは

リードジェネレーションとは、見込み客(リード)を獲得するマーケティング手法です。多くの見込み客を獲得できれば、後の段階であるリードクオリフィケーションの精度を高められ、受注率を向上させられます。

最終目的は受注につなげることであり、不特定多数の人の情報をやみくもに集めることではありません。質の悪い見込み客を集めても受注率は上がらないため、自社サービスに関心がある人の情報を獲得する必要があります。

なお、営業部門に見込み顧客を渡すまでの流れをデマンドジェネレーションと呼びます。デマンドジェネレーションは3段階で構成されており、リードジェネレーションは最初の段階です。

【デマンドジェネレーション】

  1. リードジェネレーション
  2. リードナーチャリング
  3. リードクオリフィケーション

リードジェネレーションとリードナーチャリングの違い

リードナーチャリングとは、リードジェネレーションで獲得した見込み客を育成するマーケティング手法です。継続的にアプローチすることで見込み客の購買意欲を高めて、見込み度合いを高めることを目的としています。

リードジェネレーションとリードナーチャリングはデマンドジェネレーションの一環である点では共通していますが、見込み客の獲得と育成という点で異なっています。

ちなみに、リードナーチャリングの手法には以下のようなものがあります。

【リードナーチャリングの主な手法】

  • メール
  • 電話
  • セミナー
  • SNS
  • 広告
  • オウンドメディア

リードジェネレーションの主な手法

リードジェネレーションの主な手法は、以下の6つです。

【リードジェネレーションの主な手法】

  • Web広告
  • コンテンツマーケティング
  • イベント
  • SNS
  • メールマガジン
  • 電話

Web広告

Web広告とは、インターネット上に記載する広告から見込み客を獲得する手法です。具体的には、自社のWebサイトを訪問した人に自社の広告を表示する「リターゲティング広告」やサービスの魅力をまとめた「記事広告」などがあります。

広告がクリックされた回数や広告経由のサービスの購入回数といったデータを収集でき、得たデータを分析して今後の営業活動に活かせられるメリットがあります。また、少ない金額から出稿できるといったメリットもある反面、ターゲティングを間違えれば効果が半減するといったデメリットがあります。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、ターゲットの関心を惹くためのコンテンツを作成して発信する手法で、具体的には動画コンテンツやオウンドメディアの記事などを作成します。ターゲットの関心を惹くためには作成するコンテンツが重要で、ターゲットにとって価値のある情報を含んでいる必要があります。

コンテンツマーケティングは他の手法よりも費用を抑えられたり、作成したコンテンツを資産として蓄積できたりするメリットがあります。一度作ってしまえば、半永久的にターゲットに価値を提供することが可能です。しかし、コンテンツを制作する手間や時間がかかったり、継続的にコンテンツを発信する必要があったりするなどデメリットもあります。

イベント

オンライン・オフラインは問わず、イベントや展示会の名刺交換や商談で見込み客を獲得できます。対面やオンライン上でターゲットの反応を確認しながらコミュニケーションを取ることで、自社サービスに興味を持ってもらうことが可能です。

イベントに参加する時点で自社サービスに興味がある場合が多く、獲得するリードの質が高い傾向にあります。また、一度に多くの見込み客を獲得する可能性がある反面、イベントの出展料や開催料に費用がかかるといったデメリットがあります。

SNS

TwitterやInstagram・FacebookなどSNSを活用すればオンライン上で見込み客の獲得が可能です。BtoCマーケティングだけではなく、BtoBマーケティングにも効果があります。

自社サイトを構築しなくても、無料でSNSに登録して利用できるため、他の手法よりも手間や費用を抑えられる点が魅力です。何かをきっかけに拡散されれば、多数の人に自社サービスを知ってもらえる可能性があります。しかし、取り扱うサービスがマニアックな場合は、大きな効果を期待できません。

メールマガジン

メールマガジンを配信するシステムを活用すれば、メールマガジンで見込み客を獲得できます。配信するメールには、特定の条件に該当する顧客にのみ配信する「セグメントメール」や特定の行動をした顧客にのみ配信する「ステップメール」などがあります。

一度に多くの人にアプローチできる点がメリットです。テキストで説明しているため、ターゲットが聞き逃したり、メモをし忘れたりすることはありません。しかし、メールマガジンの内容によっては誤解を生んでしまったり、そもそもメールが読まれなかったりするデメリットがあります。

電話

電話による営業で見込み客を獲得できます。具体的には、イベントで取得した名刺や購入したターゲットリストに電話をするといったものです。

特定の場所に足を運んだり、何かを作成したりする必要はないため、次々と電話をかけて営業をおこなえる点がメリットです。テレアポ代行サービスなどを利用せずに、自社で電話営業を行う場合はコストを抑えられます。しかし、電話はターゲットの時間を奪うものであり、電話のタイミングがターゲットにとって都合の悪い時間帯であれば、電話に応対してもらえない可能性があります。

リードジェネレーションの効果を測定する方法

リードジェネレーションを実施する場合、投資に対して得られる効果が少なければ投資の方法を見直す必要があります。リードジェネレーションをするのであれば、効果を測定する方法(指標)を理解しておきましょう。

【リードジェネレーションの効果を測定する方法】

  1. リードの流入元を計測する

どのチャネルから見込み客をどのくらい獲得できているのか確認するために、チャネル別で見込み客の獲得数を計測します。SNSやWeb検索などはMA(マーケティングオートメーションツール)を活用することでデータの獲得が可能です。

  1. 中間コンバージョンを計測する

成約に至るまでの途中段階にチェックポイントを設置して、チェックポイント段階の見込み客の割合を調べます。チェックポイントのアクションは業種や業態によって異なり、クーポンの使用や資料請求・セミナー参加などが挙げられます。

  1. 受注への貢献を計測する

リードの流入元と中間コンバージョンの計測結果から、どのチャネルからの見込み客が成約につながりやすいのか分析します。成約につながりやすいチャネルの予算を増やすなど予算配分や投資方法を見直します。

リードジェネレーションを成功させるポイント

リードジェネレーションを成功させるポイントは4つあります。

【リードジェネレーションを成功させるポイント】

  • 明確な目標を設定する
  • KPIを設定する
  • ABM戦略を採用する
  • MAを活用する

明確な目標を設定する

リードジェネレーションで明確に目標を設定しておくと、目標の達成度合いから今後に活かせる改善点を見つけられます。営業活動を改善することで、質の高い見込み客をより多く獲得することが可能です。この場合の目標は、どのくらいの見込み客をどのくらいの期間で獲得するのかといったものです。

目標は達成したい売上から逆算すると設定しやすいです。リードジェネレーションで貢献する売上目標額を設定して、売上目標額を1顧客の平均売上高で割る(売上目標額/1顧客の平均売上高)と、必要な顧客数を算出できます。そして、見込み客から成約につながる割合と算出した顧客数から逆算(必要な顧客数/見込み客から成約につながる割合)すると、獲得すべき見込み客数がわかります。

KPIを設定する

KPIとは、ビジネスの進捗度合いを把握するために役立つ指標で、重要業績評価指標と訳されることが多いです。ビジネスの進捗度合いを把握して改善点を見つけるためにも、以下の指標を把握しておきましょう。

【リードジェネレーションで役立つKPI】

  • コンバージョン数

Webサイトのゴールとしているアクションがおこなわれた回数です。CVとも呼ばれており、アクションには資料請求やお問い合わせなどがあります。

  • コンバージョン率

Webサイトに訪れた人のうちWebサイトのゴールとしているアクションをおこなった人の割合です。CV率とも呼ばれています。

  • サイト来訪数

Webサイトにユーザーが訪れた回数です。SEO対策をおこなったり、広告やSNSを活用したりすると、サイト来訪数の増加を期待できます。

  • フォーム遷移率

Webサイトを離脱せずに入力フォームにページ移動した割合です。フォーム遷移率が低い原因には、見えづらいなどWebサイトの作りに問題がある場合とニーズの異なる来訪者が多い場合が考えられます。

  • フォーム完了率

入力フォームに移動した来訪者のうちデータの送信まで完了させた割合です。フォーム完了率が低い原因には、フォームが来訪者にとって入力しづらいものであるなどが考えられます。

ABM戦略を採用する

ABM戦略を採用すると、質の高い顧客を獲得しやすく、成約につながりやすくなります。ABM戦略とは、自社にとって価値の高い顧客(企業単位)に最適な方法でアプローチをおこなうマーケティング手法です。

BtoBマーケティングの場合、成約にいたるまで複数人が関わります。個人単位でスコアリングをおこなうと、顧客である企業の購買意欲が高いシグナルを見逃す可能性があります。確度の高い顧客を放置しないためにも、BtoBマーケティングの場合はABM戦略を採用しましょう。

MAを活用する

MA(マーケティングオートメーションツール)にはリードジェネレーションに役立つ機能が多く搭載されているため、活用すればコンバージョン率の向上が期待できます。例えば、 MAにはWebパーソナライゼーションという機能が搭載されており、見込み客のIPアドレスをもとに自動で広告を選択して表示する機能です。成約までの導線が作りやすく、コンバージョン率が向上します。

また、MAにはフォーム作成機能が搭載されているため、プログラミングの知識が無くても登録フォームなどが作成できます。作成にかける手間や時間・人件費を削減することが可能です。

オンリーストーリーでは決裁者限定マッチングサービス「チラCEO」を提供しています。年間10,000件以上のマッチングに成功しているカスタマーサクセスの担当が貴社とマッチする企業の決裁者を直接紹介するなど、従来の方法ではアプローチできなかった企業とのマッチングが可能です。

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リードジェネレーションの成功事例

リードジェネレーションでリードの獲得数や商談数の増加に成功した事例を2つ紹介します。

成功事例①

株式会社エイトレッドはワークフローシステムを提供している会社で、サイト来訪数は多いにも関わらず、お問い合わせのフォーム完了率が低いといった問題を抱えていました。この問題を解決するために、マーケターや営業マン・顧客に問題意識をヒアリングして購買プロセスを把握しました。

把握した購買プロセスを踏まえて、「ワークフロー」という言葉を知らない人にもサービスに興味を持ってもらえるようにコンテンツを作成した結果、月間リード数は以前の6倍にまで増加して、商談化数も3.4倍まで伸ばすことに成功したのです。

株式会社エイトレッドの事例詳細はこちら

成功事例②

東洋インキSCホールディングス株式会社は、色材・機能材関連事業やポリマー・塗加工関連事業などをおこなっている会社です。印刷業界が縮小傾向にあったものの、依然売上が印刷会社の既存顧客に依存していたため、新規開拓に力を入れることを決意しました。

サービスがインキであることから飛び込み営業でいきなり成約につなげることは難しく、MAを介して見込み客にコミュニケーションの発信を継続的におこないました。そして、メルマガの分析レポートをWeb施策に活かすことで効率的なアプローチが可能となりました。

東洋インキSCホールディングス株式会社の事例詳細はこちら

リードジェネレーションの注意点

リードジェネレーションの注意点には以下の3つがあります。

【リードジェネレーションの注意点】

  • リードを明確に定義する
  • リードの質にこだわる
  • 個人情報を慎重に取り扱う

リードを明確に定義する

一口にリードと言っても、企業や人によって解釈はさまざまです。e-mailアドレスのみでもリードと解釈している人もいれば、企業名やURL・e-mailアドレスなどすべて揃ったものがリードと解釈している人もいます。

リードを明確に定義して共有しなければ、人によって獲得するリードの情報にバラつきが生じて、管理が難しくなるでしょう。見込み客の数には問題がないものの、営業活動に必要なリードの情報が揃っていないことも起こりえます。効率的にリードジェネレーションをおこなうために、必ずリードの定義は明確にして共有しましょう。

リードの質にこだわる

リードの数ばかりを重要視すると、成約につながりにくい見込み客ばかり獲得する可能性があります。成約につながりにくい見込み客が増えると、必要以上に見込み客の育成に費用や手間・時間がかかってしまい、非効率な営業になるでしょう。

どれだけ見込み客を獲得してもなかなか成果が出ない営業は、営業マンのモチベーションを下げる原因になります。リードの数はもちろん重要ですが、数と同じくらい質にもこだわりましょう。

個人情報を慎重に取り扱う

リードジェネレーションでは数多くの見込み客の情報を取り扱います。万が一個人情報が漏洩すると、顧客からの企業イメージ悪化や信頼関係の崩壊により、売上が減少する可能性もあります。

トラブルを引き起こさないために、リードに関するデータや書類は厳密に管理しましょう。Webサイトの入力フォームにプライバシーポリシーを記載したり、特定の利用目的以外で使用しない旨を記載したりすると、顧客に安心感を与えられます。

まとめ

リードジェネレーションはデマンドジェネレーションの最初の段階であり、質の高いリードを多く獲得することが求められます。数を追い求めるばかりに質が低いリードを獲得すると、育成に手間や費用ばかりかかってしまい非効率であるため、リードの質にもこだわりましょう。ぜひ本記事で紹介した成功させるポイントを参考にして、リードジェネレーションをおこなってみてください。

ちなみに、当社オンリーストーリーでは審査制のビジネスマッチングアプリ「チラCEO」を提供しています。独自審査を通過した企業の経営者とのアポイントを獲得できるため、高品質なアポイントを獲得したい方はぜひ利用を検討してみてください。


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