監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
リードナーチャリングは、獲得した見込み客を購買意欲の高い顧客へと育てるマーケティング活動です。
主な手法と導入の流れを押さえ、営業活動に生かしましょう。

リードナーチャリングの意味とリードジェネレーション・クオリフィケーションとの違い、重要視される理由を解説しています。メリットとデメリット、メールやセミナーなど主な手法6つ、導入の流れと注意点もまとめました。
監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
リードナーチャリングは、獲得した見込み客を購買意欲の高い顧客へと育てるマーケティング活動です。
主な手法と導入の流れを押さえ、営業活動に生かしましょう。

リードナーチャリングとは、獲得した見込み客を育成するマーケティング方法を意味します。
継続的かつ段階的にアプローチで見込み客の購買意欲を高めて、見込度合いを上げていくための施策です。
BtoB商材など顧客の検討期間が長くなりやすい商材に特に効果があります。
なお、営業部門に見込み顧客を渡すまでの流れはデマンドジェネレーションと呼ばれており、リードナーチャリングはデマンドジェネレーションの一環です。
デマンドジェネレーションは以下の3段階に分けられます。
リードジェネレーションは、見込み客を獲得するマーケティング方法です。
デマンドジェネレーションの一段階目であり、リードナーチャリングの前の段階にあたります。
リードナーチャリングは見込み客を顧客へ育成するマーケティング方法であり、そもそも見込み客がいなければおこなえません。
そのため、リードジェネレーションで見込客を獲得する必要があります。
ちなみに、リードジェネレーションの手法には以下のようなものがあります。
【リードジェネレーションの主な手法】
リードクオリフィケーションは、見込み顧客の中から確度の高い見込み顧客を選別するマーケティング方法です。
デマンドジェネレーションの最後の段階であり、リードナーチャリングの後の段階にあたります。
もしリードナーチャリングで育成した見込み顧客をそのまま営業部門へ渡した場合、確度の低い顧客にもアプローチをしてしまうため、営業効率が下がってしまいます。
そのため、リードクオリフィケーションで確度の高い見込み顧客を選別することが重要となります。

リードナーチャリングは近年重要視されるようになったマーケティング方法であり、重要視される理由には以下の2つが考えられます。
【リードナーチャリングが重要視される理由】
リードナーチャリングが重要視されている理由の一つに、休眠顧客が増加していることが考えられます。
休眠顧客とは、過去にサービスを購入したけれど、それ以降一定以上の期間購入がされていない見込み顧客です。
顧客がサービスを購入した後も、継続してアプローチをおこなわなければ休眠顧客となってしまいます。
しかし、一度はサービスを購入していることからサービスに理解があり、適切なアプローチをおこなえば優良顧客になる可能性が高いのです。
インターネットの普及により、サービスを購入する際に他サービスと容易に比較できるようになりました。
人々はサービスの情報を収集してから購入を検討するようになったため、購買プロセスが長期化している傾向があります。
すぐに受注につながらないと思い見込客を放置してしまうと、せっかくの販売機会を損失してしまいます。
そのため、リードナーチャリングで継続的にアプローチすることが重要となります。

リードナーチャリングおこなうメリットは、主に以下の4つです。
【リードナーチャリングをおこなうメリット】
リードナーチャリングによって営業部門が確度の高い顧客へのアプローチに集中できることで、結果的に営業効率が上がります。
また、リードナーチャリングできちんと見込み顧客を育成すれば、リードクオリフィケーションで選別の精度が上がることにもつながります。
それにより、営業部門に確度の高い顧客がわたるため、受注率が高くなって営業効率が高まります。
リードナーチャリングをおこなうメリットに、見込み客が他社に流れにくくなるといったものがあります。
確度が高くない見込み客を放置しないように接触回数を増やすことで、最終的に自社の顧客になってくれる可能性を高めることができます。
当然ですが営業部門のリソースには限りがあります。
受注率を高めるためには確度の高い見込み客に優先的にアプローチする必要があり、確度の低い見込み客は放置されてしまうことも珍しくありません。
見込み度合いで接触頻度に大きな差を付けるのではなく、リードナーチャリングで継続的に確度の低い見込み客にアプローチすると、自社のサービスにより興味を持ってもらえます。
そして、購買意欲が高くなって他社に流れにくくなるのです。
リードナーチャリングでは顧客データを有効活用することも可能になります。
顧客がサービスを購入した後に継続的なアプローチをおこなわないと、顧客は休眠顧客になってしまいクロスセルやアップセルの機会を失ってしまいます。
そのため、リードナーチャリングによって既存顧客に適切なアプローチをすることで顧客を新たな顧客として復活させられるのです。
休眠顧客は一度サービスを購入しているため、既にサービスに理解があります。
そのため、休眠顧客のデータを活用すれば、新規の見込み客を育成するよりも少ないコストで顧客を増やすことができます。
リードナーチャリングは集客コストを抑える役割もあります。
受注率を上げて営業効率を高めようとした結果、確度の低い見込み客が放置される場合があります。
放置している見込み客が展示会や広告など費用を払って集客したものであれば、展示会や広告の費用を一部無駄にしているといっても過言ではありません。
しかし、リードナーチャリングをおこなえば確度の低い見込み顧客を放置しないため、集客にかけた手間や費用は無駄になりません。
さらには受注率も高まります。
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リードナーチャリングをおこなうデメリットは、始める際に手間やコストがかかってしまうことです。
膨大な顧客情報を一元で管理する必要があり、効率的におこなうためにはMAツールが必要となります。
そして、ツールを導入する場合にツールの購入費用や運用費用が発生することに加え、ツールを選ぶ手間もかかってしまいます。
さらには専門の人材を採用、もしくは育成・配置する教育・管理コストもかかってくるため、相応の準備が必要になってきます。

リードナーチャリングの主な手法は、以下の6つです。
【リードナーチャリングの主な手法】
メールの配信は顧客のメールアドレスだけでおこなえるため、リードナーチャリングの手法の中でもおこないやすい手法です。
リードナーチャリングでは、主に以下の3つのメールを配信します。
メルマガとは、定期的に顧客へ一斉配信されるメールです。
メルマガの開封率やメルマガに記載するURLのクリック率から効果測定ができます。
セグメントメールとは、顧客を条件で分類して、特定の条件を満たした顧客にのみ配信されるメールです。
ステップメールとは、資料請求や会員登録など特定のアクションを実行した顧客に対して配信するメールです。
メールはあらかじめ用意しておき、設定したスケジュールに配信されます。
見込み顧客に電話をかけて、見込み顧客が抱えている問題をヒアリングします。
一般的に営業活動でかける電話は、サービスを売る営業電話であることが多いです。
しかし、リードナーチャリングの電話はサービスを売ることが目的ではありません。
顧客の潜在ニーズを引き出すことを目的としています。
セミナーは、リードナーチャリングの手法の中で顧客の反応を見ながらコミュニケーションを取れる唯一の手法です。
このセミナーには、オンライン上で開催されるウェビナーも含みます。
顧客の反応や表情を見ながらサービスの説明ができるため、顧客の購買意欲を高めやすい説明ができる点が大きなメリットです。
スマートフォンの普及で多くの人がSNSをやっていることから、SNSはリードナーチャリングにおいて効果的な手法です。
無料でアカウントを作成できるため、リードナーチャリングの手法の中でも比較的に実践しやすくなっています。
顧客と近い距離間でコミュニケーションを取ることができます。
リードナーチャリングの手法の一つに、リターゲティング広告があります。
リターゲティング広告とは、自社のWebサイトを訪れたことがある人に自社の広告を表示するマーケティング手法です。
広告を表示させた相手がサービスの購入を検討している場合、購入を促すことができます。
リードナーチャリングでは、オウンドメディア上で顧客向けに有益な情報を発信して、顧客のファン化を目指します。
オウンドメディアへの流入経路や離脱などを分析することも可能です。
また、メールやSNSなど他の手法と併せておこなうと、より高い効果が期待できます。

リードナーチャリングを効率的におこなうために、リードナーチャリングを導入する流れを理解しておきましょう。
【リードナーチャリングを導入する流れ】
リードナーチャリングをおこなう場合、まずは社内にある顧客情報を一元化しましょう。
展示会でもらった名刺も顧客情報に含まれます。
名刺は各部署で保管している場合があるため、名刺を含む顧客情報のすべてを一箇所にまとめてください。
そして、集まった情報をデータ化して一元で管理しやすくしましょう。
顧客情報を一箇所にまとめたら、次はさまざまな条件でセグメントします。
見込み客と一口に言っても、自社のサービスに対する関心度が異なり、関心度によって適したアプローチ方法が異なります。
性別や年齢・職業といった属性やサービスへの関心度・過去の取引歴などで細かくセグメントしましょう。
見込み客のセグメントが完了したら、セグメントされた顧客ごとにふさわしいコンテンツを作成します。
そのためには、セグメントごとに見込み客にとってどのような情報が有益か明らかにしなければなりません。
見込み客に配信する内容が適切でない場合、迷惑がられる可能性があり見込み客が離れていってしまうかも知れません。
そのため、次にとってもらいたいアクションへ見込み客を誘導できるコンテンツを検討しましょう。

リードナーチャリングをおこなう際の注意点は、以下の2つです。
【リードナーチャリングをおこなう際の注意点】
リードナーチャリングを導入したからといって、すぐに効果が出るわけではありません。
リードナーチャリングでアプローチする見込み客には確度が低い見込み客が含まれており、成約までに時間がかかります。
また、獲得した見込み顧客が決裁権を持たない場合も、効果が出るまでに時間がかかります。
リードナーチャリングをおこなうためには、集客が順調である必要があります。
見込み客の人数が少なかったり、質が低かったりする場合は、リードナーチャリングによる高い効果が期待できません。
そのため、リードナーチャリングを導入する場合は、前の段階であるリードジェネレーションの集客にも力を入れましょう。
リードナーチャリングには、営業効率が上がったり、集客コストが抑えられたりといったさまざまなメリットがあります。
本記事を参考にして、リードナーチャリングを導入してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、当社オンリーストーリーではビジネスマッチングサービス「チラCEO」を提供しています。
独自審査を通過した企業の経営者とマッチングできるため、アポイントを効率的に獲得したい方はぜひ利用を検討してみてください。
A. 継続的にアプローチしないと休眠顧客が増えてしまうことと、インターネットで比較検討しやすくなり購買プロセスが長期化していることが理由です。
見込み客の関心に合わせて情報を届けることで、検討が進んだタイミングで声をかけてもらいやすくなります。
A. リード情報を一元化し、見込み客をセグメントに分けます。
そのうえで、セグメントごとに次の行動を促すコンテンツを作成します。
まずは一つのセグメントで試し、成果を確認してから対象を広げましょう。
A. 導入してすぐに効果が出るわけではないことと、育成する見込み客を確保するために集客が順調である必要があることです。
集客と育成を並行して計画し、成果が出るまでの期間を見込んでおきましょう。
A. 始める際に手間やコストがかかることです。
見込み客を次の行動に誘導できるコンテンツを検討しておきましょう。
既存の資料や記事を活用すると、コンテンツを準備する負担を減らせます。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。