監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
営業顧問の費用相場が分からず、見積もりが高いのか安いのか判断できないことはないでしょうか。
この記事では、料金体系別の相場、アポ単価の考え方、見落としやすい費用を解説します。
料金体系別の相場|固定報酬・成果報酬・成功報酬
営業顧問の料金は、何に対して払うかで3つの体系に分かれます。
体系ごとの目安と、向いている使い方を整理します。
| 料金体系 | 支払いの基準 | 費用の目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| 固定報酬型 | 毎月決まった額 | 月10万〜50万円程度 | 紹介と助言を続けて受けたい |
| 成果報酬型 | 紹介したアポ1件ごと | 営業代行のアポより高い単価 | 会いたい相手が決まっている |
| 成功報酬型 | 受注した売上の一定割合 | 契約ごとに個別に決める | 初期費用を抑えて試したい |
固定報酬型の目安は、2026年10月時点の公開情報をもとにしています。
固定報酬型は関わり方の深さで決まる
固定報酬型は、紹介の有無にかかわらず毎月決まった額を払う方式です。
月10万円前後の紹介中心の契約から、月20万〜50万円程度の深く関わる契約まで幅があります。
金額だけを比べると、月に何件紹介してもらえるのかが見えなくなります。
月額に含まれる紹介数の目安と、打ち合わせの頻度を確認してください。
成果報酬型は1件の定義で費用が変わる
成果報酬型は、顧問が紹介した商談1件ごとに費用を払う方式です。
「紹介した」「面談が成立した」のどちらで1件と数えるかで、実際の費用は大きく変わります。
相手の役職を決めていない契約では、決裁権のない相手との面談も1件に数えられます。
1件と数える条件を、役職と面談の成立まで含めて契約書に書いてください。
成功報酬型は売上の範囲と期間を決めておく
成功報酬型は、紹介から受注した売上の一定割合を払う方式です。
受注しなければ費用がかからない一方、何を紹介経由の売上とするかで揉めやすい方式です。
初回の受注だけか、継続の売上まで含めるのかで、払う総額が変わります。
対象の期間と売上の範囲を、契約前に顧問と決めてください。
アポ単価の目安と営業代行との比べ方
営業顧問の見積もりは、営業代行と並べると高く見えます。
アポ単価の目安と、比べるときの注意点を2つ挙げます。
顧問アポの単価は営業代行の数倍になる
営業代行の成果報酬型は、アポ1件1万〜3万円が中心です(2026年10月現在)。
当社が2025年の登壇資料でまとめた目安では、営業顧問のアポ単価は平均15万円程度でした。
単価だけを並べると、営業顧問は営業代行の5倍以上の費用に見えます。
ただし、会う相手の役職が違うため、単価だけで比べないでください。
担当者アポと決裁者アポは同じ1件ではない
営業代行のアポは、決裁権のない担当者との面談も1件に含まれやすい傾向があります。
当社の実績では、担当者アポと決裁者アポで、成約率に約10〜15倍の差がありました。
決裁者に会える紹介アポなら、1件の単価が高くても受注までの費用は下がることがあります。
見積もりを比べるときは、アポの相手の役職をそろえてから比べてください。
見積もりで見落としやすい費用と失敗
月額や1件の単価だけを見ると、実際に払う総額を見誤ります。
見落としやすい点を3つ挙げます。
中抜き率で顧問に届く報酬が変わる
顧問マッチングサービスを通すと、払った費用の一部はサービス側の手数料になります。
顧問に届く報酬が少ないと、顧問が本気で紹介に動く理由が弱くなります。
当社が営業顧問を試した経験からも、中抜き率には注意が必要です。
見積もりの内訳で、顧問本人に支払われる割合を確認してください。
初期費用と最低契約期間を足し合わせる
営業顧問の契約には、初期費用や数か月単位の最低契約期間がつくことがあります。
月額が安くても、最低契約期間を掛け合わせると総額が膨らみます。
顧問の人脈は数か月で一巡しやすく、契約の後半は紹介が減ることもあります。
最低契約期間の総額と、途中で解約するときの条件を確認してください。
紹介数だけで費用対効果を判断する
紹介の件数が多いと、費用に見合っているように感じやすくなります。
紹介数が多くても、狙う相手から外れた紹介ばかりでは受注は増えません。
当社でも、リード単価3,000円の施策で、決裁者商談1件に30万円かかったことがあります。
紹介数ではなく、紹介から受注した件数で費用対効果を見てください。
費用を受注単価に置き換えて比べる
営業顧問の費用は、最後は受注1件にいくらかかったかで比べられます。
比べ方と、費用のかけ方の視点を3つ紹介します。
総額を受注件数で割って比べる
営業顧問も営業代行も、払った総額を受注件数で割れば同じ物差しで比べられます。
仮にアポ単価15万円でも、3件に1件受注できれば受注単価は45万円です。
アポ単価2万円でも、50件に1件しか受注できなければ受注単価は100万円になります。
自社の商談の記録から、施策ごとの受注率を出してください。
受注までの期間も費用に含めて考える
決裁者の紹介は、初回の商談で決まらず、数か月後に受注することもあります。
短い期間で費用対効果を判断すると、これから受注に変わる商談まで切ってしまいます。
一方で、人脈が一巡して紹介が止まった顧問に払い続けるのも無駄になります。
3か月ごとに、紹介の質と商談の進み具合を見直してください。
紹介が続く仕組みに費用をかける
顧問1人への固定報酬は、人脈が一巡して紹介が減っても同じ額がかかります。
オンリーストーリーが運営する決裁者マッチングは、審査を通過した企業の決裁者同士が直接つながれる仕組みです。
主力サービスの「縁CXO(えにシーオー)」では、8,000名以上の決裁者の中から、定例の打ち合わせで決めた相手を続けて紹介します。
一方で、商材の単価が低い場合や担当者レベルで決裁が完結する商材では、効果が出にくい傾向があります。
まとめ
営業顧問の費用相場は、固定報酬型で月10万〜50万円程度が目安です(2026年10月時点の公開情報)。
成果報酬型は1件の定義、成功報酬型は売上の範囲と期間で、払う総額が変わります。
当社の資料では顧問のアポ単価は平均15万円程度で、営業代行のアポより高い単価です。
ただし担当者アポと決裁者アポでは成約率に約10〜15倍の差があり、単価だけでは比べられません。
中抜き率と最低契約期間を含めた総額を、受注1件あたりで比べてください。
顧問1人の人脈に固定費を払い続けるより、紹介が続く仕組みに費用をかける方法も考えてみてください。
よくある質問
Q. 営業顧問の費用相場はいくらですか
A. 固定報酬型で月10万〜50万円程度が目安です(2026年10月時点の公開情報)。
紹介中心の契約は月10万円前後から、深く関わる契約は月20万〜50万円程度になります。
成果報酬型や成功報酬型は、1件や売上の定義によって金額が変わります。
Q. 営業顧問と営業代行はどちらが安いですか
A. アポ1件の単価は営業代行のほうが安く、受注1件の単価では営業顧問が安くなることがあります。
営業代行の成果報酬型は、アポ1件1万〜3万円が中心です(2026年10月現在)。
決裁者に会える顧問の紹介は成約率が高いため、受注単価で比べてください。
Q. 営業顧問の契約で注意する点は何ですか
A. 中抜き率、1件と数える条件、最低契約期間の3点です。
顧問に届く報酬の割合が低いと、紹介に動く理由が弱くなります。
最低契約期間の総額と、途中で解約するときの条件も確認してください。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。



