ビジネスや事業を拡大させるのに欠かせない存在といえば顧客です。またその予備軍であるリード(見込み顧客)を獲得することは、将来の取引・売上を増加させる可能性があることから、顧客と同じくらい重要視したい存在と言えるでしょう。
今回は企業の成長の鍵を握るリードをどのように獲得して、どのように顧客にまで成長させていくのか、リード管理の流れや効率的に管理をするポイントをお伝えします。リードに対する知識が深まれば、より効果的な営業方法を選択することができるでしょう。
ビジネスや事業を拡大させるのに欠かせない存在といえば顧客です。またその予備軍であるリード(見込み顧客)を獲得することは、将来の取引・売上を増加させる可能性があることから、顧客と同じくらい重要視したい存在と言えるでしょう。
今回は企業の成長の鍵を握るリードをどのように獲得して、どのように顧客にまで成長させていくのか、リード管理の流れや効率的に管理をするポイントをお伝えします。リードに対する知識が深まれば、より効果的な営業方法を選択することができるでしょう。
リードとは、将来自社商品やサービスを購入してくれる可能性が高い、見込み顧客のことを意味します。会社によって定義に幅がありますが、一般的には以下のような条件を満たしている企業や団体のことをリードと呼びます。
そのため自社に興味があっても接点がない場合や、こちら側が連絡先を把握しているだけで興味を持たれていない場合、その相手のことはリードとは言えません。
また一口にリードといっても、それぞれが自社に対して持つ興味・関心の度合いが異なります。たとえば自社の商品・サービスを認知したばかりのリードと、すでに購入検討段階に入っているリードでは、購入に対する熱意に差が出ます。リードをリードのまま終わらせないためには、それぞれに適したアプローチ方法を選択する必要があることを留意しておきましょう。
リードの考え方はアメリカのBtoBマーケティングで有名な会社シリウスディシジョンズと、外資系コンサルティング会社として名を馳せているマッキンゼーによって二分されます。
【リードの分類方法】
さらに各社で、リードの状況に応じた分類方法を提唱しています。
シリウスディシジョンズが提唱するリードは4段階に分類できます。4段階の内、「Inquiry」と「MQL」をマーケティング担当が、「SQL」と「Close」は営業が担当します。
リードが問い合わせ段階にいる状態を指します。具体的には、自社HPを閲覧して商品やサービスに興味を持ったリードが、資料請求やサンプル取り寄せのために、電話番号などの情報を入力した段階です。つまり自社からすると、リードの情報提供を受けている段階とも言えます。
2. MQL(Marketing Qualification Lead)
マーケティング施策(セミナーや各種Web媒体・広告など)を行い、リードを育成する段階です。Inquiry(問い合わせ)で獲得したリードにさまざまなコンテンツを提供して、自社に向いた興味をさらに深くしていき、営業担当に引き継げるまで成長させます。
3. SQL(Sales Qualified Lead)
SQLでは、リードに対して商品やサービスの提案・売り込みを行う段階です。これまでに獲得したリードが持つニーズや問題に対して、施策や解決策を提示します。またSQLには次の2パターンがあります。
SAL(Sales Accepted Lead) | SGL(Sales Generated Lead) |
マーケティング担当から引き継がれたリード。マーケティング担当者がリードの育成を行い、営業すべき段階で営業担当に引き継がれる | 営業担当が直接抽出を行ったリード。マーケティング担当は関係しておらず、ニーズのヒアリングから営業まで一貫して営業が行う |
4. Close
商談を終え、リードが商品の契約もしくは購入をする段階です。
マッキンゼーによるリードの分類は、心理状態によって5つに分けられます。マッキンゼーのリードの分類においては、「認知」「親しみ」までをマーケティング担当が、「検討」「購入」「ファン」までを営業が担当します。
リードが自社や自社商品・サービスを認識する段階です。各種Web媒体や広告、セミナーなどでリードと接点を作り、リードに興味を持ってもらいます。
2. 親しみ
リードが自社や自社商品・サービスに親しみを感じる段階です。資料請求や問い合わせをしてきた、興味関心の高めなリードと接することにより、自社商品やサービスへの親しみをさらに深めていきます。
3. 検討
リードが商品やサービスの導入・購入を検討しはじめている段階です。この時点で、商品の特徴やメリットなどを対面で説明する営業をはじめます。
4. 購入
リードが商品やサービスの導入・購入に踏み切った段階です。購入後もアフターフォローを行うことで、次のファンフェーズへとつなげます。
5. ファン
リードが商品やサービスを導入・購入し、使用した結果、その商品やサービスのファンになった段階です。ファンとなったリードが口コミなどを書き込むことで、新なリード創出となる可能性が高いので、ファンとなったのちにもアフターフォローを続けます。
リード管理では以下の流れに沿って、リードの獲得から適切なアプローチによる情報収集、購買までの一連のプロセス管理を行います。
【リード管理の流れ】
ちなみにこれらは3つまとめて、デマンドジェネレーションと呼ばれます。
リードジェネレーションとは「見込み顧客を獲得するための活動」を意味します。自社商品やサービスに興味・関心を示す企業や個人の情報獲得を目的に活動し、主に展示会での名刺交換やWebサイトでのキャンペーン、資料請求などから情報を得ていきます。良質なリードの基盤となる部分なので、ランダムに集めるよりも確度の高い顧客に焦点を絞って活動を行うことが重要です。
リードナーチャリングとは、「獲得した見込み顧客の育成」を意味します。前項のリードジェネレーションで獲得したリードと、メールなどで継続的にコミュニケーションをとり、購買意欲が高まった時点で、営業(=商談)に繋げます。段階的なアプローチを経て、リードを自社の顧客に育成するフェーズとも言えます。
リードオリフィケーションとは、「見込み顧客の選別」を意味します。リードナーチャリング、つまり顧客化の育成を行っている見込み顧客がとった、メールの開封や資料請求といった行動を数値化して、より確度の高い見込み顧客の選別を行います。これにより営業すべき優先度が図れるため、効率の良い営業活動を行えるようになります。
リードジェネレーション(獲得)と、リードナーチャリング(育成)を行うには、下記のような手法がとられます。ちなみに両者には役割の違いこそあれ、主な手法は変わりません。
【オフラインでリードを獲得・育成する手法】
見込み顧客の課題やニーズを満たす、自社商品やサービスの魅力を紹介するとしてセミナーを開催すれば、購買意欲の高い、優良なリードを効率的に獲得することができます。
見込み顧客のリストを用いて電話をかけ、リードを獲得する方法です。コミュニケーションが一方的にならないので、自社商品やサービスへの理解を深めてもらいやすいといったメリットがあります。
実際に商品やサービスを体験してもらえるため、自社商品やサービスの魅力を最大限に伝えられるのが、展示会です。リードが興味を持ってくれた場合には名刺交換をしやすい点がメリットとして挙げられます。
郵送やFAXなどで直接、相手企業に自社商品やサービスのカタログ・パンフレットを送る方法です。送り先の企業を選ぶことができるうえに、カタログやパンフレットには写真やイラストが盛り込まれており、視覚的にアプローチができるため、自社商品やサービスに対してのリードの理解度を上げられます。
【オンラインでリードを獲得・育成する手法】
GoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいて、自社メディア上に公開したリードの興味・関心が高そうなコンテンツを検索結果で上位に表示させ、検索エンジン経由でリードを獲得する方法です。検索結果上で上位表示ができれば、安定的かつ継続的なリード獲得が見込めます。
外部企業が運営するWebメディア上に自社の広告を設置してもらい、リードの獲得を狙う方法です。掲載を依頼するWebメディアのファンが多ければ多いほど、それだけ閲覧される可能性が高くなるので、短期間でのリードの獲得が期待できます。
リードとなる可能性が高そうな、つまり自社商品やサービスを利用してくれる可能性が高そうな企業に対して、営業メールを送信する方法です。送り先企業の選定がうまくいけば、無駄なく良質なリードを獲得できるでしょう。
InstagramやTwitterなどを利用してリードの獲得・育成を行う方法です。拡散力が高いため、少ない労力でリードにアプローチできる可能性が高いでしょう。
見込み顧客の獲得・育成が終わったら、次に確度の高いリードを抽出(リードクオリフィケーション)していきます。リードオリフィケーションでは、スコアリングという手法を行います。
スコアリングとは、リードの属性や行動によって点数を付与し、高得点を記録したリードを購買意欲の高い見込み顧客として営業に引き渡すタイミングを計る方法です。たとえば「役職が部長=10点」「資料請求をした=5点」といった具合に点数付けを行います。スコアリングが終わったら、「スコアが50点以上」など事前に決めておいた基準をもとに、優先度を決め、営業に引き渡すリードの抽出を行います。
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リード管理では、特定の担当者への属人化が起こりやすくなります。特にオフラインでのリードの獲得・育成で発生しやすいと言えるので、リード管理ではいかに情報をデータ化できるかがポイントになるでしょう。属人化は下記のような問題を誘発しやすいため、営業活動にも悪影響を及ぼします。
こうした属人化による問題を防ぐためには、次項で紹介するポイントを抑えておく必要があります。
リード管理を効率的に行うポイントとして、以下の2つの導入を検討しましょう。
顧客の購買行動を洗い出すことで、顧客の行動傾向が見えてきます。そこで見えてきた自社商品の弱点とも言えるべき点を強化すれば、リードを効率的に管理できるうえに、売上も伸びていくでしょう。また顧客情報やコミュニケーション履歴を一元管理できるツールを導入すれば、先述した属人化も防げて、かつ効果的なアプローチをとることができます。
カスタマージャーニーとは、リードが商品やサービスを導入・購入するまでに至った過程を洗い出すことです。カスタマージャーニーを作成し、認知から購買までの各段階に分けることによって、それぞれの段階におけるリードの悩みや課題、ニーズなどを把握することができます。また各段階で適切なアプローチを行うことができれば、効率的に売上を立てることができるでしょう。
リード管理で属人化を防ぐなど、効率化を図るには下記のようなツールの活用も有効です。
「営業支援システム」という意味を持つSFAでは、多岐に渡る営業の業務において、繰り返し行う業務や定型業務の自動化を図れます。それにより、営業が見込み顧客へのアプローチに集中できるようになるため、売上UPにも繋がります。
顧客関係管理を意味するCRMは顧客主体のマーケティング手法です。顧客との関係性やコミュニケーション履歴を一元管理し、顧客に応じたコミュニケーションを図ることで、リードやファンを増やし、売上を拡大させることができます。営業活動の支援・管理もCRMの中に入るので、SFAはCRMの一部と捉えられています。
マーケティングの自動化を意味するMAは、ITツールを駆使してマーケティングの全て、もしくは一部の自動化を図り、マーケティング活動の効率化・売上を拡大しようとするものです。SFAが商談の「クロージング」に重きを置いているのに対して、MAでは「見込み顧客の獲得・育成」に主軸を置いています。
会社にとってリードは将来、自社の売り上げを創出してくれるかもしれない大切な存在です。そのためリードの流出を防ぐために、リードを管理する必要があります。ただしリード管理は属人化が起きやすいため、早い内にツールなどを導入して標準化を図りましょう。
また法人営業で、アプローチを行うリードが決裁権を持たない場合、商品やサービスの導入・購入までの検討時間が長くなってしまいます。しかし当てずっぽうにリードの獲得活動を行っていても、決裁権を持つ人物に当たる可能性は低いでしょう。そうした課題を解決し、営業活動を加速させられるのが、4,000人の経営者との繋がりがもてる決裁者マッチング支援サービス、「チラCEO」です。「チラCEO」には独自審査を通過した成長企業の決裁者が集結。1日3人の決裁者を「チラCEO」から推薦するため、決裁者を探す手間もかからないため、スピーディーな営業活動が実現できます。ぜひ導入して、そのスピード感を感じてみてください。