てぃ~だリフォーム
西山守
POSTED | 2019.03.05 Tue |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:製造業 創立:5〜6年 決裁者の年齢:その他 商材:その他 |
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ふすま・障子・網戸の張替から総合リフォーム業へ
手を動かしながら地域密着でビジネスを学ぶTopics
今回のインタビューは、リフォーム業を手がける「てぃ~だリフォーム」の西山氏にお話を伺います。サラリーマンを辞めて、ふすま・障子・網戸の張替を修行した西山氏に、ビジネス初心者にこそ張替業からのスタートがを向く、その理由を聞きました。
てぃ~だリフォーム 代表取締役 西山 守氏のONLY STORY
1975年、福島県双葉郡富岡町出身。1998年、埼玉工業大学工学部環境工学科卒業。
中学校から野球を始め、高校ではレギュラーとして福島県ベスト4になる。
大学でアメリカンフットボールと出会い、社会人になってからも37歳まで現役としてプレイする。
その後38歳の2014年3月に、未経験からふすま張替のフランチャイズに加盟し開業。
42歳の2018年3月には、フランチャイズから「てぃ~だリフォーム」(http://www.tidareform.jp)として独立し、より広くリフォーム工事を展開。
2017年12月に習得した火災保険を活用したリフォームにおいては、多くのお客様の修繕費用負担の軽減に役立っていることが認められ、2018年12月に経営革新事業として埼玉県知事の承認を受ける。
2018年12月に開催された、起業家アカデミー賞授賞式にて「ベスト広告賞」を受賞する。
2019年4月には、ふすま張替として開業したい方に向けて、起業初期のコンサルティングを行う予定で、今後はリフォーム業界において幅広くコンサルティングを行っていく予定である。
火災保険を活用し、低価格でリフォームを
–まずはてぃ~だリフォームの事業内容について、お聞かせください。
西山氏:弊社は広くいうとリフォーム業を行なっていますが、もともとメインでやっていたのはふすまや障子、網戸の張替なんですね。そこからだんだん幅広く事業を展開していき、現在では屋根工事や外装工事、内装工事なども行なっています。
–業界のなかでは、どのような差別化をはかっていますか。
西山氏:私たちが手がけているのはお家のリフォームですから、お客さまは家を買って30年くらい経ったお宅の方が多いんですね。なのでお客さまも60代の方が中心になっています。
そういったこともあって地域密着型で仕事をしており、埼玉県幸手市と、隣の杉戸町で9割近い売上をあげています。ちょっとしたことでもなんでも対応できることが弊社の特徴なので、ぜひお気軽にご依頼いただければと思いますね。
–お客さまからは、どのような声をいただきますか。
西山氏:丁寧、ということはよく言っていただけますね。私としてはすごく丁寧にしているというよりは、自然体でお客さまに接しているのですが、なにぶん職人さんのなかには昔気質で荒っぽく見えてしまう人もいるので、そういったイメージもあるのかなと思っています。
そのほかには、火災保険を活用したリフォームにもご好評をいただいております。知らない方も多いのですが、台風や大雪など自然災害の影響で住居のリフォームが必要な場合は火災保険が適用されるんですね。
こちらを提案することで、通常かかる費用を削減することができるのです。実際に100%の費用を負担していただいた方も多くいらっしゃいますし、平均しても60万〜70万円を負担していただけます。お客さまの負担額を抑えながら、リフォーム工事を行う点はやはり喜んでいただいております。
–御社の事業運営にあたって、一番重要視していることを教えてください。
西山氏:安心感を持てる対応です。お客さまの立場になって考えると、知らない人に電話して、知らない人が家に来て、知らない人が家に上がることになるわけですよね。プライベートな空間に入っていくことは避けられないので、どうしても心配なところもあると思うのです。だからこそ、安心してもらえるように、ということは常に意識しています。
時間を守ること、約束を守ること、きちんと挨拶をしたりコミュニケーションを取ること。これらは基本的な部分になりますが、作業中にお客様が現場にくることはありませんので、その分も不安を取り除けるような対応をしていくことを大切にしています。
自分で何かやりたいと思い、起業
–起業を決意したきっかけについて教えてください。
西山氏:私はもともと、上から言われてなにかをやる、というのがどうしても性格的に合わないと感じていました。自分で事業を進めていける方がやりがいがありますし、問題があったとしてもその責任も全て自分のもの。そういう風に働きたいと思っていました。
そんな想いを抱きながら、これまでいろいろな仕事をしてきたのですが、なかなか自分で納得できるかたちにならないまま40歳手前まで来たんですね。そんな中「自分でなにかをやりたい」という想いが再び湧いてきたて、サラリーマンを辞める決意をしたのです。
–そこから、どのようにしてリフォーム業を行うことになったのでしょうか。
西山氏:どんなビジネスがいいのかなと考えていたところ、フランチャイズのふすま・障子・網戸の張替屋さんを見つけたのです。和室は確かに減っているのだけれども、それ以上に職人さんが減っているということをはじめて知って、仕事があるのなら自分にもできることがあるだろうと思ったんですね。そこでフランチャイズに加盟することにしました。
私は決して手先が器用な方ではないのですが、毎日毎日作業をしていくうちにだんだんうまくなってきて、4年後くらいに思い切って独立しました。
張替は利益率が高く、地道で堅い商材ですが、作業にかなりの時間が取られてしまうため、当時2歳と0歳の息子たちの子育てをしながら続けていくことが難しいと感じていました。そこで、思い切ってふすま張替を減らし、火災保険を活用したリフォーム工事を取り入れて、現在のメイン事業へと成長させました。
マンツーマンで人を育てる
–今後の展望について教えてください。
西山氏:短期的には、まずは弟子入りのような形でリフォーム業を教えながら、実際にお客さんのところにも訪問し、マンツーマンで人を育てていく事業をしていきたいと思っています。
自分の経験からいって、この仕事はビジネスの初心者にはとても合うと思うんですね。全部の業務をひとりで経験できますし、張替の商品をお預かりして張り替えて元請けすると、その場でお代がいただけるんですよ。なので毎日のように集金する経験ができるので、お金を稼ぐ感覚がつかめますし、モチベーションにも繋がると思うのです。
あとは私の場合、先が見えない不安から焦って失敗してしまったことなどもあったので、そうした経験やこれまで培ってきたノウハウを伝えることで、彼らの今後に活かして遠回りすることなく仕事に取り組むことができるかなと思っています。
–最後に、読者へ向けたメッセージをお願いいたします。
西山氏:学生さんなどにとっては面白い仕事だと思うので、体力勝負な部分もあるのですが、そこに自信がある方がいたら、ぜひご連絡をいただきたいと思います。一緒に挑戦していきましょう。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原