株式会社World Connections

永里 耕一

音声学に基づいた「聞くと話す」が繋がる英語スクール

集客の重要性を実体験から学び、事業化へ
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今回のインタビューは、音から入る英語コーチングスクール「speek」を運営している株式会社World Connectionsの永里氏にお話を伺います。

英語上級者を対象とした英語スクールから始まった同社のサービス内容やマーケティングの必要性に気が付いたきっかけ、今後のビジョンについて語っていただきました。

株式会社World Connections 社長 永里 耕一氏のONLY STORY


【経歴】

早稲田大学商学部卒業後、スタートアップや外資系金融機関などに勤務しました。その後、諸事情からアメリカに渡り学校に通いながら米国公認会計士の資格を取得しました。帰国後、国際税務を学ぶために早稲田大学大学院研究科に入学しましたが、そこで講師をしていた米国人連続起業家から勧められ、起業した次第です。

音から入る英語コーチングスクール


–まずは、株式会社World Connectionsの事業内容をお聞かせください。

永里氏:弊社は英語スクール(英語発音矯正)と翻訳事業、国際税務、対外国人マーケティングの4つの事業を展開をしています。

弊社の元々の事業である英語スクール「speek」では、上智大学で音声学を研究されている北原真冬教授のサポートの元、音声学に基づいた英語教育を行なっています。

–お話にありました「音声学に基づいた英語教育」とはどのような教育なのでしょうか。

永里氏:まず音の聞こえ方の話をさせてもらいますと、「聞くこと」と「話すこと」は連動している、具体的には人は誰かの話を聞いている時に、頭の中に話し手の言葉を反復しているんです。

そのため、正しい発音でスピーキングをするとリスニングが上手になる。反対に、正しい発音のリスニングをすればスピーキングも上達する。その相乗効果に関しては、きちんと学問的なエビデンスも出ています。
その点弊社は正しい発音のスピーキングを教えることに対してノウハウがありますので、そこを強化することで自然とリスニングスキルが身に着きます。


また英会話はスポーツと同じで、いくら正しい知識を学んでも実践しなければ身につかない、英語の理解はできるけど話せない状態になってしまいます。なぜそうなってしまうかと言いますと、何度も繰り返し口に出してスピーキングをしていない人が多いからなんですね。座学はするけれど音読はしない人が多いんです。

そこで私たちは正しい発音で何度も繰り返しスピーキングすることを大切にしています。

–「speek」にはどういった学生様がいらっしゃいますか。

永里氏:1つ例をあげるとすると、長期間通ってくださった50代後半のおばあちゃんがいらっしゃいましたね。リスニングスキルが上達したことを実感してくださったからこそ、何度も通いにきてくれたと思うので、そういった学生様の姿を見ると嬉しくなります。

「集客」の重要性とマーケティングの必要性


–起業後に印象に残っていることはありますか。

永里氏:私は早稲田大学大学院時代、会計研究科に籍を置いていたのですが、同じ建物にあるビジネススクールの授業にも出席していました。そこでは大企業に関するケーススタディなどビジネスのことを学びました。

ただその後実際に事業をはじめて感じたのは、経営に関して最も重要な知識やスキルは「集客」だということでした。顧客が集まらないことは売上が得られないことを意味し、それはキャッシュフローの枯渇、事業としての「死」を意味するからです。

多くの人は良質な製品やサービスを作れば自然に顧客を獲得できると思っていますが、それはごく一部の例外を除いては誤り。そしてその集客に必要なのがマーケティングであると気がつきました。

その後、遅まきながらセミナーや書籍でマーケティングを学び現在に至っています。

–起業当初にマーケティングの大切さに気づいたということですね。

永里氏:その通りです。起業当初、実は私自身も集客に経営課題を感じていたんですね。というのも、事業を立ち上げたばかりの時は、テレビCMはおろか雑誌にも広告を打つ予算がなく、人もお金もない中で手段を考えなければならなかったからです。

そう困っていた時、ビジネススクールの友人に少ない金額でも行える集客方法ということで、グーグルアドワーズ(現Google広告)を勧められました。そして始めたところどんどん効果が出てきたんです。

ではなぜそのマーケティングが有効なのかと自分なりにリサーチしていくうちに、最終的には大学院で学んだアカデミックのマーケティングに繋がっていたことが分かりました。

そこからマーケティングのメカニズムを理解するための知識と、実践で役立てるノウハウの両方が大切だと実感しました。

英語教育を軸に事業を展開していきたい


–今後のビジョンについて教えてください。

永里氏:英語教育においては、音の重要性が学術的にも実証されてきたので、英語が苦手と言われる日本人の課題を弊社のサービスで解決していきたいと考えています。

またこれまでは英語上級者のみを対象とした英語スクールを運営してきましたが、新しく初級者・中級者向けに短期間で英語力を上げるサービスを展開しようと、現在試験運用を行っている段階です。今後はこちらにも力を入れていきたいですね。

–社会に対してどういった影響を与えていく企業になりたいとお考えですか。

永里氏:例えば日本はITやマーケティングなどの分野において世界でも遅れを取っています。その理由はいくつもあると思いますが、その1つに日本は海外に対する興味が薄いことが挙げられます。

そのなかで弊社は「World Connections」という社名であるように、海外と接点を持ち得てきた会社ですので、日本人に海外を知ってもらうと同時に海外の人たちに日本を知ってもらうための橋渡しとして社会に貢献できればと思いますね。


また日本は大企業の終身雇用制度や労働市場の流動性が低いことで、多くの人たちは頑張ってビジネススキルを高めていくよりも、1つの会社に定年まで全うして年金をもらう方が経済的に賢いと思われる方も少なくはありません。

しかし1つの会社に縛られるのではなく、優秀な人たちは自由に転職をし、実力が足りないと感じる人は力を付けていくことのできるシステムがあれば日本はもっと活性化すると思うんです。

働き方や生き方には様々な選択肢があることを弊社が一つのモデルケースとして若い方に示すことができたらと思います。

–ありがとうございました。では最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

永里氏:経営者様においては、国内市場だけでなく、海外を視野に入れてお考えの方は気軽に弊社にお声がけいただければと思います。

学生さんにおいては、人生は一度きりなので、自分が本当に打ち込めることを見つけることが大事だと思うのですが、同じくらいに経済的なことも大事だと考えています。その2つに対しどのように折り合いをつけるかがポイントですので、そこを重点に自分で納得できる素敵な選択をしていただきたいと思います。


執筆=山田
校正=笠原

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