リーウェイズ株式会社
巻口成憲
POSTED | 2017.07.26 Wed |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:建築・不動産 創立:9〜10年 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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投資不動産業界の情報格差をなくしたい!
不動産業界のインテルとなり不動産の印象を一新するTopics
リーウェイズ株式会社 社長 巻口 成憲氏のONLY STORY
不動産会社でゼロから作り上げた経理のデジタル管理手法
私はかなり特殊なキャリアを積んできました。社会人として一番初めに始めたのが新聞配達だったんです。ですが、その時ネクタイを締める仕事をしてみたいなと思ったんですね。それから営業職を経て、100億円の売り上げを持つ会社の経理担当を一人ですることになりました。
しかし、さほどパソコンが普及していなかった時代。仕事は全て手書きでです。伝票も全部、仕分け帳書いて、伝票書いて、売掛台帳書いてみたいなね。さすがにちょっと厳しいなと思って。パソコンを会社に導入することを提案したんですが、認めてくれなかった。でも私は小さい頃からポケコンとかを触っていたので、パソコンに抵抗がなかったんです。
仕方がないから自分でパソコンを買うことを決意して、お客さんの顧客管理システムと物件管理システム、送金システムなど一通りの会社の基幹システムを作りました。20年くらい前には不動産会社でそういう基幹システム持ってる会社全然なかったので、このソフト売ったら売れるんじゃないかと会社に提案しても、認めてくれない。
なんで自分の提案は通らないんだろうって考えた時、自分自身の経験が少ないから話を聞いてもらえないんだってことに気づいたんです。ですから、その経験を積むためにコンサル系に転職しました。そこで様々なスキルを得た後、リノベーション事業を中心とした会社を起業して、一通りのことを経験。
その会社も安定してきたので、新しいことをしてみようということで、ITによる不動産情報提供サービスを軸とした会社を起業したんです。それがリーウェイズ株式会社です。
情報格差によって引き起こされる弊害を取り除く。
私たちは「不動産TECH」というキーワードで事業展開をしています。
例えばシステムの一つに、ボタン1つで融資や査定したい物件の、家賃の下落率だとか空室率とかが全部自動的に査定できる仕組みがあります。これによって、インカムゲイン分析、キャピタルゲイン分析が投資の人間に応じて全部できる。
さらにこのツールはデータを提供して終わりではなく、投資家さんに対して営業する際のチラシの印刷や分析結果のレポートを提供することもできます。サービス開始から約一ヶ月で既に不動産業界大手の会社様にも導入を検討していただいています。
基本的に一般の投資家が投資用の不動産を買う際には、年間の家賃収入の総額を物件価格で割った指標である、表面利回りくらいしか判断材料がないんです。投資不動産業界にはそういった情報格差が存在してしまっています。
例えば中古車業界では、良質な車をピーチ、故障歴などを偽造した悪質な車をレモンといい、市場にはレモンが余ってしまうという現象があります。この現象は不動産業界でも同様です。業界の人間はピーチとレモンの見分け方を知っていますが、それを一般に公開はしないので、一般の方々はレモンをつかまされる可能性が高くなってしまう。
レモンの市場問題というのは情報格差によって引き起こされてしまうのです。近年では、この情報格差はインターネットの発達などによって解消されつつあります。中古車業界なら、インターネットに事故歴や走行距離が記録として残るように。しかし投資不動産業界では未だにこの情報格差が残っています。
私たちの活動はこのツールで不動産業界の情報格差をなくし、公平な不動産投資を推し進めているのです。
不動産業界の“インテル”になる。
私たちはこれから、インテルのようにバーチャルフランチャイズな会社になっていきたいと思っています。そのためにはまず国内のマーケットを設計していかなければなりません。
いくつかのステージで、我々自身は考えてはいるんですけど、端的に説明すると、基本的に世界の不動産扱ってくようになるわけですよ。世界のエージェントに対してツールを提供してその物件の情報だとか、価値分析だとかっていうプラットフォームを提供していって、我々はそこに対して創客をしていって、不動産業者にビジネスチャンスを提供していくっていうようになると、これがバーチャルなフランチャイズシステムですよね。
まずは2020年までにエコシステムをつくってより多くの方に利用していただく。そのあとは、統合プラットフォーム狙っていくっていきたいです。
広告マンや証券マンの「マン」というのは、自分の職業に対する自信とプライドを持っているからです。ところがみんな不動産マンとは言わないですよね。不動産屋さんという風に定着してしまっている。
でもアメリカでは、医者と弁護士と不動産ブローカーが友達にいれば人生失敗しないと言われるくらいに不動産を扱う人の価値は高いんです。なぜ日本は違うのかといえば、日本では悪徳業者も残念ながら少なくないですし、投資不動産というものに対する信頼を勝ち取れていないからです。だから日本では、こんなに素晴らしい建築技術と世界一の人口密集度を持っていながら、投資不動産がアメリカほど活発にならない。
今こそ不動産業界は変わるタイミングなんですよ。中古車業界がインターネットという外圧で変わったように、不動産業界にもテクノロジーの発達とグローバル化という外圧が来ているんです。私たちはそれをチャンスに不動産マーケットを拡大させていきたいと思っています。