株式会社学夢堂
東方 宏
POSTED | 2019.10.18 Fri |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:広告・マーケティング・制作 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:その他 |
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学校広報を進化させるデジタルマーケティング
PDCAサイクル分析が生む、高いプロモーション効果Topics
今回のインタビューは、デジタルマーケティングで学校の広報を進化させる株式会社学夢堂の東方氏にお話を伺います。学校の広報やブランディングに特化したデジタルマーケティングについて語っていただきました。
株式会社学夢堂 社長 東方 宏氏のONLY STORY
【経歴】
1970年生まれ、神奈川県横浜市出身、1994年慶応義塾大学経済学部卒業。 高校は野球部に所属した。ぜんそくで身体が弱かったので練習についていくのがやっとだったが、チームメイトに支えられて共に甲子園を目指してやりきることができた。 大学新卒でリクルートに入社、ケイコとマナブ事業部配属。3年目に学び事業部に異動。一貫して教育機関のマーケティング(学生募集)に携わる。2001年リクルート退社、個人事業を経て2005年学夢堂創業。以後15年間「夢中で学ぶ人を増やす」ことを目的に教育機関と学生のよりよいマッチングを探求している。
良い広報活動が、学生に夢を持たせる
–株式会社学夢堂の事業内容を教えてください。
東方氏:弊社は「学校広報を進化させるパートナー」として、デジタルマーケティングで学校の広報活動を充実させ、進学検討者が求める情報を効果的に提供するお手伝いをしています。
具体的にはリスティング広告をはじめ、動画マーケティングやオウンドメディアの構築などをしています。
その際に、クライアントである学校と一緒にプロモーションの分析をすることで、PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルがきちんと回るように意識しています。
–PDCAを意識した手法とはどういうものでしょうか。
東方氏:例えば、YouTubeなどで広告効果の高い動画の視聴データを分析することで、ユーザーの好みや離脱のタイミングなどを把握し、より再生率の高い動画制作につなげています。
弊社は特に「A(改善)」に留意し、クリエイティブとプロモーションをしっかり連動させて効果を上げています。
–なぜ学校に特化した広報支援をされているのでしょうか。
東方氏:私自身の経験からも言えることですが、日本の学校は入ることがゴールになっていて、その後の目的が持ちにくいですよね。
私は夢を持って高い熱量で学ぶ学生を増やしたいので、教育機関の広報のレベルを上げていくために、学校に特化した事業展開をしているんです。
例えば、入学前からデジタルマーケティングで直接深いコミュニケーションをとったり、インタビューコンテンツで憧れの先輩を見つけてもらうことで、学生は夢や目的を持って入学することができるようになると考えています。
–東方様は今後、学校の広報はどう変わっていくとお考えですか。
東方氏:今後、さらなるスマホの普及や5Gへの移行に伴い、学校自身がオウンドメディアを運用して、より効果の高い広報とブランディングを始める動きが加速していくと考えています。
しかし、多くの学校の広報はまだまだデジタルマーケティングに本格的に取り組んでいません。
そこで弊社は、マーケティングの提供と並行して教育機関のITリテラシーを向上させ、ダイレクトコミュニケーション時代の広報に備えていただきたいと考えています。
–運営していて、嬉しいと感じることはありますか。
東方氏:この仕事をしていると学生と直接話をする機会も多く、弊社のコンテンツを見て刺激を受けたとか進路選択の参考になったなどと言ってもらえた時には、広報マン冥利に尽きます。
また、学校の広報担当の方がデジタルマーケティングへの理解が深まり、広報の仕事がさらに面白くなってきたといっていただくことも嬉しいですね。
ユーザーに寄り添う情報提供が大切
–強く印象に残っている案件はありますか。
東方氏:大手コンピューター系専門学校の既卒者募集で、応募がなかなか集まらないという課題に対応したことがありました。
インタビューやウェブアンケートで原因を探ったところ、就職浪人や大学中退、フリーター、社会人経験者などを指す「既卒者」という表現では、自分がその対象に含まれているか判然としない受け止め方をされていることが判明しました。
–どのように対処されたのでしょうか。
東方氏:「既卒者」という一括りの表現を改め、「高校中退の方」「社会人経験者」などカテゴリーを分けたところ、サイトの滞在時間が伸び、応募者数を増やすことができました。この時に制作したコンテンツは、4年経過した現在も稼働中で、高い成果を挙げています。
Webの情報は多すぎて、自分の求める情報を見つけにくくなっている。対象を絞ってユーザーに寄り添う情報を提供することが大切だと実感するとともに、ユーザーひとりひとりをよく知る必要があることも改めて知った案件でした。
称賛される教育機関には学夢堂の広報あり
–今後の目標をお聞かせください。
東方氏:弊社の理念で「夢中で学ぶ人を増やす」と謳っているように、私は全ての学生が目標に向かって生き生きと学べるような学校がもっと増えてほしいと願っています。
そのためにも、教育機関の取引先をもっと増やしていきたいですね。取引先や事例が増えれば、より良い広報の分析やデータの蓄積にもつながります。
いつか、素晴らしいと称賛される教育機関には「学夢堂の広報あり」と言われるようになりたいと思っています。
–最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。
東方氏:日本を元気にする力は教育に他なりません。弊社は、デジタルマーケティングを通じて、学校広報の在り方を変え、教育の進化に貢献します。教育機関内の教職員以外にも弊社のような学外のパートナーが教育業界にいることを、みなさんにぜひ知っていただきたいと思います。
執筆=増田
校正=米山