フラームジャパン株式会社
飯嶋真美
POSTED | 2019.05.16 Thu |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:研修・コンサル 創立:7〜8年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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ヘルスケア業界を中心に営業職の女性比率アップに貢献
女性活躍の本質を問い続ける会社でありたいTopics
今回のインタビューは、女性活躍プログラムの企画・運営を行うフラームジャパン株式会社の飯嶋氏にお話を伺いました。「女性活躍」という社会課題の現状や、その解決に向けた同社の取り組みについて語っていただきます。
フラームジャパン株式会社 社長 飯嶋 真美氏のONLY STORY
【経歴】
東京都生まれ。新卒で日系企業の一般職に就職し、結婚退職。専業主婦期間を経て、独立行政法人の中途採用の立ち上げ業務のマネジメント、その後外資系企業で日本の採用責任者を経験し4年半で680名の専門職の採用に成功。さらに女性活用が進んでいない中での女性プログラムの立ち上げを行い、業界内での地位を確固たるものとした。
37歳でフラームジャパン株式会社を創業。フラームジャパンは、女性活躍のコンサルティング事業、女性採用に向けたブランディング、人材紹介業等の事業を行っており、設立1年目にして、外資系、内資系含む大手ヘルスケア企業との取引を誇っています。
営業職の女性比率を増やすプログラム
–まずはフラームジャパン株式会社が手がけている事業について、お聞かせください。
飯嶋氏:弊社は女性活躍プログラムの企画・運営として、3つの事業を展開しています。1つ目が女性活躍のためのコンサルティング、2つ目が女性活躍推進支援、3つ目が人材紹介になります。
–女性の活躍プログラムとお話いただきましたが、どういった女性のサポートをされているのでしょうか。
飯嶋氏:主に営業職の女性、その中でもヘルスケア業界の方が多いですね。すべての業界の女性の営業職は入社後10年で10分の1以下に減ると言われているのですが、それが業界特性もあり、女性比率が約15%程度で、もともと低いのです。なのでそこに注目して、働く女性を増やしていくためのプログラムを企画・運営しています。
–業界のなかでは、どのような差別化をはかっていますか。
飯嶋氏:一概には言えませんが、人材紹介に関して言えば同業他社の多くは、「こういう女性を何人採用したい」というクライアントに対して「こんな人がいますよ」と紹介するだけにとどまっています。
一方で、弊社の場合は、採用の前段階からコンサルティングに入り、なぜ女性を採用する必要があるのかを明確にした上で、採用のプロセスに進んでいきます。どういう立場で女性を採用するのかを企業自身が分からないまま採用してしまうと、入社後にミスマッチが起こりやすくなってしまうためです。
また、女性の中にも「楽に働きたい」という認識の方がしばしばいますので、そこはきちんとこちらで正すようにしています。企業が女性社員に求めているものと、女性社員が企業に対して求めているものとの間には少なからずギャップがありますから、そのギャップを埋めることに私たちの介在価値があると思っています。
–そういった女性求職者はどのように集められていますか。
飯嶋氏:私は前職時代から女性向けにセミナーをしたり、イベントで講演をしたりといったことが多くあったので、その繋がりの方が多いですね。そのため、全く知らない方を紹介する訳ではないので、クライアントの安心感にも繋がっています。
–御社の事業運営にあたって、一番重要視していることを教えてください。
飯嶋氏:社会課題の解決に向けた事業なので、出産・育休後の女性がなかなか仕事に復帰できないという課題を解決することです。あとは、その人が持っている社会人としてのポテンシャルを最大限に活かすためのメンタル作りと職場の提供をしていくことを大事にしています。
一時的ではなく、永続的な女性比率の向上を
–企業の成長に繋がった印象的な案件について教えてください。
飯嶋氏:創業から半年ほどたった頃に、とある世界的な企業から相談を受けました。その企業はもともと女性比率が11%ほどでしたが、その比率を上げたいというお話でした。
比率を上げるためには単純に採用する人数を増やせばいい、というのは誰でも考えつく解決方法だと思うのですが、一時的に採用を増やしたからといって、永続的に比率が増えるわけではありません。
そのため私たちは、採用及び入社後マネジメントまでの1つの大きなプロジェクトを作りました。
私とクライアントがWin-Winでも、そこで働いている女性社員が幸せでなければ意味がありません。しかし、このプロジェクトの参加者は本当にやる気を持って取り組み、「フラームから新しい人生をもらった」とまで言っていただけました。結果的にクライアントも彼女たちもハッピーだし、それを見ている私も良かったと思える、一番の成功例でしたね。
女性活躍って本来何だっけ? と問い直したい
–今後の展望について教えてください。
飯嶋氏:多数の企業と組んだ複合的なプログラムの計画、運用をしていきたいと考えています。
また、営業職で働く女性が仕事に悩んだとき、まずは一番にフラームジャパン株式会社の名前を検索してくれるような存在にしていきたいですね。
一方でクライアントから見たときには、現時点で唯一無二の存在にはなっていると思うので、引き続きクオリティの高いコンサルティングを目指していきたいと考えています。
–長期的な目標はどのようなものですか。
飯嶋氏:働くことは本来、ライフスタイルの中の選択肢の一つでしかありません。ただ世の中を見渡すと「女性活躍」という言葉が独り歩きをして、それが目的のようになっていると感じます。
「女性活躍って本来なんだっけ?」というシンプルなところに立ち戻った上で、そこに付加価値を付けていくような取り組みをしていきたいですね。
–最後に読者へメッセージをお願いします。
飯嶋氏:女性営業職のことで何か課題がございましたら、ぜひご連絡ください。
執筆=スケルトンワークス
校正=米山・笠原