株式会社スポーツクラウド
荒川優
POSTED | 2016.09.14 Wed |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:研修・コンサル 創立:11〜14年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoB |
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スポーツで仕事ができる社会を作りたい
月150万PVのスポーツ横断型WEBメディアで、スポーツの知識を人々へ。Topics
株式会社スポーツクラウド 社長 荒川 優氏のONLY STORY
本気でスポーツに向き合って得たもの
決してもともと才能があったわけではなかったのですが、高校時代は陸上競技の走り幅跳びでインターハイに出場することができました。
当時の私は県でトップの進学校に通っていました。
もちろん勉学も疎かにしていませんでしたし、スポーツでは無名な学校だったので、全国大会出場を決めたことは、みんなに喜んでもらえるものだと思っていました。
しかし、報告に行って返ってきた言葉は予想と全く異なるものでした。
「スポーツで活躍したからって調子に乗っているんじゃないか?」
この言葉に私は自分を全否定されたように感じ、”なんで人に嫌がられながらスポーツをやっているのだろう”とトラウマになりました。
ただ、そこから反骨精神というか、”自分がもっと強くなって認めてもらえるようになりたい”と強く感じ、当時陸上において日本一で世界レベルの選手が集う筑波大学へ進学しました。
陸上部で出会ったのは、大学生レベルを超越した学生たち。
当時の筑波大はリレーの4人のうち3人が世界陸上に出場するというとんでもないレベルでした。
私はそんな世界レベルの選手とリレーを走りたいと思いスプリンターに転身しました。
思えば、私は人に認めてもらいたくてただがむしゃらに頑張っていたように思えます。
最初はあてもなく努力して努力して・・・
途中からは考えながら努力して努力して最終的には100mを10秒5前後で走れるようになり、リレーメンバーになれたとともにそのエース区間を任されるまでになりました。
私が熱い思いを持ち続けられたのには、”親や身近な人たちが、結果を出すことによって喜んでくれる”ということでした。当初は筑波大学への進学に反対していた両親も、スポーツを通して成長する私の姿を見て認めてくれるようになって。
私にとってのスポーツとは、自分の存在価値そのものだったように思います。
日本のスポーツの価値を、変える
大学卒業後は、いくつかの企業から選手として採用のお話をいただけて、スポーツ選手になることが夢だった私にとっては、それがかなった瞬間でした。
しかし、野球やサッカーのようにプロがない企業スポーツでは、SCR以上のものではなく、企業の人々からは「給料泥棒」と思われていたのです。
その瞬間、”なんで人に嫌がられながらスポーツをやっているのだろう”高校時代のあの思いが再び頭をよぎりました。
自分が目指していたもののが急にわからなくなったとき、かつての恩師があることを思い出させてくれました。
それは、自分が陸上をしてきたのは、”親や身近な人たちに、喜んでもらいたいから”だったということ。
そこから、今スポーツが嫌がられるのは、その人たちに価値を提供できていないからではないかと思うようになりました。
今は時代、選手は競技だけを行い結果だけで評価されます。
”テレビの前での感動だけでなく、もっと価値を人々に能動的に提供していかなくてはいけないし、その仕組みがないなら作らなければならない。”
そこで、選手として一番成熟していた時ではありましたが、現役を引退し、ビジネスを一から学ぶために一橋大学でMBA取得を目指すことにしました。
恩師の支援を受けながら、今まで陸上に集中してきた熱意をすべて勉強に傾け、4ケ月後に合格。
それまで培って来た経験や周りの方々の支えがあったからこそ合格につながったのだと思います。
MBA時代に初めて起業したのが、走指導で足を速くする「ランコネ(ランニングコネクション)」でした。
私は陸上を始める以前に、サッカーとバトミントンをやっていたので、競技を超えて「速く走る方法」を伝えようとしたところ、予想以上に多くの方が求めてくださいました。
何より、小さいながらもスポーツを通して価値を人々に提供することができました。
そして、今度は個人ではなく組織として、”スポーツで価値を生める仕組みを作りたい”と思い、「スポーツクラウド」を設立しました。
変わるあり方、変わらぬ思い
「スポーツクラウド」は、トップアスリートや専門家の練習法や知識を集め、スポーツの種目を越えて知識と経験を共有しあう、スポーツ横断型ウェブメディアです。
15人以上の国内外トップアスリートやスポーツドクター、管理栄養士といったスペシャリストたちと連携して運営しています。
今まで個人でブログや情報発信していた人達にとっても、自分の価値を感じられる場としてのプラットフォームの様な役割をも果たしています。
スポーツ選手や本気でスポーツと向き合ってきた人達の発信するメディアなので、必然的に質の高い記事になり、2016年2月に月間PV数(ページビュー数)が150万回を突破。
総記事数は約6000と、幅広い読者から支持されるようになりました。
スポーツ人口が増えていく中で、「スポーツクラウド」のあり方も変わりつつあります。
しかし、スポーツをする全ての人のベストパートナーであり続けることという、スポーツクラウドのミッションは、いつまでも変わる事はありません。
スポーツクラウドの「オリンピック選手の練習方法」や「栄養管理の方法」を見て、どんどん夢見る子供たちが成長していく。
彼らが大人になったら、今度は自分たちの蓄積してきた知識や経験を伝えていく。
スポーツを通して価値が生まれ、仕事になり、笑顔が広がっていく。
そんな流れが作れたら、素敵じゃないですか。