One Step Beyond株式会社
水谷弘隆
POSTED | 2019.12.12 Thu |
---|
TAGS | 従業員数:5人以下 業種:研修・コンサル 創立:9〜10年 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
---|
地方創生に力を入れる中小企業診断士事務所
小さな町の中小企業だからこそできることを引き出すTopics
今回のインタビューは、中小企業診断士事務所として中小企業の経営をサポートするOne Step Beyond株式会社の水谷氏にお話を伺います。地方創生に注力する同社の取り組みや起業に至ったきっかけ、今後のビジョンについて語っていただきました。
One Step Beyond株式会社 代表取締役 水谷弘隆氏のONLY STORY
地方の中小企業の魅力を引き出す
–まずは、One Step Beyond株式会社の事業内容をお聞かせください。
水谷氏:弊社は、中小企業が未来に向かって成長していくための経営支援を提供する中小企業診断士事務所です。
「新規事業が収益にならない」「売上が伸び悩んでいて次のステップに進めない」など、さまざまな経営課題に対するコンサルティングや、補助金や助成金の申請など、業種や業界を問わず多くの経営者様をサポートしています。
また、経営診断後の課題に対して、どのように解決していけば良いのかを明確に計画し、それを実行する支援も行っています。
–ありがとうございます。同業他社と比べて強みや差別化できるポイントはありますか。
水谷氏:最近では、地方創生に注力している点ですね。
現在政府が掲げている「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に対して、各都道府県がそれぞれの地域の特色を活かした取り組みを行っています。その一環で、弊社は徳島県のとある町で中小企業を活性化させるための仕組みや政策作りに参画しています。
–東京などの都会と比べて、地方で活動するメリットはどのようなところにありますか。
水谷氏:都会と地方を比べたら都会が強い、大企業と中小企業を比べたら大企業が強い、というのは当たり前なのですが、意思決定が早い中小企業だからこそできることもありますし、地方の方が都会よりも素晴らしい面があると私は思っています。
地方が元気になってこそ、日本が元気になるという真実もあるのではないでしょうか。
–地方の素晴らしい面とは、具体的にどういったことでしょうか。
水谷氏:たとえば、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」においては、地方の中小企業の方が本質的な取り組みができるかもしれません。環境に優しいことや男女共同で参画することは、地方の町では当たり前だったりするのです。
また、働き方改革やワークシフトといった面から考えれば、田舎で働くことも1つの選択肢となり得ます。災害が頻繁に起こる国だからこそ、分散型で仕事をすれば国土は強くなり、経済力も増すでしょう。
今は田舎だから仕事ができない時代ではありません。テクノロジーを使えばハンディキャップはなくなりますし、たとえ人がいない中小企業でも、横の繋がりがあればリソースが手に入り、事業を起こすことができる時代です。
小さくても面白いことに多くの中小企業が取り組むことができれば、地方の町は活性化すると思っています。
地方と都会の両方の視点を持って関わる
–起業された経緯について教えてください。
水谷氏:私は旭化成に18年、外資系グローバル企業に7年勤めた後、2015年6月に独立し開業しました。
起業のきっかけはいろいろありましたね。サラリーマンを定年までやるつもりはなく、ある時期から潮時を感じていたというのも1つの理由です。
そうした中で、かつて父親が事業に失敗をした際に自分は何もできなかった悔しさがあったので、その後本気で経営の勉強をして取得した中小企業診断士の資格を活かして「他の中小企業を助けたい」と決意し、起業しました。
–地方創生に着手されたきっかけはありますか。
水谷氏:以前より地方創生については強い関心を持っており、2年前にたまたまご縁があって徳島県のとある町のイベントに参加したのをきっかけに、役場の方から依頼を受けて中小企業の支援を行うようになりました。
私は岐阜県で生まれ育ち、北海道の大学に通い、その後東京を中心に活動をしてきたからこそ、地方の人に寄り添いながら「都会の人はこう見ていますよ」と都会の目線で話をすることができます。これは大きな強みになっていますね。
地方には、東京と同じになることが良いことだと思っている人も少なくありません。しかし、地方にしかないものを大事にしてビジネスに繋げる方が地方の魅力も増し、訪れる人がもっと増えると私は思っています。
世界から注目されるプロジェクトを生み出す
–今後の目標を教えてください。
水谷氏:地方の中小企業の支援や、中小企業の発展に取り組む現地行政の支援など、地方創生の仕事を増やしていきたいと考えています。
ゆくゆくは全国47都道府県に拠点を構え、「地方創生といえばOne Step Beyond株式会社」と言われるようなレベルで仕事をしていきたいですね。
–地方の中小企業支援を通じて、世の中にどういった影響を与えていきたいとお考えですか。
水谷氏:日本だけでなく世界からも注目されるケーススタディになるようなプロジェクトをいくつも生み出していくことで、社会の変化につなげたいと考えています。
また、地方創生で活躍できる中小企業診断士の仲間をもっと増やしていきたいですね。結果、私たちの業界の変化にもつながると思っています。
–ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。
水谷氏:地方創生に取り組んでいる方や興味のある方とどんどん出会っていきたいと思っています。ぜひご連絡ください。
執筆=山田
校正=米山