株式会社コミュニケーションズ・イン
高橋 健
POSTED | 2019.06.10 Mon |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:研修・コンサル 創立:11〜14年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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読まれる社内報・広報誌が、社内外にメリットを
豊富な編集者経験が「読みたい」心理を捉えるTopics
今回のインタビューは、社内報や広報誌を企画・制作する株式会社コミュニケーションズ・インの高橋氏にお話を伺いました。読まれない社内報や広報誌を読まれるものに作り変える秘訣や、それらが企業にもたらすメリットについて語っていただきます。
株式会社コミュニケーションズ・イン 社長 高橋 健氏のONLY STORY
読まれにくい社内報を、読まれるものに
–株式会社コミュニケーションズ・インの事業内容を教えてください。
高橋氏:弊社は、企業が発行する会社案内や社内報、広報誌の企画・制作をしています。
会社案内や社内報、広報誌は、自らがお金を払って読むメディアではありません。そのため、作り手側は理念や商品を説明するために一生懸命でも、受け取った読者の興味に合わず、読んでもらえないことも多いんですね。
そんなメディアを読まれるものに作り変えるのが、弊社の仕事です。
–読まれるために、どのような工夫をしていますか。
高橋氏:まずは読まれない理由を読者の立場に立って考え、読者設定から企画、レイアウトやフォントを見直していきます。
これにより、精読率は間違いなく上昇します。実際に、アンケートの回答率が1%から20%になったこともありますし、それ以上の成果が上がることもあります。
とある企業の社内報を例に挙げると、社員証の顔写真に履歴書のような自己紹介を並べただけの味気ない新人紹介ページを、プライベートの写真や笑えるエピソードを載せることで、新人の人となりがすぐに伝わるものに作り変えたことがあります。
その結果、新入社員は早く会社に溶け込むことができ、その年の新入社員からは一人も退職者が出ることもなく、とても喜ばれました。採用には多くの経費を使っているので、「読まれる」ことの価値を示す好例と言えるのではないでしょうか。
読まれるということは、このような価値を生むことだと思っています。そして、確かな意図を持ってメディアを作ることで、それは必ず生むことができます。
読まれないメディアは作らないことが、弊社の一番の強みです。
–ターゲットはどのような企業になりますか。
高橋氏:会社案内や社内報、広報誌を発行している会社全てですね。
それらを何のために発行するのかという視点や意識がないまま、ルーチンとして発行してしまっているケースも多く見られるので、発行の目的をしっかりと伝えるようにしています。
例えば、会社案内はクロージングツールにもなり得ますから、理念を謳って誌面を飾り立てるより、契約のメリットを具体的に訴える内容にすべきだと思っています。
–事業を進めるにあたって、大切にしていることを教えてください。
高橋氏:お客様へのプレゼンや制作会議の段階から、良いチームを編成していくことですね。人それぞれに得手不得手があるので、同じタイプの編集者やデザイナーなどで固めずに、バランスの良いチーム編成をすることを大切にしています。
また、良いものを制作するために、弊社は一切の妥協をしません。そのため、弊社からの要求も多く、お客様側の手間も増えますが、それに見合うだけの価値は絶対に提供できていると思いますね。
制作物が読者へ直接届くことの魅力
–起業に至るまでの経緯を教えてください。
高橋氏:私は過去10回の転職の中で、ずっと編集者をやってきました。漫画雑誌やスピリチュアル雑誌、グラビア雑誌、経済専門誌など、様々な分野で本を作ってきました。
その中で感じたのは、本や雑誌は作ってから読者に届くまでの間に関係者が多く関わっており、読者のことだけを考えて作ることは難しいということでした。
その点、社内報は直に読者へ届きます。私が社内報の制作会社に入ったとき、余計なバイアスのかからない編集ができたことで、以前より反応の多い社内報に変わり、紙媒体の価値や自分の力量をあらためて見直すことができました。
その後、制作会社の社長が問題を起こしたことを理由に、押し出されるような形で独立をします。ただもともと独立志向はあり、「これが私のサービスです」と胸を張って言える仕事が自由にできるようになったため、お客様がどんどん増え、現在に至ります。
–起業後の印象的なエピソードがあれば教えてください。
高橋氏:私は編集者としては優秀だと自負していますが、起業当初は経営者としての知識が皆無だったために、あっという間に倒産の危機を迎えてしまいました。
そんな中で、当時の弊社には見合わないほど大きなコンペに参加できるチャンスが訪れ、持てる力を振り絞ってプレゼンに臨んだところ、その場でいきなり感激されるほどの評価をいただくことができ、契約が成立、倒産は回避されました。
その時、「独立したらどうなるにせよ自分次第。いつもの50倍の労力でコンペに圧勝できたのだから、これからも50倍のクオリティを出し続ければいいんだ」と思いましたね。
現在、弊社のコンペ獲得率は9割を超えています。
質・量ともに、日本一の制作会社へ
–今後の展望を教えてください。
高橋氏:社内報と広報誌を合わせて、3年後に100タイトル、5年後には200タイトルを制作したいと思っています。
長期的には、制作会社としての質は既に日本一だと思っているので、その質を数につなげて、数の面でも日本一の会社になりたいです。
–社会にとって、どういう企業でありたいと考えていますか。
高橋氏:幸せに働く人を増やせる企業でありたいと思っています。そのために、経営者が持つ会社への愛情を、社内報に活かしていきたいですね。
–最後に、読者へのメッセージをお願いします。
高橋氏:社内報は社員が幸せに働くことを実現させる大きな力となり、広報誌は業績向上にもつながります。制作でお悩みの方は、ぜひご連絡ください。
執筆=増田
校正=米山