葭谷 広行

今回お話を伺う葭谷(よしたに)氏が代表取締役を務めるユナイテッド・インシュアランス株式会社では、どのような問題でも解決する『よろず相談窓口』として、お客様の問題解決を最優先にお客様ファーストを貫いています。誠心誠意な気持ちは必ずお客様へ伝わる、と信じて。

『よろず相談窓口』としての役割、起業のきっかけ、今後の展望について伺います。

– 葭谷氏 –

「私たちのメイン事業は、損害保険や生命保険を取り扱う保険の代理店です。しかし、保険という商材でつながったお客様との人間関係を大事に考えておりますので、少しでも協力できることや応援できることがあればさせて頂きたいと思っています。

もちろんメイン事業である保険に関する相談には喜んでお受けしますが、『娘のお見合い相手はいませんか？』といったお話でもいいですし、『段ボールを処理するのにいい業者は知りませんか？』『いいお医者さんを紹介してください』といった保険とは関係のない、身の周りのご相談でも構いません。

実際には、『売上を伸ばしたいのでお客さんを紹介してほしい』『お金を借りたいがどういう銀行がよいか』といったストレートなご相談でも、お客様のニーズに応えられるように、ユナイテッド経営サポートセンターという部署を作って対応させていただいています。

ここまでお話するとお察しの方もいらっしゃるかと思いますが、一言で言えば“お客様のお役立ち”が私たちのモットー。『よろず相談窓口』としてどんな小さなご相談にも真正面から真摯に向き合っているのです。とにかく、ありとあらゆるお客様の問題を解決するのが私たちのスタンス。

そのような活動を続けてきて、現在、私たちは法人様で2,000社、個人のお客様で30,000人ほどのお付き合いがございます。こうして築いてきたご関係の中にはありとあらゆる業種のお客様がいらっしゃいますので、その情報量、ネットワーク自体が私たちの強みであり、答えられないものは無いと自負しています。また、法人、中小企業向けの提案力や対応力に自信のある代理店であることもお伝えしたいですね。

ここまで『よろず相談窓口』と言いつつも、やはり私たちは保険の代理店ですので、正直に申し上げれば最終的には保険の営業をさせていただくかと思います。しかし、もちろん保険に入らないと応援しませんとか、保険契約が無いから相談をお受けしませんというわけではありません。

まずは、お客様に喜んでいただくこと、そして納得していただいてから、今現在お付き合いされている保険屋さんとは違うんだなと認識していただきたいのです。

保険においては、お客様にご損が無いようなご提案をし、必ず今より良くなって、安くなる自信がありますので、まずはお気軽にご相談をしていただければと思います。」

– 葭谷氏 –

「起業の経緯についてもお話できればと思うのですが、私は元々は損害保険会社で保険代理店を担当する営業マンをしていました。

社員として多くの事例を見るポジションにいた私は、もし保険代理店の社長だったら、保険を売りに行くのではなく、まずはちゃんとお客様のお役に立てる運営がしたいとイメージしていました。つまり、先にお客様のお役に立てないとお客様は増えないとわかっていたのです。

しかし、理論と実践では違うもの。起業後、すぐには結果がでませんでした。いきなり保険をおすすめするわけではないので、まわりくどいわけです。売上が思うように上がらなかった創業1年から1年半が一番大変でした。

やっていることは間違っていないと思っていましたし、誠心誠意一生懸命やっているのですが、実績がないと信じてもらえない。当然、皆さんにはこれまで何らかの縁やつながりのある他の保険屋さんとのお付き合いもありますしね。

ですが、おもしろいもので、実績が出はじめてくると、『本当にそういうふうにやるんだ。意外に誠実だね。』などのお言葉をいただくようになりました。

そして、勢いがつき軌道に乗り始めると、私たちが営業する以上にお客様を紹介してくださり、その分の加速がついていきました。実績のない代理店で契約することに、ご心配もあったでしょうが、信用して契約をしてくださった方々には感謝をしております。

また、いい社員が入ってきてくれたいうことも軌道に乗ることができた大きな要因だと思います。そのことでお客様とのお約束やご要望に対する仕事の出来栄え、レベル感が上がっていき、それがまたお客様の満足を生んでご紹介に繋がっていったのかなと思っています。」

– 葭谷氏 –

「今後に向けて、中期的には保険の取扱額やお客様の数を倍に増やして行きたいと考えています。先ほども申し上げたように、法人のお客様は現在2000社なので、倍ということは4000社。個人のお客様は3万人なので倍の6万人くらいまでに増やすことができればと思っています。

最終的には、全国ネットで展開していきたいので、現在は全国9箇所に拠点を構えておりますが、近いうちに拠点のない北海道、東北、九州の3箇所にも出店を予定しております。

全国ネットの代理店として、たとえば中小企業のお客様が『北海道に進出したい。力を貸してくれ』といったお話やご相談があった時にも、私たちが現地でアテンドできるような対応力をつけたいですね。

さらに、長期的な目標としてはコンサル業のワンストップサービス、お客様の営業支援や社内の問題解決など、保険代理店に限定するのではなく周辺の事業にも進出していきたいと考えています。

代理店として培ってきた法人や中小企業向けの提案力や対応力を手に。」

執筆＝やまだ優子

校正＝勝野