SPORTS CROWN Pte. Ltd.

石川 貴大

ゲーム予想を競い合う「ファンタジースポーツ」

スポーツへの夢を絶やすな!スポーツの機会創出を
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今回のインタビューはSPORTS CROWN Pte. Ltd.のCEO石川貴大氏に、事業ドメインである「ファンタジースポーツ」のことやスポーツ界に寄せる想いなどをお聞きしました。

SPORTS CROWN Pte. Ltd. 代表者 石川 貴大氏のONLY STORY


【経歴】

1991年山口県下関市生まれ、大阪府育ち。東海大学付属仰星高校でサッカー選手を目指すも挫折。その後、京都産業大学へ進学。卒業後、関西でインフルエンサーマーケティングを中心に、イベント企画運営や月間300万PVを超えるF1層向けメディア運営を行う株式会社MOTHERを創業。

事業は順調に成長していたが、スポーツ業界への課題感と強い想いからスポーツビジネス業界に参入。シンガポールにてSPORTS CROWN Pte. Ltd.(旧社名:Rabona)を創業。現在はファンタジースポーツゲーム「SPORTS CROWN」(https://sports-crown.com/) 
を主事業として、「スポーツで世界を1つにする」をビジョンに掲げ、事業活動を行っている。

これまでに大湯俊介氏(コネヒト 創業者)、中川綾太郎氏(newn inc. 代表取締役)、國光宏尚氏(gumi 取締役会長)、里見治紀氏(セガサミーホールディングス 代表取締役社長グループCOO)、ベクトルなどから総額約1.9億円の調達を実施している。

選手の活躍次第でポイント増減、賞金獲得も


–SPORTS CROWN Pte. Ltd.の事業内容をお伺いします。

石川氏:2018年から「ファンタジースポーツ」と呼ばれるスポーツ予想ゲームを運営しています。今のところ、対象はサッカーのJリーグ、英プレミアリーグと日本のプロ野球だけですが、ゆくゆくは卓球やバスケットへも広げたいと考えています。

–「ファンタジースポーツ」とは何ですか。

石川氏:たとえばサッカーの「ファンタジースポーツ」は、あらかじめ実在の選手を数人選んで架空のチームを編成、自分が選んだ選手の活躍次第でポイントが増減する仕組みになっています。ゴールを決められればポイント加算、イエローカードをもらってしまえばマイナスされる、という具合に。そのポイントの合計をユーザー同士で競い合うゲームで、ユーザーランキングで上位になれば賞金がもらえます。その他に勝敗予想やシュート本数などの4択クイズもあります。

–どういったファン層がゲームに参加しているのでしょう。

石川氏:スポーツ好きの20代が多く、TVでスポーツ中継を観たり、結果速報を気にするファンが参加してくれています。無料で参加できる上に、賞金ももらえるため、スポーツファンには刺さるサービスだからだと思っています。

–プロ野球球団やプロサッカークラブにはどんなメリットがありますか。

石川氏:いずれ、年俸以外に選手の手元に何らかの形で還元される仕組みが作れればいいなと考えています。今はまだ個別のチームさんとお話しすることはなく、Jリーグなどのリーグさんとお話を進めているところです。

収入が頭打ちで、新たな財源を探しているチーム側も、「ファンタジースポーツ」に期待を寄せているようなので、最終的にはJリーグのオフィシャルライセンスを入手したいです。

–競合相手とはどんな差別化を図っていますか。

石川氏:似たサービスはありますが、ほとんどは無料で参加できるところで終わっているので、マネタイズし始めているのは弊社だけですね。この点が他社と大きく差別化されているところです。

それに、ゲームの開催は試合日程に合わせているので、試合終了から時を置かず、ユーザーランキングや獲得賞金などの書き込みでSNSが盛り上がって、それがまた宣伝効果にもなっています。

–事業運営で大切にしていることは何でしょうか。

石川氏:弊社は「世界を1つにする」というビジョンを掲げています。その実現のための手段として選んだのがスポーツなんです。私自身がスポーツで磨かれた人間であり、スポーツは人と人をつなげ、人としての豊かさを共有できる手段だと思っています。それがより多くの人に伝えられればいいですね。

また、私個人が大事にしていることにもなりますが、私は社長や社員という立場以前に、人として尊重や尊敬し合える関係でいたいと思っています。社員のみんなもそれを理解してくれ、尊敬し合ってくれていると思っています。

アジアに目を向け、シンガポールで創業


–SPORTS CROWN Pte. Ltd.立ち上げの経緯をお聞かせください。

石川氏:私は関西の大学を卒業してすぐにインフルエンサーマーケティングの会社を立ち上げました。業績は悪くありませんでしたが、なぜか満たされない気持ちの毎日で「なぜなんだろう」と思っていました。

その会社を経営する傍ら通った経営塾では「自分は何のために仕事をするのか」を突き詰めるようになって、「100兆円あったら何がしたいか」「あと1か月で地球が滅亡するなら明日から何をしたいか」など極論で考えて、最終的にスポーツが自分の「やりたいこと」だと気がつきました。そして、スポーツビジネスの課題、世界のトレンド、日本でそのトレンドを実現できない理由と解決策などを考察してたどり着いたのが「ファンタジースポーツ」で、それが2017年秋のことでした。それから投資家のもとを訪ね歩いて資金調達し、2018年1月に登記しました。

–起業志向は学生時代から持っていたんでしょうか。

石川氏: そうですね、高校3年のころにはたぶん考えていましたね。大学は法学部に進みましたが、それは「会社を経営するなら法律の知識があったほうがいい」と思ってのことです。ところが、大学を卒業してすぐにインフルエンサーマーケティングの会社をつくって社長になったはいいものの、気持ちが満たされない毎日のなかで段々と「自分は何をやっているんだ」と思いはじめ、「ほんとうに喜ばせたい相手はもっとほかにいるんじゃないだろうか」と思うようになっていきました。

そういうふうに頭の中は迷いに迷った回り道でしたが、本当にやりたい仕事が見つかり、今の会社を創業できたことは幸せなことだと思っています。

–御社創業以来、特に印象深い出来事はありましたか。

石川氏:小さい日本のスポーツ市場よりアジアに目を向けようと、シンガポールを創業の地に選びました。しかし、創業直後は狭い部屋すら借りられないくらいの状況だったんです。シンガポールの法人ということで日本での信用も得られにくく、最初の1年半はたいへん苦労しました。

反対にうれしい思い出は、福岡に出張に行ったときにバーで隣り合った人が、弊社のサービスをやってくれていたんです。どんなに離れていてもITとスポーツの力で人はつながるんだということを実感できました。

また、初めて資金調達が決まった際に「キミの夢に乗っかりたい」と言ってくださった投資家の方の顔は鮮明に覚えています。

スポーツ市場を背負う使命感を持って運営


–今後の事業展望をお聞かせください。

石川氏:最低限のUX装備は整ってきたので、この先2、3年はグロースに踏み込む施策を回していくつもりです。

また、日本以外の国のリーグやチームにも進出したり、今やっているサッカーと野球以外の種目にも拡大したりしたいですね。日本以外の国の話でいうと、タイでの展開は来年中には開始できるのではないかと考えています。

また今はC向けですが、今後はB向けの活用も考えたいと思っており、さらにはブロックチェーンの他、最新テクノロジーも利用したいと考えています。

–社会的にはどういう存在の会社でありたいと考えていますか。

石川氏:地域ぐるみの応援で盛況なJリーグを見てもわかるように、本来、スポーツビジネスは地方と好相性なんです。例えば、弊社のゲームの賞金を地域の特産品にすれば、その特産品のPRになります。スタジアムに足を運ぶ人であれば周辺の飲食店のクーポンをもらえる、というような仕組みも作れればいいなと思います。そうした形で社会貢献を続けられる会社でありたいと思っていますね。

–スポーツ市場への強い使命感があるからこそですね。

石川氏:何よりもスポーツ市場全体を背負っている使命感を持って仕事をしています。スポーツ選手にあこがれ、スポーツ選手を目指す子どもたちが減っていますが、私はスポーツに夢を持つ子どもを絶やしたくない想いでいっぱいです。そのためにもリソースをスポーツの機会創出に充てたいと思い、そうした機運を高めるためにも若い起業家には、スポーツは儲けにつながるという意識を持ってほしいと願っています。

–最後に、読者へのメッセージをお願いします。

石川氏:スポーツに関するご相談、ご提案があれば、スポーツビジネスの先頭を行く弊社へぜひご連絡をいただきたいと思います。また、地方のメーカーさまの商品を賞金代わりにすることで、プロモーションのお手伝いも可能です。スポーツビジネスに興味を持ち、熱意あふれる学生さんの連絡もお待ちしています。

執筆=増田
校正=6483works

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