株式会社Colors
角前 壽一
POSTED | 2019.05.02 Thu |
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TAGS | 従業員数:301〜500人 業種:IT・情報通信業 創立:11〜14年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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事務を代行し、企業の生産性を向上させる「タスカル」
コスト・退職・稼働時間を余らせるリスクをなくすTopics
今回のインタビューは、事務を代行するバーチャルアシスタントサービス「タスカル」を展開する株式会社Colorsの角前氏にお話を伺いました。働きたくても働けない人を中心に、新しい働き方を提案する同社のサービスについて、詳しく語っていただきます。
株式会社Colors 代表取締役 角前 壽一氏のONLYSTORY
【経歴】
1982年、大阪府吹田市出身。2005年信州大学理学部卒業。小学校野球・中学校高校バレーボール・大学ラクロスと、大学卒業まではスポーツ一色の人生。大学のラクロスでは、3年次にキャプテンで東海エリア優勝・全日本選手権に出場経験あり。大学卒業後、高校教員になろうと考えていたが、「進路指導するのに、一般企業を知っていたほうがよいだろう」と考え、広告制作会社へ入社。一般企業での仕事の楽しさから、教員になることも忘れ、Webコンサルティングファームを経て、2013年に株式会社Colorsを創業。
コスト・退職・稼働を余らせるリスクなし
–株式会社Colors様の事業内容を教えてください。
角前氏:株式会社Colorsでは、時間単位で事務代行を請け負おう、バーチャルアシスタントサービス「タスカル」というサービスを展開しています。この事務代行を活用していただくことで、従業員の生産性を上げ、売上獲得のための時間を確保することができます。
具体的な業務例としては、定期的なメールチェックやセミナーの日程調整などが挙げられます。現場に出る時間が長い職業、たとえば建築業者などはクライアント対応が後手に回ってしまいがちです。そういった際に、弊社でメールボックスをチェックして、返信すべきものやリマインドすべきものに振り分けを行いサポートしていきます。
アシスタントは、基本的に育児で外に出にくい人や、海外に住んでいるけれど日本語でできる仕事がないというやむを得ない理由で定職に就きにくいけれど、きちんとキャリアを積まれてきた方が集まっています。子育てや介護などと両立できる働き方のロールモデルを作りたいという想いもあり、外に出にくいかただけに絞った採用を行っています。
‒ありがとうございます。続いて御社が他社と差別化をはかっている点や、強みを教えてください。
角前氏:やはり、単価をお安くしているところですね。具体的には固定プランとスポットプランがあるのですが、固定プランでは10時間を小分けにして提供し、スポットプランでは1時間5000円からその都度ご相談をし料金を確定させていただきます。この点が他社との大きな違いになると思います。
というのも、バーチャルアシスタントサービスは単価が高いという話をよく聞くんですね。それらはイニシャルコストがかかるので導入ハードルが高く、30時間で10万円というようなパックが主流なんです。
だからこそ弊社では、こういった便利なサービスをもっと気軽に使っていただくために、お安い値段設定にしています。
‒手が回らない業務を行うという点で、派遣社員やアルバイトと近いと感じたのですが、業務代行との違いはどういったところにあるのでしょうか。
角前氏:このタスカルは「コストなし、退職リスクなし、稼働を余らせるリスクなし」という3つのテーマを掲げて提供しています。なのでまず、コストが大きく違いますね。派遣を雇うよりも業務代行の方が何倍もお得になります。
次に退職リスクなしに関して言いますと、派遣社員もアルバイトもいつかは辞めてしまう可能性がありますが、業務代行では常にアシスタントがいますのでそういった心配もございません。
最後に稼働を余らせるリスクなしについては、人を雇うと振れる仕事がないときに無駄なお金を払うことになってしまいますが、業務代行は必要なときにだけご依頼をいただく形になります。このように無駄なコストがなくなるというのが、とても大きなメリットです。
また、アシスタントが会社に来るわけではないので、たとえばシェアオフィスで働いている人や、オフィスが散らかっていて人が入れないような状況でも、気にせずサービスを受けていただくことができます。
交通事故をきっかけにチャレンジ
‒会社を立ち上げるに至ったきっかけについて教えてください。
角前氏:元々は高校教師になろうと考えていたのですが、教師になるにも一般企業のことを知っていた方がよいだろうと考え、大学卒業後は広告会社に入社しました。
しかしそこでの仕事がとても面白くて、教師になるという目標を忘れかけていた時期すらありました。そんな生活が27歳になるまで続いたのですが、その年に2回交通事故に遭って、集中治療室に入るような怪我をしたのです。
そのときに、「人間はいつ死ぬかわからない」と、死を身近に感じるようになりました。そして、自分の人生をもう一度見直し、きちんと人生をやりきりたい、何かに挑戦したいと思うようになりました。そしてたどり着いた結論が、起業だったんです。
‒そこからどのようにして、現在のサービスが生まれたのでしょうか。
角前氏:私は子供が二人いるのですが、下の子がお腹の中にいるときに病気が見つかったんです。私も妻も実家が大阪なので、毎週火曜日に東京に出てきてコンサルティングの仕事をしていたのですが、このような変則的な働き方になるがゆえに、スタッフを全員在宅に切り替えました。これが思っていた以上にうまくいったんですね。
さらに妻のキャリア選択などの問題が重なり、働きたいけれど働けない人のために仕事を創るような事業をしたいと考えるようになったのが、現在のサービスであるタスカルをスタートしたきっかけです。
中小企業の生産性を上げたい
‒今後の目標について教えてください。
角前氏:短期的な目標で言うと、バーチャルアシスタントサービス「タスカル」の契約企業を300社まで伸ばすことです。
また、私たちは「自由な生き方、働き方と、提供価値の最大化を同時に実現する」というミッションを定めています。それは、社内で働く人はもちろん、クライアントになりうる企業についても同じです。
今、周りを見渡すと雑務に忙殺されて、本来取り組むべき仕事を忘れてしまいがちな人が多いと感じます。株式会社Colorsのサービスを使うことで、本来軸に置いていた仕事と改めて向き合い、最大限バリューを発揮できるところに労力を割いてもらえるような、そういったサポートをこれからも行っていきたいと思いますね。
‒読者の方にメッセージをお願いします。
角前氏:株式会社Colorsがメインターゲットにしているのは中小企業です。日本の企業の90%以上は中小企業なので、中小企業の生産性が上がれば、日本全体の景気もよくなる。なので日本を元気にするために、まず中小企業に元気になってもらいたいんです。そのためのサービスを株式会社Colorsでは提供しています。
私たちは新しい価値を提供して、事業の拡大をサポートします。ぜひ、一緒に日本を盛り上げていきましょう。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原