株式会社 グッド・クルー
堀 哲郎
POSTED | 2021.06.07 Mon |
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TAGS | 従業員数:301〜500人 業種:IT・情報通信業 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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企業のニーズと人材の最適なマッチングを重視
あらゆる人に働く場を提供、雇用の拡大で社会貢献Topics
今回のインタビューは株式会社グッド・クルー代表取締役社長の堀哲郎氏に、人材事業に対する想いや教育を重視した同社の経営方針についてお聞きしました。
株式会社グッド・クルー 代表取締役社長 堀 哲郎氏のONLY STORY
【経歴】
1973年埼玉県さいたま市出身 1994年射出成型機メーカーに入社し、設計技術者として5年間従事する。その後営業にキャリアチェンジし、1999年現D-POPSグループに入社し店舗営業から店舗開発、カフェ事業立ち上げ、人材開発事業立ち上げたのち、グループ会社のグッドクルー㈱3代目の代表として就任する。もともと教育に興味があり、社会人向けの働くと学を融合させた環境にて、よりよい社会づくりを目指しております。
従業員の経験重視の事業拡大!
––まずは、株式会社グッド・クルーの事業内容をお聞かせください。
堀氏:弊社は人材教育支援サービス会社です。元々は通信事業全般を手がけるD-POPSグループの1社として、携帯ショップにおける人材採用を主軸としていましたが、現在は人材紹介・派遣、採用代行(RPO)、研修・育成、営業企画・代行の5つのサービスを提供し、求職者の採用から働き始めた後のサポート&育成まで人材領域に関わる総合的な支援を行っています。
サービスを提供する上で最も重視していることは、当然ではありますが「企業のニーズと人材の最適なマッチング」です。マッチングが最適なものだったかどうかは入社後に決まり、もっと言うと求職者自身がしっかりと学び、企業の求める人材に育つかどうかで決まります。そこを見極めるために、採用手法の質向上には日々努めています。
––幅広く事業を手掛けるようになったとのことでしたが、それはなぜでしょうか。
堀氏: 理由はいくつかありますが、その1つは「メンバーにグッド・クルーを通して事業を作ることをよりリアルに感じて欲しい」という想いです。そのためにはグループ外にも採用の領域を広げ、自分たちの力を試し、学び、多くの経験を積む必要がありました。
もちろん新たな領域への挑戦ですから、経験のないメンバーが今日のようにきちんとマネタイズできる事業に成長させるまでには相当の苦労があったと思います。しかし、それこそが私がこの会社を選んでくれたメンバーに提供できる学びの機会であり、貴重な「青春」の時間だと考えています。
––「青春」とはどういうことでしょうか。
堀氏:熱中できるほどエキサイティングで、かつ自分のレベルよりも少し高いお題が課せられるような環境のことですね。
私は25歳でD-POPSに入ってから店舗経営を任され、新事業や人事、店舗開発など多くの立ち上げに携わりましたが、その過程では苦い経験をたくさんしました。しかし、どのような経験も自分の力が至らないことが苦さの原因でした。
私はこの時間こそが青春だったと思っています。そのため弊社メンバーが振り返ったときに、「ここで働いた時間は青春だったな」と思えるような組織運営を心がけています。
学びが重要なこの時代に企業がするべきこと
––「青春」に代表されるような経営理念を持つきっかけは何かありますか。
堀氏:一番は時代が変わったことですね。
日本は今、経済的な格差社会と言われますが、これには「物事に対する受動性」が起因していると私は考えています。
以前、イスラエルへ行ったとき一部の学生さんと話す機会があったのですが、彼らは「大学には〇〇をするために来ていて、卒業したら〇〇をしたい」というビジョンがきっちりあるんですね。一方で、私が普段接する日本の学生さんは「この企業の就職受験では……」と企業に就職することをゴールにしている方が多く、自分の将来に対して見ているものがあまりに違いました。
「これでは海外でも日本国内でも格差が広がるのも当然だ」と思い、人材教育支援に関わるものとして何かを変えなくてはならないと焦りを感じました。
––その何かとは何ですか。
堀氏:ビジネスパーソンの教育です。日本では学校を卒業してしまえば、自分から進んで勉強しない限り、学ぶ場がありません。例えば、会社内に学ぶ環境があれば、あらためて学びの大切さに気づき、人を能動的にしていくだろうと考えました。
それが彼らの子育てや子供の教育にも生かされ、やがて社会にも好影響を及ぼすと思っています。教育は本当に大切なことですが、その難しさから現状学校や一部の教育機関でしか行われておりません。私はあえてその困難に挑戦したいんです。
今までは受動的で安定性のある人生に合った福利厚生や安定雇用が良い会社の条件とされていましたが、これからは働くメンバーが能動的に動く世界に取り残されないよう成長の機会を提供できることが会社として重要だと考えています。
働く場の提供による雇用の拡大で社会貢献を
––今後の事業展望をお聞かせください。
堀氏:この3年の計画で言うと、まず従業員規模を最低でも800人規模にすることが目標です。そして現在の事業から、人材紹介や採用代行、営業代行などのHR領域の拡充を目指します。
それら目標のためにさらなる認知度向上にも迫られていますね。
––認知度向上のためにはどのような施策を考えていますか。
堀氏:まず自社メディアを立ち上げ、次いでプラットフォームを構築することで認知度を高め、他の人材会社と協業しながら全国の企業につながることを考えています。これによってアルバイトから派遣、正社員まですべての求職者を網羅でき、分かりやすく言うとリクルートさんやマイナビさんと同じような採用支援ができるようになります。
––社会的にどのような存在の会社でありたいですか。
堀氏:何をしたらいいのかわからない若い人、チャンスのない主婦層、多くの経験を持つシニア、まだまだ働けるという高齢者などに働く場を提供し、雇用を拡大させることが弊社の使命であり、弊社ができる最大の社会貢献だと思っています。
仕事は時代の変遷に伴ってなくなってしまうものもあれば、新たに生まれるものもありますよね。例えば電話回線を接続する電話交換手という職業はなくなり、一方でその作業を自動化するためのITやAI関連の職業・業務が現れています。
ITにより人の仕事がなくなるとも言われていますが、私はむしろ人の仕事は増えると思っているんです。私たちが新たに生まれる仕事を見つけ、そこに求職者をアサインできるような教育が重要なんです。
––最後に、読者へのメッセージをお願いします。
堀氏:採用支援や研修、プロジェクトを推進するリソースの確保など、人に関わる部分でお困りの際はぜひ私たちにお声がけください。必ずお役に立てると確信しています。
執筆=増田
校正=笠原