3rdKind株式会社
フレデリックヌエル
POSTED | 2016.10.25 Tue |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:IT・情報通信業 創立:11〜14年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoC |
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日本と世界を結ぶ「3rdKind」になりたい!
ゲームアプリとサービス配信で世界に挑む、フランス人起業家。Topics
3rdKind株式会社 社長 フレデリックヌエル氏のONLY STORY
ネイティブアプリに注目。日本での起業を決意。
3rdKind株式会社
~Co Founder ヌエル フレデリック~
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20歳からゲームエンジニアとして13年の間にNintendoプラトフォーム (GameBoy、NintendoDSなど)とモバイルでゲーム制作に携わりました。ゲーム以外のTechnology業界にも興味があり、2005年にCTOとしてパリでStartupに参加しました。そこでフランスのモバイルキャリアと一緒に共同プロジェクトを立ち上げ、動画と音楽コンテンツのストリーミングサービスを立ち上げました。
その後、新しいチャレンジとして日本に拠点を移した後、3rdKind株式会社を立ち上げました。
今年で7期目になります。会社設立当初から海外スマホアプリのパブリッシング事業を行っていましたが、新たなチャレンジとしてゲームアプリが簡単に作れるサービス「gearpack」をデベロッパー向けに今期から提供し始めました。
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「日本って、なんて面白い国なんだろう」。
2009年11月、母国フランスから初めて来日した時に感じた事です。
フランスで約13年間ゲームエンジニアをしていた私は当初、母国で起業を考えていました。
その前に一ヶ月間語学の勉強を兼ねて、日本へリフレッシュしに行くことにしたのです。
フランスでは日本のアニメも放送されていて、よく見ていましたから、親しみがありましたね。
イメージは「日本=サムライ」だったので、本当はどんな国なのだろうと思って来てみたら、知らない部分がたくさん!
文化や社会的なところも違うし、ますます興味が深まりました。
そこで日本での起業も視野に入れて、まずは日本の企業で勤めることにしたのです。
でも日本語ができなかったこともあり、3ヶ月で退社。
フリーランスとして、外国の開発会社のゲーム制作を手がけながら、ビジネスチャンスを探しました。
2011年頃の日本は、ガラケー全盛期でブラウザゲームが主流。ようやくiPhoneが市場に登場しムーブメントが起きかけるタイミングでした。
ただダウンロードして遊ぶ面白いネイティブアプリは数が限られていました。
僕はここに目をつけたんです。
海外には高品質なネイティブアプリがたくさんありましたから、これを日本に逆輸入して販売すれば、新しいビジネスになるぞと思いました。
親しくしていた細谷太郎氏に「会社を作りたい」と相談したら、「大丈夫、作れるよー」と気前良く手伝ってくれました。
日本語が分からない私の代わりに、資金調達から手続き関係、全てを一人でやってくれました。とにかく大変そうでしたね。彼は当時まだ30歳。
本当に軽い気持ちで手伝い始めたみたいで、「甘かった」とよく話していました。
でもおかげで、2011年3月に3rdKind株式会社を立ち上げる事ができました。彼は素晴らしいパートナーですし、感謝の気持ちでいっぱいですね。現在、彼とチームでチャレンジして行こうと思っています。
日本独自の文化に驚きも。
3rdKindはスマートフォンアプリのパブリッシャーです。
海外の高品質なゲームタイトルを日本向けにカルチャライズして配信をする「パブリッシング事業」、ゲームアプリが簡単に作れるテンプレートサービス「gearpack事業」の2種類が現在のメイン事業です。
日本では、海外ゲームのデフォルメ感がある絵柄のカジュアルゲームが好まれますね。
世界各国でランキング1位を獲得し、累計500万DLを実現した箱庭ゲームアプリ「ハッピーストリート」をはじめ「ディグディグDX」、「フィッシングブレイク」などは、狙った通り日本でも人気が高くDL数もかなり伸びました。。
海外と日本では、売り方が違ってきます。
海外では、アプリを開発して配信、定期的にアップデートする程度のゲームが比較的多いですが、日本ではそこから、毎週新しいイベントを実施したり、手厚いカスタマーサポートが求められたりします。これは、日本独自の文化ですね。
3rdKindはユーザーの方がゲームを通じて毎日の生活が更に楽しくなるようなアプリの配信を目標にしています。DLして良かったと思ってもらえるよう、日本のユーザーの方に合わせた細かいチェックポイントをクリアできる優れたアプリのみをピックアップするよう心がけています。
アプリとサービス配信から、世界との架け橋へ。
今、アプリ業界は過渡期を迎えています。
かつてのような、ゴールドラッシュは終わり、今後アプリ制作のみに携わっている企業はかなり厳しくなると思います。現に多くの会社が苦しんでいます。
とはいえ、日本はまだまだ拡大している優良マーケットですから、今後はアプリやゲーム配信のみではなく、BtoBにも力を注いでいきたいと思っています。
「gearpack」というBtoB向けの新規サービスを立ち上げてSaaS(サース、Software as a Service)をデベロッパーに提供して行きます。
「gearpack」はカジュアルゲームに必要な機能をオールインワンでテンプレート化し提供します。今までは個々で企画を作り、それに沿ったゲームと、その他の機能を用意する必要がありましたが、「gearpack」を使うとコアゲームを作るだけでゲームが完成します。低工数・短期間でのゲーム開発を可能にします。
従来のゲーム開発はゲームのプロトタイプから始まります。そしてゲームプレイやゲームの仕組みに多くの時間を費やした後に、さらに同じくらいの時間をかけてゲームUI周り、マネタイズやソーシャル機能の開発を進める事になります。
ちなみに多くのゲームクリエイターが楽しんで開発する所がコアゲーム、一番面倒な開発がゲームUIやマネタイズです。
「gearpack」はゲームクリエーターが一番面倒だと思う、ゲームUI、マネタイズ、ソーシャル機能などゲームコア以外の部分を企画に合わせてテンプレート化して提供しますので、コアゲーム部分の開発・クリエイティブに集中する事ができます。
サービスはクローズドで一部の開発会社に提供している状況ですが、今のところポジティブなフィードバックがきています。
もし、興味がある方が居たらご連絡ください!
「3rdkind」という社名には、「第三種」という意味があります。
スティーブンスピルバーグ監督の映画「Close Encounters of the Third Kind(邦題:未知との遭遇)」から取ったのですが、外国人にとって、日本やアジアというのは、まさに「未知との遭遇」なんですよね。
言葉も文化もまるで違う世界ですから。壁も多いんです。
でもそれは良い悪いの問題ではなく、理解できているかどうかの問題です。
弊社であれば、世界のユーザーの動向や思考などを分析した結果から、コミュニケーションの仕組みづくりをご提案できます。
日本に来たいけれど、アジアのことがよくわからないという外国人に、第三者的パートナーとして、その国のスペースづくりのお手伝いをしてあげたいですね。弊社が、日本で、アジアで、海外で、ビジネスチャンスを掴みたい人たちの架け橋になれたらと思っています。