林エンジニアリング株式会社

林 政広

スピードと手厚いフォローが特徴の産業機械の製造会社

「技術を生かして地域農業の発展に寄与したい」
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今回のインタビューは、長野県で産業機械の設計・製造を行っている林エンジニアリング株式会社の林氏にお話を伺います。新型コロナウイルスをきっかけに新しい分野への進出を模索し始めた同社。既存の事業と新規分野の内容やこれからの目標について語っていただきました。

林エンジニアリング株式会社 代表取締役 林政広氏のONLY STORY


1972年、長野県駒ヶ根市出身 高校卒業後、秋葉原に本社を置く商社に営業として就職するが、3ヶ月後配属営業所の所長以下9割の社員が独立の為に退職、新会社への誘いを貰うがこれを断り退職。この退職をきっかけに様々な業種の仕事を経験しながら冬はスキー場に籠り、春夏秋は冬の活動資金を稼ぐというスノーボード中心の生活を25歳まで続ける。

26歳で選手を引退し正社員として重機オペレーター職を中心に15年程キャリアを積んだ後、怪我で働けない期間が出来た事をきっかけに建設業に限界を感じ、自身初の製造業へと転職、組立現場・生産管理・開発営業と7年程でほぼ全ての部署を経験し1人独立。

これまでの人生で接点を持った人を徐々に招き入れ事業を拡大し現在に至る。 

スピードが強みの精鋭エンジニア集団


––林エンジニアリング株式会社の事業内容をお聞かせください。

林氏:林エンジニアリングは、産業機械製造会社になります。具体的には自動化装置の設計・組立調整・設置搬入・デバッグ、2次元・3次元Cadを使用した各種製品のモデリング業務、産業機器向けの電磁ブレーキの開発を中心に事業を展開しています。

さらに今年5月頃から新規分野(農業)への一歩目として、地元農家様にボランティアとして農作業のお手伝いをさせて頂いております。

––ありがとうございます。

ではまずは、御社のメイン事業となる産業機械製造についてお伺いします。他社の製造業社と比べて強みや差別化できるポイントはありますか。

林氏:弊社は従業員が10名ほどの小規模な会社なので、小回りが利く点が最大の強みですね。

たとえばお客様が「この工程を自動化したいんです」と相談してくださった時、大手企業では営業マンがやってきてクライアントの要望を聞き、社内に戻って技術者と打ち合わせをしてから、製造可否の確認や見積もりを持ってくるため、どうしても初動の展開に時間が掛かってしまいます。

一方弊社では、はじめの打ち合わせから技術者が同席し、その場で簡単な図面を描き見積もりの概算まで出せるのでスピードが違います。よくお客様には「一回の打ち合わせでここまで話が進むとは思わなかった」と驚かれます。

また、内容にはよりますが開発自体のスピードも早いんです。たとえば大手メーカーさんに製品開発を依頼すると、サンプルが提供されるまでに約3カ月かかる事も有る様ですが、我々は最短1カ月でサンプルを作っています。大手メーカーさんの大体3分の1のスピードということですね。



新型コロナをきっかけに新規分野進出を模索


––続いて、5月から始められた地元農家様でのボランティア作業を始める経緯はどのようなものだったのでしょうか。

林氏:この会社を創業した頃から農業分野に興味を持っており、会社の事業が安定したら農業分野へ進出したいと考えていたんです。その想いを形にするきっかけになったのは新型コロナウイルスの流行でした。

新型コロナウイルスが広がった3月〜4月、弊社の売上は最大90%も減り、休業を余儀なくされました。社員には助成金制度を使って給料を支払っていましたが、自宅待機が何週間も続くと社員から「モチベーション管理が難しい」「何もしていないのがすごく不安だ」という声が上がるようになったんです。

そのような中で、雑談中に「会社にいてもやることがないなら、農業のボランティアでもやろうか」という話が出てきました。そこで地元の駒ヶ根市役所から農家さんを紹介していただき、社員にはボランティアという形で週3回地元農家さんへ行ってもらう事にしたんです。

すると広い畑での作業のため密にならず、体を動かすことができるので、手伝っているうちにみんなとても元気になっていきました。社員のみんなには「気分転換になる」と喜んでもらえましたし、社内をみてみると以前よりも柔らかく明るいコミュニケーションをしている人が増えたと感じるようになりました。


最悪な状況の中でも、アイデア次第で面白い取り組みが出来て、笑顔になる人を増やすことができる。今振り返ってもいいことができたなと満足しています。


––農業に興味を持ったきっかけは何でしたか。

林氏:正直、農業と関わりが強い人生を送ってきたわけではないんです。ただある時、地元に戻ってみると農業の担い手不足が顕著になっていて、「このまま日本の農業が衰退をしていくと食料自給率が下がり国は困るのではないか」という問題意識が芽生えたんです。そのときから「いつか時間ができたら地元農業のお手伝いがしたい」と思うようになったのだと思います。

林エンジニアリングだからできる農業の実現


––今後の目標を教えてください。

林氏:本業である産業用の装置製造事業を続けながら、農業分野も徐々に力を入れて行きたいと思います。

農業分野については、収益性の改善を狙ってソーラーシェアリング導入のお手伝いが出来ないか模索していきます。来年春から地元のソーラー事業者様と協業で夏秋いちごのハウスに実証実験用のソーラーパネルを設置し、収穫量のデータ取りを行います。同時に圃場の脱炭素化を後押しする為、農業機器の電動化を模索してます。最初の開発品として地元自治体から補助事業の認定を頂き、古い耕運機の電動化実験を開始しています。基本的に現在使用している機器を電動化する後付けキットの開発です。最終的にソーラーシェアリングと蓄電池も連携して全ての動力が電動化され、機器を動かすための電気も自己調達する完全カーボンフリーの圃場を目指します。


そしてもう1つ進めているプロジェクトが木質バイオマス発電です。日本には伐採された木材のうち、未使用のまま山に放置された木材が2,000万トンあると言われています。その木材をチップにして乾燥させガス化し、小型のエンジンを回して発電をする小規模な発電設備を各地域に展開していきたいと思います。

製造業の良い部分を農業分野に取り入れ効率的で収益性の良い新しい農業の形を創出すると同時に、農業機械の電動化やソーラーシェアリング・木質バイオマス発電といったCo2を削減し地球環境に優しい事業を積極的に展開していきたいと思います。

––その先の長期的な目標は何かありますか。

林氏:我々のように小さな企業でも本業と一緒に農業や環境事業に取り組むことで事業が安定していくという成功例をきちんと確立させていきたいです。その後は自治体の協力を得ながら、我々が目指す事業を近隣地域や同じようなサイズ感の中小企業に提供できればと思います。

またSDGsを弊社の行動指針としながら、子どもたちが安心して暮らせる日本にしていくために、再生エネルギーや地産地消が取り組める強い地域を作っていきたいと思います。

––ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。

林氏:今後弊社が展開していくサスティナブルで新しい事業の精度を高めるためには、さまざまな業界の方のご協力が必要です。新しい未来を作るために一緒に環境事業に取り組みませんか。少しでも興味をお持ちいただいた方は、どんな内容でもかまいませんので、ご連絡ください。




執筆=山田
校正=笠原


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