株式会社テイ製作所

田中 和江

お客様に喜ばれる抜型を作るために

自分1人ではなく、みんなで成長していきたい
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株式会社テイ製作所 社長 田中 和江氏のONLY STORY

私は現在株式会社テイ製作所で経営者をしています。
なぜ私が経営者となったのか、その経緯からお話できればと思います。

私は料理をすることが好きで、この仕事を本格的にする前は、イタリアンレストランの経営に携わっていました。
野菜ソムリエとフードコーディネーターの資格を活かして、食の基礎知識と食ビジネス全般に及ぶ食のデザイン・演出を学びながら、メニュー開発やアルバイト教育などをしていたんです。個人向け飲食店のメニュー開発やサービスなどのプロデュースをしていたこともありました。

ですが、8年前に祖母が倒れ、長男で代表だった父は会社をたたんで介護に専念すると決断しました。
その当時、会社なんて私が継ぐなんてありえないと思っていました。
でも、当時小学生だった妹が家族会議の時に「私、学校行かないで働くからお姉ちゃん、心配しないで」と言ったんです。
その言葉に自分が責任を感じてしまったんです。
何とかこの会社を父に代わってできないかと思い、とりあえずやっていこう。会社を継ぐことに決めました。
でも、そう覚悟はしたものの、知識がないと突かれたり、女性だからとなめられたり…。

当然、仕事して入れば色々あるんです。
その都度、何度も何度も辞めようと思いました。
ですが、メンバーである従業員が成長していくのを見て、徐々にメンバーのために人生を豊かにするための会社を一緒に創っていきたいと思うようになっていったんです。
もちろん、喧嘩もしましたし、辛いこともたくさんありました。
メンバーの成長を感じられる1番の喜びも正直一瞬で。
けれど、辛いことも長く続かないことに気がついたんです。

そうしていくうちに、みんなと苦楽を共にして諦めなくてよかったって。
これから会社としてみんなの将来の安心や、一緒に人生を豊かにするための場所をみんなと共につくっていきたいと思うようになったんです。
毎年社員も増えていて、取引も会社組織の方が安心させることができます。
そのため、2016年7月に法人化。と同時に私が代表として就任しました。

お客様が喜んでくれるような抜型を一緒につくる。

株式会社テイ製作所は、抜型と呼ばれる、クッキーの型のようなものの下部をベニヤ板で支えたものを製作しています。
ベニヤ板に刃物を埋め込んだもので、印刷物を刃物でカットすることによって立体的にすることができます。

株式会社テイ製作所の強みは、お客様が描くイメージを0から設計し、具現化していきます。そしてスピード。急な依頼が入っても素早く対応することが可能です。
製造面では、お客様へのヒアリングを徹底しています。
ヒアリングを元に、依頼を受けるだけではなく提案もしています。
私たちにとって、お客様が喜んでくれることが1番の喜びであり、やりがいを感じる時でもあるんです。
ビジョンとして掲げているのは、「下請けからの脱皮」。
取引相手とお互いにウィン・ウィンである関係を築いていく。
それを通して、パートナーとしてお互い仕事の幅を広げていきたいんです。
このビジョンを掲げてから、次第にお客様層にも変化が現れており、従業員も生き生きしています。

より多くの方に抜型を身近に感じてもらいたい。

短期的な目標としてはまず、2期目である今年にオフィスの移転を考えています。
あとは、従業員の職場環境の改良改善。
従業員がのびのびと仕事出来る環境作りが、お客様への喜びに繋がると思ってます。
従業員が笑顔じゃないとお客様を笑顔になんてできないと思います。

抜型事業の全盛期は1990年代です。抜型事業数がピーク時は400社あったのが現在は約140社。
全国の紙器業者4000社から約1000社にまで規模が小さくなっているんです。
競争の中で、後継者の問題や、新規事業開拓が出来ない、時代の変化に柔軟に動けないといった企業は弾かれていくのがこの数字から感じられますよね。
業界全体を見れば縮小してはいますが、抜型は世の中にはなくてはならないものです。
ですから、このニッチな抜型をもっと世の中に発信して、身近なものにしていきたいと考えてます。
それを踏まえて、将来はメーカー化。誰もが抜型を身近に感じられるような商品を作りたいです。

規模が小さくなってきている抜型事業で、それを理由に会社を畳もうとしている社長さんって多いと思うんです。ですが、もし迷われているとしたら、考えても仕方ないと思ってます。
迷って悩んでいるくらいだったなら、失敗してもいいからまずはやってみよう。
人は経験以下でしか成長しません。経験や失敗は必ずその人を成長させるんです。
これは今の悟り世代と言われている子にも言えることかもしれませんが…(笑)

ものづくりって技術として見られがち。
ですが、人間力やチームワークも必要なんです。自分たちが成長している実感をわくわく感じられるような会社にしていきたいです。
私1人で会社を成長させるのは不可能です。みんなの知恵と力を借りて、和をもって勝ちに行く。
みんなで会社を成長させたいし、会社の成長と個人の自己成長をみんなで喜べるような組織にしていきたいですね。

【設計部リーダーより】

抜型の魅力は、コスト面で優れているところと、つくり方によって応用が利きます。
お客様のヒアリングを徹底していることに関しては、それで受注発注がスムーズになることの方が大きいので、大変なのは最初くらいです。
社長が継ぐことに関しては自然な流れなのかなと思っていました。
ですが、すぐに仕事ができたり、会社が成長したりするとは思ってなくて「みんなでやっていこう、成長していこう」と。
社長は難しいことにもチャレンジをしたり、勉強もたくさんしているので尊敬しています。あとは、何事もみんなを交えて行動していこうという姿勢は強く伝わってきますね。
でも、もう少し厳しいところを見せてくれてもいいのかなと思っています。社長はとても従業員に対して優しいんです。もちろん、それが社長のいいところでもあるのですが、成長するためには厳しさも必要だと考えています。
取材を終えて
社長さん、従業員さんのみなさん同士の雰囲気がすごくよかったです。
これも社長さんご自身の優しさや従業員さんへの想いがあるからだと思いました。
訪問した日がちょうど従業員さんの誕生日だったのですが、毎年従業員さんの誕生日をお祝いしているそうです!みなさんの誕生日覚えていらっしゃる田中社長からも、社員さんへの思いを感じました。
インタビューだけではなく、私たちに対しての暖かいお言葉や経営者勉強会のご紹介までいただき、ますます頑張ろうと思いました。
とてもフレンドリーで優しい田中社長、ありがとうございました!

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