株式会社三陽機械製作所
黒坂 浩太郎
POSTED | 2019.10.28 Mon |
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TAGS | 従業員数:31〜50人 業種:製造業 創立:15年以上 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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ものづくりの町・大田区の金属部品製作会社
最先端の技術と創意工夫で、より良いものを作るTopics
今回のインタビューは、日本の加工技術があつまる東京都大田区で長年金属部品製作を専門に続けている株式会社三陽機械製作所の黒坂氏にお話を伺います。最先端の設備を導入し、より良いものづくりに注力する同社。展開する事業内容や承継時の課題、今後のビジョンについて語っていただきました。
株式会社三陽機械製作所 社長 黒坂 浩太郎氏のONLY STORY
歴史と実績のある金属部品製作会社
–まずは、株式会社三陽機械製作所の事業内容をお聞かせください。
黒坂氏:弊社はお客様からお預かりした図面を基に金属を加工する昭和23年創業の金属部品製作会社です。
主にマシニングセンターやNC旋盤、表面ラップ盤、円筒研削盤などを使用して、高精度な金属部品を製作しています。
–ありがとうございます。金属部品は具体的にどのようなものに使われるのでしょうか。
黒坂氏:主に大手電機メーカー向けの空気圧縮機、いわゆるコンプレッサーの部品や、あとは駅の転落防止で使われるホームドアの部品として使われていますね。
–同じ製造業の中で比べた時に、御社の強みや差別化ポイントはありますか。
黒坂氏:弊社が工場を構えている東京都大田区には高度な技術を持ったものづくりの工場が集まっているため、そのネットワークを活かして材料の仕入れから加工、表面処理まで全てできることです。
弊社にご依頼いただければ、完成品までワンストップでお応えすることができます。
–事業を運営するにあたって大事にしていることはありますか。
黒坂氏:お客様に対しては、預かった図面のまま作るのではなく、「こうしたらもう少し作りやすくなって、コストも抑えることができますよ」と提案をさせていただきながら、より良いものを仕上げていくことを大事にしています。
社員に対してはものづくり企業の一員として、常に創意工夫の精神で、より良いものを作る努力をしていこうと伝えています。
人材育成と顧客開拓に注力
–黒坂様は三代目代表取締役でいらっしゃいますが、事業承継時に課題や苦労をされた部分はありましたか。
黒坂氏:人を育てる、とくに技術面で熟練の人を育てるという点で大変苦労しましたね。
また、弊社の特徴として大手電機メーカー様との取引に特化していた反面、新規顧客開拓がおろそかになっていた部分も課題でした。
–それら問題をどのように乗り越えたのでしょうか。
黒坂氏:まず新規顧客開拓では、これまで大手電機メーカー様と長年お取引をしていましたので、信頼できる企業であるという面をアピールに繋げて、新規顧客を増やすことができました。
また社内育成では、マニュアル化を進めたり、先輩の指導のもと技術を磨いていくことに加えて、毎年必ず新たな設備を導入することで社員の士気を高めていきました。
–それによって得た学びは何かありましたか。
黒坂氏:ビジネスの面では、やはり信頼関係とコミュニケーションの大切さを実感しましたね。困った時にお互いに助け合うには、信頼関係がなくてはなりません。だからこそ、必要とされる会社、大切にしたいと思われる会社でありたいと思いました。
また、毎年新たな設備を導入することは、社員のモチベーションアップに繋がるだけでなく、最先端の機械を定期的に取り入れている会社として、お客様に対して安心感を与えることに繋がるのではないかと思います。
社会になくてはならない企業を目指して
–今後の短期的な目標を教えてください。
黒坂氏:常に成長し続け、売上を伸ばし、顧客を増やしていきたいと考えています。
そのために、例えば24時間稼働するようなマシンや時代の最先端をいく機械を取り入れるなど、人に頼らなくても効率良く事業が回るようにしていきたいと思います。
–その後の長期的な目標はありますか。
黒坂氏:将来的には、より事業を多角化していきたいですね。
基本的にはものづくりがベースにはなりますが、今後はものづくりだけでなく、いろいろな業界や業種と繋がることで、事業を広げていけたらと考えています。
–社会的にはどういった企業になりたいとお考えですか。
黒坂氏:先ほども申したように、三陽機械製作所が社会にとってなくてはならない、必要とされる企業であるよう、日々の事業を営んでいきたいと思います。
–ありがとうございました。では最後に、読者の方にメッセージをお願いします。
黒坂氏:東京都大田区の町工場が中心となって、ボブスレーのソリを開発しています。国産ソリで世界の舞台を目指す「下町ボブスレープロジェクト」に賛同いただける方がいましたら、ぜひご連絡をお待ちしております。
執筆=山田
校正=米山