5Kサポート株式会社
中野吉雅
POSTED | 2020.04.07 Tue |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:その他 創立:5〜6年 決裁者の年齢:60代 商材:BtoB |
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出勤・退勤時の2分!スマホで習慣を作り業績アップ
IOTで「ひと」が輝くPDCAサイクルをつくるTopics
今回のインタビューは、出勤・退勤時のアクションで習慣化を支援する『5eL(ゴーエル)』を提供する5Kサポート株式会社の中野氏にお話を伺います。展開する事業内容はもちろん、事業立ち上げの経緯や、今後のビジョンについて語っていただきました。
5Kサポート株式会社 代表取締役社長兼CEO 中野 吉雅氏のONLY STORY
【経歴】
「水と環境」を切り口に幅広い分野で事業に取り組む水の総合メーカー栗田工業㈱に1978年より勤務。 本業である、ビルや工場向けケミカル・プラント水処理事業はもとより、飲食店向け浄水器事業に携わると共に、ミネラルウオーターのBtoC通信販売事業を立上げた。
水処理薬品、水処理装置、衛生管理、通信システム、包装、物流など幅広い技術ノウハウを持つと共に30件以上の特許を出願。 執行役員になってからは、会社のビジネスモデル変革の為、社長直轄組織のIT戦略室を立上げ、栗田工業の経営戦略見直しに大きくかかわった。
2018年より、これまで培ってきたノウハウを活かし、ITを切り口に、工場以外の分野で新事業を立ち上げたいと、自ら企画立案し、2019年4月5Kサポート株式会社を設立した。
IOTを使って現場の課題を解決する
飲食店オーナーが本当に抱える課題に応えたい
–まずは、5Kサポート株式会社の事業内容をお聞かせください。
中野氏:弊社は、「現場を再定義し、はたらくひとの行動に新しい価値を」をビジョンに、「計測、監視、解析、管理、可視化」の5つのKを通して、現場のPDCAサイクルを回すサポートを行っている会社です。
ご存知の通り現場の課題解決にはPDCAが欠かせません。しかし「PLAN(計画)」がよくても現場で働いている人たちに上手く伝わらず「DO(実行)」できなかったり、「CHECK(評価)」「ACTION(改善)」の把握ができず、実態と違う情報をベースに次の「PLAN」を立ててしまったりと、PDCAが上手く回っていない現場も少なくないのではないでしょうか。
そこで、5Kサポートは、IOTを使って人が輝くPDCAサイクルを生み出し、「意識」と「行動」、ひいては社会全体のクオリテイを底上げするために『5eL(ゴーエル)』を提供しています。
–ありがとうございます。『5eL』について詳しく教えていただけますか。
中野氏:はい。『5eL』は「5分e-Learning」の略で、アプリを使って簡単に現場教育やアイデアの共有が習慣化できるサービスです。仕事を始めるとき(仕事イン)、終わるとき(仕事アウト)にスマホで2分間、簡単なアクションを行うだけで、業務スキルが上がるだけでなく、コミュニケーションの質が高まり、チーム力がアップし、業績向上に繋がります。
従業員の不適切な行為や相次ぐスタッフの離職、教育方法に悩む店長やオーナー様をサポートするため、現在は飲食業を中心にご提案しています。
–『5eL』を導入されたお客様の声を教えてください。
中野氏:仕事イン時にメッセージで目標や連絡事項を伝えられるので、メンバーの出勤時間が異なる飲食店でも全員に必要事項が伝えられると喜んでいただきますね。
またメッセージでアイデアを募集したところ、スタッフからアイデアがどんどん出てきて活性化したという事例も多くあります。
他にも毎日のCSアンケートで、スタッフの気持ちの変化に早く気づくことができ、離職率の低下にもつながるといったお話もいただきます。
–起業された経緯を教えてください
中野氏:5Kサポートは、水処理事業を取り組む栗田工業株式会社からスピンアウトしてできた会社です。
私は工場向け水処理を中心に働いていたことから、「もっと消費者の顔の見える仕事がしたい」という想いがあり、工場以外の分野で新しい事業展開を考えていたんです。
加えて2020年6月から飲食店で義務化されるHACCP(ハサップ/衛生管理)に対し、「私たちの経験やノウハウを活かし飲食店をサポートできるのでは」と思い、事業を立ち上げました。
–起業されてから今に至るまで、印象的なエピソードはありますか。
中野氏:2つありますね。
1つは補助金を使った事業展開に失敗したことです。当初、飲食店の負担をできるだけ少なくするために補助金を使う事業を計画していたのですが、補助金は期間が定まっているため、話がまとまってもすぐに導入できないんですね。また申請しても、すべてが採択されるとは限りません。そのため「補助金を目的とした事業化ではなく、補助金なしでもきちんと勝負できるサービスを作らなければと」思いました。
もう1つは、飲食店の立場になって物事を考える必要性に気づいたことです。もともと栗田工場ではHACCPをやってきたので、その難しさをよく理解していました。なので飲食店でHACCPが義務化された際、大変になるだろうと思っていました。
しかし飲食店のオーナー様にとっての本当の課題は、集客、人材確保、そして教育。HACCPが義務化されたところで優先順位は低く設定され、「大変になる」以前の問題であると気が付きました。そこでオーナー様が本当に解決したいコミュニケーションや教育を習慣化し、HACCPのサポートもプラスαでできるようにしたサービスとして『5eL』を開発しました。
社会の課題を解決できるプラットフォーム
–今後の目標を教えてください。
中野氏:短期的な目標は『5eL』をいろいろな課題を抱える飲食店で活用していただき、コミュニケーションや社内教育の習慣化による業績向上、人材不足の解消を体験してもらうことです。
また現在、現場の生産性を上げることを目的とした、特殊な画像解析カメラを開発し商品化を予定しています。事実の見える化、仕組のデータ化でさらにお店の業績アップに貢献していきたいですね。
そして飲食業に限らず様々な業種の企業様に『5eL』を活用していただき、「ひと」を活かしたプラットフォームビジネスとして、ゆくゆくはグローバル展開をしていきたいと考えています。
–ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。
中野氏:「社内のコミュニケ―ションを活性化させたい」「教育を定着化させたい」「チームワーク力を向上させたい」「人材不足を解消したい」などのお悩みをお持ちの経営者様は、業種問わずにお気軽にご連絡ください。
とくに各現場でお困りの方は多いと思います。私たち5Kサポートは実際の現場での悩みの声をもとに立ち上がった会社です。空想上の話ではなく実際に現場レベルでの本質的な課題を解決します。
本質的な力を向上させることこそ、企業が成長し続けることに必要なことであり、今の日本に必要なことだと確信をしております。成長し続ける企業であるために共に高め合いましょう。
執筆=山田
校正=笠原