パペルック株式会社
小澤 一郎
POSTED | 2018.10.11 Thu |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:ECサイト運営 創立:11〜14年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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美容意識の高い女性たちへ、新しいメディアを提供
グローバルな視点で、世界に存在しない価値を創り出すTopics
今回は「アジアNo.1のコスメサービスを作ろう」というミッションのもと、メディア運営を中心に事業展開をするパペルック株式会社の代表取締役CEO・小澤氏にお話を伺いました。
まずは起業のきっかけとなった小澤氏の過去からお聞きしましょう。
パペルック株式会社 代表取締役CEO 小澤 一郎氏のONLY STORY
2千万人がダウンロードした写真アプリから、女性ユーザー向けのメディア事業へ
私がパペルックを立ち上げたのは大学生のときですが、高校生のころから掲示板でフリマサービスを作り、やりとりの手数料をいただくというビジネスをしていました。
自分の考えたアイディアがサービスになって、そこにユーザーが集まってビジネスになる流れが面白いと思い、これを将来仕事としてやっていきたいと思ったことが起業の第一歩だったのだと思います。
私が大学生のときにアプリの時代がきて、7年前にパペルックという写真アプリを開発したんです。そのアプリは全世界で2千万ダウンロードされているのですが、ユーザーのほとんどが女性だったんです。
写真アプリでマネタイズをするのはなかなか難しかったので、新しい事業として女性ユーザーを対象としたメディア事業である「FAVOR」を展開し始めました。
グローバルで多様な価値観を活かし、世界に存在しないニーズを作り出す
FAVORの内容は化粧品に特化しており、新作の化粧品を実際に使ってみてどうだったかというようなレビューを記事にしています。それに加え、動画も配信しています。
ユーザー人数は月間120万人で、化粧品ブランドから記事広告や動画広告といった広告料をいただいて運営するというビジネスモデルになっています。
このメディア事業を軸に、そこから派生する新規事業として、今年からブランディングとメディアリテイルにも取り組んでいます。
まず化粧品ブランドと記事をタイアップするだけではなく、全体的にブランディングを変えていく、施策を考えるという事業ですね。メディアリテイルというのは、小売店舗がオウンドメディアを運営する手伝いをする業務です。
オウンドメディアというのは、例えばポイントアプリをフックにしてその中の記事を見てもらったり、ECサイトへ誘導するという機能があるのですが、そういったものを今、三越伊勢丹と一緒に取り組んでいます。三越伊勢丹以外にも、小売店はどんどん増えています。
ブランディングもメディアリテイルも、これまで自社のメディアで蓄積してきたノウハウをもとに行っています。
コスメブランドにおける広告の出稿費のデジタル化やデジタル割合は年々増加しており、雑誌やテレビCMからウェブメディアへメインが流れてきています。
それだけ広告費が増えているということは、それを狙っているウェブサービスも増加しているということで、ここ3年間でメディアの数自体が非常に増えています。
その中でパペルック株式会社のメディアの強みとしては、クリエイティブ力が挙げられると思います。
世の中にたくさんの記事がある中で、引用を用いることなくすべて一からオリジナルで記事を制作しています。すべて社内で内製していて、ライターもカメラマンも専属にしているため、コンテンツの質が非常に高いというのがFAVORの特徴ですね。
取締役の女性がロンドンにいったときに海外の美容メディアのクオリティの高さに感銘を受け、美しい写真を使うことやおしゃれな動画を作るという部分に非常に力を入れているんです。
ニーズに応えていくマーケットイン型のメディアではなく、自分たちがいいと思ったものをユーザーに発信して新しい価値観を作っていくプロダクトアウト型のメディアをコスメ業界で切り開くことができたということは、パペルック株式会社のひとつの功績だと思っています。
社員の3割が外国人ということもあり、日本国内だけでなくグローバルな視点でインプットやアウトプットができているという点もポイントです。国や性別、年齢にかかわらず良いものをクリエイティブしていくという意思のもとにチームを組んでいるので、関係はフランクで多様な価値観が生まれやすい環境だと思います。
もうひとつの強みとしては、120万人のユーザーの美容感度が高いことですね。つまり購買意欲の高い人がパペルック株式会社のメディアに注目しているため、企業は広告を出したいという気持ちになるのです。
アジアナンバーワンのコスメサービスを目指す
かつてパペルックがアジア各国で写真アプリ1位を獲得した経験もありますし、FAVORの場合もアジアナンバーワンのコスメサービスを目指しています。今は日本のサービスにテコ入れしているところですが、ゆくゆくはアジア圏を強めていきたいですね。
まず短期的な目標としては、コスメの発見から購買まで一気通貫したサービスを展開したいと思います。
ユーザーが記事や動画で新しいコスメを知って、共感して、購入するという流れが理想なのですが、現段階では購入機能がFAVOR上についていないんですね。
小売店と協力してメディアリテイル事業を進めているのも、この一気通貫したサービスを提供するという目標のためなので、その部分を改善していくことが目下の目標です。
また、社員をこれから増やしていくことも考えているのですが、新規事業に取り組む営業職を募集したいと考えています。やはりパペルック株式会社としては、まだ世界に存在しない価値を作り出していきたいという想いがあります。
企業からも「FAVORに任せておけば面白いものを作ってくれるに違いない」という信頼をいただいているので、クリエイティブであることを今後も重要視していきたいと考えています。
私たちと一緒にゼロから新しいものを作り出したい人、創造を楽しめる人、前向きにチャレンジしていける人と一緒に働きたいですね。