株式会社 エーワークス

浅野達生

オリジナル商品やOEMを手がける雑貨メーカー

丁寧なものづくりで納得できる商品を
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今回のインタビューは、さまざまな雑貨商品の企画・製造を行う株式会社エーワークスの浅野氏にお話を伺いました。展開する事業内容や起業後に直面した課題、そして今後のビジョンについて語っていただきます。

株式会社エーワークス 代表取締役 浅野 達生氏のONLYSTOLY


1961年 東京都豊島区出身 芝浦工業大学二部在学中より家業の有限会社浅野製作所に在職。2011年3月に家業のプラスチック製品に縛られない仕事をするため株式会社エーワークスを設立、同年6月よりブロック等雑貨製品及び、キャラクターライセンスの権利を譲り受け業務を開始。

前職で温めてきたシステムを実現させるため2年目より個性豊かなスタッフを集め順調に売上を伸ばしたが、次のステップへこの体制では進んで行けないと判断し2016年より組織改革を断行。

趣味スキー。オフトレを兼ね43歳より合気道(二段)、54歳から居合(初段)を始める。

商品のクオリティを徹底的に守る


–まずは、株式会社エーワークスの事業内容を教えてください。

浅野氏:弊社は、商品の企画と製造を中心にオリジナル商品の開発やOEM(他社ブランドの製品を製造すること)の受注を行なっています。そのなかでも代表的なヒット商品は、自社オリジナルのブロックを使った国内製造の万年カレンダーです。

国内自社製品を中心にはしていますが、中国から部材として仕入、国内で加工をし商品化している物もあります。

–ありがとうございます。御社の業界内での強みについてお聞かせください。

浅野氏:自社を中心として製造ができる点ですね。ものづくりにおいては、どうしても完璧なものというのは難しいですが、お客様に満足頂ける商品を作ることを心がけています。

また、高い品質や納期厳守など、信頼できる仕事をしている点も弊社の特徴だと思いますね。意外と納期にルーズであったり、スピードだけで品質が悪かったりする会社が多いのが現状ですので、当たり前のような事が結構重要な事だと思っています。それでないと商売としては長続きしないとも思っています。

そのため、お客さまから実現不可能な納期でのご依頼を受けた時や、必要以上な品質を求められた時には、お受けできない旨をはっきりとお伝えしています。そしてそこを納得してくださるお客さまとの関係を大切にしていますね。

–浅野様が事業に対して一番大事にしていることを教えてください。

浅野氏:お客さまの要望に対してしっかりと応えることです。

今までの経験にプラスして新しい事にも挑戦しそのノウハウを蓄積していけば、次の仕事やお客さまに活かすことができる。そのためにも現場での積み重ねや、自分のできないことを認め、どんなことでも絶えず学ぶ気持ちは大事にしていますね。

経営者として失敗から学んだこと


–起業してから、何か印象に残るエピソードがあれば教えてください。

浅野氏:そうですね、印象に残っているエピソードでいうと理想だけでは経営ができないことを痛感したできごとですね。

起業2年目から、できないことはみんなで補って、できることを集約すれば、よりパワーが発揮されるのではと、知り合いを中心に40代の個性豊かなスタッフを集めました。

しかし、初めはスタッフ同士団結してうまくいっていたものの、雇う側、雇われる側になると、少しずつズレが生じてきてしまい、経営者として組織をまとめていく難しさを痛感しました。

売上こそ順調に伸びてはいましたが、次のステップに進むためにはこの体制では難しいと判断し、組織改革を断行しました。今は私も起業時の様に営業の前線に立ったり、会社の方針などを社内で理解してもらえる様務めています。

–組織改革としてどのようなことを行いましたか。

浅野氏:やはりものづくりというのは甘くないと思っていますので、組織改革後は新入社員に対しても「最初の1年2年は製造現場でしっかりと経験を積む覚悟のある人」を求めるようになりました。

残念なことに、辞められた方の中には、弊社の経営を批判する方がいないわけではありません。しかし、理解してくれる仲間がいる、認めてくれる人がいてくれるというのは、私にとってとても力になりましたね。

町工場の新たな展望


–それは力になりますね。そういった苦難を通して新たな組織になりつつあると思いますが、今後の展望を教えていただけますか。

浅野氏:正直、エーワークスにはこだわっていないんです。私には息子がいますが、継承するかわからないですし、M&Aで業務を引き継いだ方がもしかしたら社員にとってはよいのかもしれません。

会社には30代、40代もいれば20代もいる。家族や子供がいる社員もいる。そういった彼らの生活を守る責任はありますし、ベースアップをしていかなければなりません。それには、私が一生懸命に稼ぐだけでなく、ひとり一人がスキルアップをして毎年利益が上がる機構を作っていくのが私の役目だと思っています。

今の時代、工場があって機械を回していたら仕事が来ますという時代ではありません。丁寧なものづくりや気配りで、生産現場を維持していけば必ず事業は継続できると考えてはいますが、時代が変わっていく中で、日本だけにこだわる必要もないと思いますし、臨機応変に柔軟な対応が必要であると考えています。

–最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。

浅野氏:他業種の方も含め想いを共感できる会社、一緒に夢を見られるような方と新しい可能性に向けて協力し合うことができたら嬉しいですね。ぜひ弊社の事業にご興味のある方はお声がけいただければと思います。

執筆=山田
校正=笠原

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