誠建産業株式会社
吉田誠司
POSTED | 2019.08.15 Thu |
---|
TAGS | 従業員数:6~10人 業種:建築・不動産 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:その他 |
---|
顧客のニーズに合った「空間」をワンストップで造る
働く喜びを見いだせる環境作りで建設業を明るくしたいTopics
今回のインタビューは、住まいやオフィス、店舗の内装工事を行う誠建産業株式会社の吉田氏にお話を伺いました。顧客のコスト削減を考え、ワンストップで施工を行う同社の取り組み、そして吉田氏の建築業界への想いとこれからの目標について語っていただきます。
誠建産業株式会社 代表取締役 吉田 誠司氏のONLYSTORY
内装であればどんな工事も担当する
–誠建産業株式会社の事業内容を教えてください。
吉田氏:弊社は内装業通して、お客様の住まいやオフィス、店舗などの大切な空間を造っています。住まい、職場とジャンルにかかわらずどのような案件も得意としており、例えば住宅であれば、リラックスできる空間作り、家族が団らんできる空間作りを心がけています。
また飲食店などの店舗は「こんな雰囲気のお店にしたい」といったニーズを持っていると思うのですが、そういったお声にも最大限応えられるような体制を作っています。デザインはデザイナーや設計士の方の仕事の範囲になりますが、個人経営でなるべく経費を抑えたいという方も多いので、建築のデザインから施工まで一式を担うことも多いですね。
弊社は川崎市にありますが、問い合わせがあれば日本全国どこの依頼も承っています。口コミで評判が広まり紹介でご依頼をいただくことが多いですね。
‒他社との差別化をはかっている点や、強みについて教えてください。
吉田氏:建築というと、さまざまな業種の企業が分業して工事を行う印象があると思いますが、何十という企業に依頼をしてスケジュールを組んでいると、費用も管理負担もかかってしまいます。
一方弊社は、建築の計画から施工、デザインといったこれまで分担されていたところをなるべくワンストップでできるようにしている。これは誠建産業株式会社ならではの強みだと思いますね。
私たちも元々は天井と壁の施工が専門だったのですが、当時は他社とのスケジュール調整や管理だと感じていましたし、もちろんお客様も効率よく短期間で工事を終わらせてほしいと思っているはずなので、ワンストップで工事をするという点にはこだわりを持っています。
‒事業にやりがいを感じるのはどのような時ですか。
吉田氏:施工する前は汚れていたり、打ちっ放しのコンクリートが見えるような無機質な空間が、人の暮らす場所になっていくのを見た時にはやりがいを感じますね。
施工を行うためにはたくさんの人の手が必要なのですが、人間同士なのでどうしてもトラブルが起きることもあります。しかし、反対に人との関わりが上手くいって成功する案件も多く、皆が笑顔で作業を終わらせることができた時には達成感がありますね。
また、社内だけでなく社外のお客様とも繋がることで、様々な人と知り合い、自分たちのできることが広がっていくというのは、建築業界の良い面だと思いますね。
「ピンチをチャンスに変えたい!」
‒起業に至ったきっかけについて教えてください。
吉田氏:内装の仕事自体はとても楽しいと思っていたのですが、身近な人たちの仕事のやり方や人との関わり方に対して「もっとこうすれば良くなるのに」と感じ、この仕事環境を変えたいという想いや親方を超えたいという向上心から独立を選びました。
その後独立して2~3年で法人化したのですが、そのきっかけは政権が変わったことによって建築業界にも大きな影響があったこと。仕事が無くなってしまったり、一つの案件に対する金額が下がったり、それによって疲弊している人も多かったです。
私も例外ではなくその状況に翻弄され、苦しんでいたんですが、いっそこのピンチの中で法人化してしまおうと思ったんですよね。環境が変われば、何かが変わるんじゃないかと思ったんです。そして「ピンチをチャンスに変えたい!」その一心で法人化しました。
今年の9月で誠建産業株式会社は10年目を迎えるのですが、勢いで法人化したのにも関わらず、ここまで来れたのは、運とステークホルダーの皆様のおかげだと思っているんです。だからこれからは、しっかりと目標や目的を掲げて、この仕事に人生を懸けて皆様へ恩返しをしたいと思っていますね。
仕事にやりがいと使命感を持てる環境を作る
‒今後の目標について教えてください。
吉田氏:建設職人はこの業界で働くことに対しての自己肯定感が低い人もいらっしゃって、ともすれば悪いイメージも持たれがちな業界自体の雰囲気を変え、「私はこんな仕事をしているんだ」と働いている人がプライドを持てるような仕事にしたいんです。
勿論全員がそういった状態なわけではありません。しかし私は昔、自分の仕事に対してプライドを持ちきれない時期がありました。自己肯定感の低い理由として建設職人は建物を実際に使うお客様と顔を合わせることがほとんどないため、感謝を伝えてもらう機会や喜んでいる姿を目にする機会が少ないことが挙げられると思っています。そういったことを1つずつ解決して、やりがいのある、使命感を持てるような環境を作りたいですね。
私は建設業の経験しかないこともありますが、この仕事が本当に好きで、だからこそ業界全体の環境を改善していきたいと思うんです。
結局何のために仕事をするのかは人それぞれで、その答えを出すのも難しいと思うんですよ。もちろん生活のため、というのは大前提にあると思うんですが、誰かのため、社会のために自分が役立っていると思ったときに働く喜びを感じられるんじゃないかと、私は考えているんです。
だからこそ、誠建産業株式会社の事業を社会貢献に結びつけていきたいと考えていますし、働いている人たちがそれを自覚できるようにしたい。そんな環境を作るという目標を掲げて、次の10年に挑んでいきたいと思っています。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原