株式会社3W
川中子 輝昂
POSTED | 2020.05.20 Wed |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:人材(採用・派遣) 創立:5〜6年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoB |
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中堅層の中途採用から戦力化までワンストップ支援
鳶、高卒認定、早大、学生起業…異色の代表取締役Topics
今回のインタビューは、企業への中途採用支援を展開する株式会社3Wの川中子氏にお話を伺います。「視野が狭い」と言われたことをきっかけに異色の転身を辿り、学生時代に起業をされた川中子氏。サービスの特徴や、人材事業を立ち上げるに至った想いについてお聞きしました。
株式会社3W 社長 川中子 輝昂氏のONLY STORY
企業の世界観の理解から始まる中途採用支援
–株式会社3W(サンダブ)の業務内容をお聞きします。
川中子氏:弊社は、主に不動産やSES、飲食、通信系など労働集約型の企業への中途採用の支援から、その後の定着・戦力化までのサポートをワンストップで提供しています。
具体的には、中途採用の求人広告を扱ったり、社内向けのインフォグラフィックス動画を提供し、人材を採用したい企業の歩留まり改善を図ります。
また最近では、SNSを活用した採用手法や、求職者の特性・適性検査なども扱っており、Web面接に対応したツールも導入しています。
–同業他社と比べて、御社の強みはどこにありますか。
川中子氏:弊社はほぼすべての大手求人媒体を扱っているので、求人広告を打つ際のチャンネル選定をフラットに行えることが強みですね。
また、その後の打ち出し方に関して、日本一の売上高と取引社数を誇る弊社グループが蓄積したデータや過去事例などを活用しているので、提案内容は他社よりも抜きん出ていると思っています。
採用できたところで終わりとは考えていないので、採用をご希望の企業に対して2人1組のフォローアップ体制を組み、企業の了承を得たうえで入社後もサポートをしていることも強みです。
弊社のスタッフは平均年齢24歳の若手が中心なので、フットワーク、スピード感、エネルギーも相当なものだと思います。
–採用支援において大切にしていることや、求人対象の傾向についてお尋ねします。
川中子氏:ITエンジニアでも営業マンでも集められますが、ハイエンドな人材を求めるよりはある程度のスキルを持った中堅層以下が中心であり、年収は600万円以下の層がメインとなっています。 そのため、人数が欲しい企業に向いています。
また、採用支援においては企業が目指す世界観をまず知ることが大切だと考えているので、一般的には必要人数ありきで検討し始めるところを、弊社はその企業の世界観を聞いてしっかりと理解したうえで求人内容の詳細を詰めることにしています。
–お客さまの反応はいかがでしょうか。
川中子氏:思うように応募が来ない場合、弊社が一緒になってスカウト文を考え、次の一手を明確にするなど、手厚いフォローアップが好評です。
「視野が狭い」のひと言から異色の転身
–3W立ち上げに至る経緯を伺います。
川中子氏:私は19歳まで鳶職人だったのですが、その時に「お前は視野が狭い」と指摘してくれた人がいて、そのひと言をきっかけに高卒認定を経て早稲田大学に入ったんです。入学後は、私も若者に「ヒトの可能性を広げる」転身の機会を提供したいと思い、LINGsという会社を2年生の時に立ち上げました。
当初は大変な時期もありましたが、その後は右肩上がりに業績も伸び、今では80人規模の会社となりました。しかし、私の言葉が若者にきちんと伝わる影響力を持つためには、資本主義社会においてはどれだけお金を回せているかが重要になると私は思っています。
そこで、もっと売上をあげられるビジネスを考えた時にITでの起業に思い至り、機会に恵まれて現親会社である「ネオキャリア」に出資していただき、2019年3月に3Wを立ち上げました。
–3Wを立ち上げて、思うところをお聞かせください。
川中子氏:LINGsを立ち上げたときのメンバーは立ち上げマインドを持っていましたが、3Wのスタッフはネオキャリアの看板が後ろ盾にあるためか、どうしてもサラリーマン志向が強いようで、危機感に乏しい傾向が感じられます。
やはり立ち上げ時の苦労や厳しさを経験していないだけに、当事者意識を持つことは難しいのかもしれず、そこに会社経営の理想と現実のギャップがありますね。
もちろん、自分と他人との価値基準が異なっていることをあらためて認識し、相手目線でものを見られるようにもなったので、成長もありました。また、ネオキャリアの経営陣から学ぶものもたくさんありますね。
–ITでの企業において人材サービスを選ばれた理由は何だったのでしょうか。
川中子氏:企業はヒト、モノ、カネ、情報の4つの経営資源がそろうことが理想ですが、実際には理想と現実のギャップが存在していることが多いと思います。
そこで、まずはヒトの可能性を広げるための支援をすれば、その結果企業に良い人材が集まり、やがてモノもカネも情報も得やすくなると思ったのが、人材事業を選んだ理由です。
弊社の経営理念である「すべての『ヒト』が情報を通じ、理想を実現できる世界を創る」は、ヒトの可能性を広げることから始まります。求人広告も若者に選択肢を提供するものですから、新たな可能性の道を開くものだと思っています。
上場し、子どもたちに夢の連鎖を起こしたい
–今後の目標をお伺いします。
川中子氏:現在ほとんどの求人媒体はGoogle上にプラットフォームを置いていますが、今後を考えると、SNSを使ったブランディング、認知、採用を展開する戦略も必要になると思いますので、注力していきたいですね。
また、私たちの言葉がより影響力を持つために、5年以内に上場したいと考えています。
野球選手やYouTuberになりたい夢をもつ子どもはたくさんいますが、経営者になりたいという声はあまり聞きません。20代で上場する経営者が十数人しかいない中、私の経歴でも上場が果たせることを見てもらい、高校生から中学生、小学生へと夢の連鎖を起こしたいと思っています。
–その他、社会にどのような影響を与えたいとお考えですか。
川中子氏:弊社や私自身の発信を受け止めた人たちが、常識にとらわれない世界観があることに気づいてほしいと思っています。
–最後に、読者へのメッセージをお願いします。
川中子氏:弊社は企業様にしっかりと寄り添って採用支援全般をさせていただいています。採用以外の経営課題についてもご一緒に解決策を模索し、お力添えしますので、ぜひお声がけいただきたいと思っております。
執筆=増田
校正=米山