株式会社しるべ

海前 賢明・高橋 紀如

「紹介前の育成」が企業を救う。「一億総天職」社会へ

軸磨き&高精度マッチングで“脱・母集団形成”を実現
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「売り手市場」の煽りを受け、企業の人材争奪戦が過熱する昨今。

様々な採用サービスが乱立する中、株式会社しるべのサービスは、実にユニークで人間味溢れ、それでいて理に適っている。学生自身の軸を形成し、実践的実力が身につく教育を施し、活躍人材に成長したら、合う企業とマッチング――この仕組みを介すれば、学生と企業のマッチングの精度は驚くほど向上するという。

同社で学生の育成を担う高橋氏と、紹介を担う海前氏にお話を伺った。


自分に合う企業や職業、夢が見つからずに悩んでいる学生や自社に合う学生との出会いを探している企業の担当者がいれば、ぜひご覧いただきたい。

自分軸を磨き上げる独自の人材育成方針・プログラムと母集団形成で消耗しない本質的な採用マッチングとは?

迷走する採用市場。今こそ「母集団形成」から脱却せよ


―高橋さんは、主に学生の自己形成サポートと実践的育成カリキュラムを備えたコミュニティを運営し、学生が社会で活躍できる土台の実力を身につけられるよう支援してこられたと伺っています。

昨今の新卒採用市場を、高橋さんはどうご覧になっていますか?

高橋氏:人手不足が加速する中、多くの企業が母集団形成、つまりどれだけ多くの学生を集めるかに躍起になっています。一方で、どれだけ多くの学生に会っても、いまいちピンとこない、というお話をよく聞きます。

私は、その要因は「学生達が無個性に見えてしまうこと」だと思っています。一人一人の個性が見えづらく誰を採るべきなのか分からないから、とりあえず数を集めよう、となってしまう。

―学生達が無個性に見えてしまう原因は、何なのでしょうか?

高橋氏:現行の就活では、学生たちは、自己形成が未完成なまま一斉に就職活動を始めます。友人や親を横目に、なんとなく上手くやれる子が成功しますが、上手くやれない子は上手くやれる子たちを真似して成功しようとします。これでは学生が無個性に見えても仕方ありません。

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でも、学生達はもともと無個性なわけではなく、個性を発見する機会や自己表現の機会を得ていないだけです。機会さえ得られれば個性はもっとカラフルに花開きます。企業からも違いが見え、学生自身も仕事選びの軸が見えてきます。

「しるべ」は、企業と学生の間に入ってそのお手伝いをしているのです。具体的には、学生の自己形成サポートと実践的育成カリキュラムを備えたコミュニティを運営し、社会で活躍できる土台の実力を身につけた学生とその人材を求める企業とをマッチングしています。

活躍人材を多数輩出する、独自のカリキュラムとは


―育成の具体的なカリキュラムについて教えていただけますか?

高橋氏:まず、大きく3段階あるうちの1つ目が、今お話した自己表現の機会である週1回の「ワークショップ」です。ワークショップに通う学生たちは心理的安全性のある自己表現がしやすいコミュニティに身を置き、さまざまなアウトプットを行っていきます。ここでは、とにかく自己表現を通して、自分の個性や強み、自分の軸、ひいては仕事選びやキャリアについての考え方を理解していきます。

このワークショップは今では学生の一部が自ら運営していて、彼らをみて自分も運営をやりたいという子が出てきます。そういった子達が次に進むのが「リーダークラス」です。日本の若者が世界を動かすには避けて通れない「リーダーシップ」。それをいわゆる立場やスキルの話ではなく、「人としての在り方」といった観点で伝え、コミュニティ運営という実践を通じて身につけていきます。

ここで学生が学ぶのが、「価値の循環」という概念です。

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ビジネスとは、例えるなら海と山の関係。海では簡単に手に入る塩が、山では貴重品になる。山では寒さをしのぐ毛皮が手に入るが、海では難しい。こんな風に、自分にとって当たり前の個性が、相手にとっては価値になることがあります。この「価値の循環」の輪を広げていける人が、強いチームを作れるリーダーです。

「リーダークラス」に集まる10人程のメンバーは、最初は互いの価値に気付かない「烏合の衆」ですが、12週間かけて互いの価値を循環させ、一致団結して目標をクリアします。

―素晴らしいですね。3つ目のクラスでは、どんな力が身に付くのでしょうか?

高橋氏:3つ目のクラスは「メンタークラス」です。メンタークラスではここまでで身につけた個人対個人の「価値の循環」を、しるべという団体を代表し、他の団体に対して起こしています。組織対組織、もしくは個人対組織における価値の循環です。

こうした活動の根っこにある私たちのミッションは、「世の中をわくわくさせるかっこいい大人を増やす」こと。世の中をわくわくさせる大人とは、この価値の循環を世界に対してできる人のことだと思います。

One for the world, The world for one. 

社会をわくわくさせることができるかっこいい大人に対しては、社会が応援してくれると信じ、価値の循環が出来る学生達を育てています。

「心理的安全性」を大切にしている理由と原体験とは。


―学生達の個性の開花、自己表現をサポートするうえで大切なことは何でしょうか?

高橋氏:一番大切にしているのは、発信することへの心理的な安全性を確保してあげることです。

例えばこれまでオモテに出ることが苦手だった子が、急に就活で色々なコミュニティに顔を出しても、自己主張できず振るい落とされてしまいます。そこで「しるべ」では、まずはどんな子も安心して来ることができて、発言が受け入れられて、お互いのアウトプットを応援しあう組織文化を構築してます。すべてのカリキュラムは、この組織文化の上で初めて機能します。

安心して自己表現できるようになることで、今まで言えなかった、自分の中に薄っすらとあった軸が見えてきます。

また、人の話に対して、それは自分も好きだな、それはあんまり共感しないな、など他者との差でも自分を発見します。こうして軸がはっきりしていき、ある時、僕の夢はこれだ!というのが見えてくる。その結果、どういう企業でどういう成長をすべきかも見えてくるわけです。

―なぜ、このようなプロセスを大切にされているのでしょうか?

高橋氏:わたし自身、幼少期に人付き合いで失敗して、自己表現が出来なくなった体験がありました。

そのまま自分の殻にこもり、受験にも失敗して逃げるようにアメリカに渡ったのですが、そこで人生が変化しました。言葉がうまく通じない環境に身をおき、文化・背景が異なる外国人と日々接する中でアウトプットを超高速で練習する機会になったのです。そこから、止まっていた自己形成が高速で進んでいきました。

自身の体験から、自分と同じように何らかの理由で自己表現が出来なくなった子たちに、それぞれの個性を花開かせる場を提供したいと考えるようになりました。

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―原体験があったからこそ、学生さんの育成に信念と自信を持っておられるのですね。

高橋氏:その通りです。

卒業した学生達は皆、社会で活躍できる本質的な力が身に付いています。創業当時の一期生はもう30歳近くなっていますが、大手・ベンチャーに拘らず、自分の軸で入った企業で今も活躍しています。名の知れた会社で非常に重要な役割を任されている子も多数います。

有名な一部上場企業で、新卒は営業でしか採らないはずの会社に入った子が、本人の特性を認められて営業以外からスタートし、短期間で役員のそばで働くようになったという印象深いケースも。企業からみても、その子の軸や実力差が他の子と比べて顕著だったのだと思います。

また、いわゆる人気の業界ではなく一般的な学生からは不人気になりがちな業界をあえて選ぶ学生がいるのも、「しるべ」に通うしるべ生の特徴かもしれません。自分軸がみえることで、本当に進むべき道を選ぶ際に人気不人気にとらわれなくなっていくからだと思いますね。

―企業の目から見ても学生の個性や強みがよく見えるため、ミスマッチが少ないのですね。

高橋氏:マッチングの際には、我々から企業に学生を紹介するだけでなく、企業が直接学生に関わり交流する「スポンサー企業」という制度もあります。ご参加くださる企業には学生達の成長をありのまま見て頂くようにしていて、交流の場でそのまま採用に至るケースも多いです。

一方で学生も、企業から「頑張ってね」と期待をかけて頂くと嬉しいらしく、一緒にゲームや飲食をする機会を通じて企業側のリアルな雰囲気を知ることができるので、彼らからしてもマッチングの精度が非常に高いと感じているようです。


スポンサー企業に大手か、人気企業か、そういった表面的なことは重要ではありません。直接学生を口説いて頂くことで、人柄が伝わりやすくカルチャーフィットしやすいのが特長なので、組織風土や社員さんに味がある会社なら、必ず入りたいと思う学生に出会って頂けると思いますね。

精度高く、100社、1000人のマッチングを実現


―確固たる軸と実践的な実力を身につけた学生達の紹介を担っているのが海前さん。コンサルティング会社に入社後、複数社の人事も経験し、人材紹介、採用コンサルティングとさらに幅広く経験され、「しるべ」へ。同社ではこれまでに100社、1000人の高精度なマッチングを実現されてきた伺いました。

学生と企業のマッチングの際に意識していることは何ですか?

海前氏:その学生が何を大事にしているかという「自分軸」を、必ず明らかにします。自分軸とは、言い換えると「企業選びの基準」であるため、マッチングには絶対に外せないのです。一方で、企業が求める人物像として外せない要素、これも軸です。軸がマッチした採用を行うよう徹底するだけで、ミスマッチはかなり減るので、ここを徹底追及することが私のマッチングポリシーです。

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―両者の軸の言語化は、かなり難しいのではないかと思うのですが、どのようにされているのでしょうか?

海前氏:そうですね、仰る通りの理由で、企業も学生も軸が明確になってないケースは実に多いです。企業ですと、世間一般の優秀人材と実際に自社にマッチする人材が微妙に違うケースがあります。学生も、大手志向と言っても、本当に合う場所は違うだろうなというケースもよくあります。

ポイントは、軸を願望や憧れだけで作らないことです。適性や相性を無視してはいけません。

例えば、海外志向かつ大手で働きたいと考え、憧れの商社に頑張って入れたとします。そこで早く世界を股にかけて活躍しようと思っていたのに、入って下積みに10年がかかるということに気づき、すぐに辞めてしまう学生。これは軸を憧れだけで作るミスマッチの初歩です。

また、逆のパターンも良くあるのですが、早く成長したいという学生がいて、そのために若いうちから裁量権を任されるのが一番だと思って、急成長中のベンチャーや裁量権の大きさを売りにしている会社を探すとします。ところが、実は本人は、真面目に一つ一つできることを増やしていき、愚直にやり続けることで成長するタイプだったりする。

そうすると、裁量権もあるが、真面目にコツコツと着実な成長を大切にする社風のほうが合うわけです。ここを明らかにしないで、自由で、派手で、丸投げが基本の会社に入ってしまったら、本人も会社も不幸ですよね。

憧れだけで軸を作るケースは時間を掛けて情報を集めれば自分でもミスマッチを防げるのですが、適性や相性といった目に見えないものは入らないと分からないことが多く、それを言語化し、理解している人間が見ないとマッチしているか判断がしづらいものです。本当に大切なことであるにも関わらず。

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もちろん新しい風を吹かせるためにちょっと毛色の違う子を採用することもありますが、根本の価値観が合っていないとすぐに辞めてしまいます。そういうところを丁寧に確認して、できるだけミスマッチのないようにすり合わせをしています。

―100社、1000人に対してそれらを行ってこられたのは大変だったかと思いますが、なぜそこまで情熱を持ち続けられるのでしょう?

海前氏:私自身の経験上、ファーストキャリアは人生に非常に大きな影響を与えると思っているので、その新卒におけるミスマッチを防ぎたい想いが強くあります。その原体験は、大学時代にあります。

当時、就活支援を行う学生団体の代表をつとめていた友人に、一緒にやらないかと声をかけてもらい、自分の就活経験を活かして後輩の力になる喜びを知りました。卒業後は人材系には行かずコンサルティング会社に入ったのですが、様々な企業を見て、人事の上流に経営があることを実感できました。その後、複数社の人事も経験し、人材紹介はもとより、採用のコンサルティングも行いましたので、それらの経験がいま企業を支援させて頂くうえで役立っていると思います。

特に経営理念や事業戦略、企業風土の重要性を知っているからこそ、ここまで企業に入り込めますし、学生と企業の両方の立場に立てている感覚があります。

―まさに、学生と企業の間にふさわしい存在ですね。

海前氏:ありがとうございます。手前味噌にはなりますが、私は自分が担当する会社の一次選考ができるくらい企業理解を目標にマッチングを行っています。

人事を代行する感覚で、企業の魅力を洗い出して学生に動機付けもします。会社説明会や合宿、その他のイベントなどに参加して、内側から会社を見ることもあります。面接の都度フィードバックも密に貰いますし、面接の同席も行うこともしばしば・・・「ここまで入り込んでくれる紹介会社は初めてだ」と、よく言われます(笑)。

学生に対しても、キャリアカウンセラーとして自分軸を明確にするために、必ず2時間以上かけて面談します。私が紹介した学生は、一次面接通過くらいのレベルで見てもらえることを目標にしているためです。

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―その結果が、驚きのマッチングの精度に繋がるわけですね。

海前氏:量より質。手間暇掛けた大手には真似しづらい方法を用いることによって、精度はかなり高くなっていると思います。

例えば、記憶に残っている学生で、「将来は沖縄でゲストハウスを運営、自分でコミュニティをつくりたい」という夢を持った子が居ました。彼は最初、役立つ専門性を身に付けるためにITやWebマーケティングの会社を見ていましたが、会話するうちに、彼が本当に求めているのは一緒に働く人たちの価値観の一致とコミュニティの構築スキル、つまり組織構築力だと感じました。

そこで、当時話題になっていた「ティール組織」という組織構築手法の最先端を行く企業を紹介しました。業界的にはこれまで受けたことのないような会社でしたが、ビジョンや価値観もきっと合うと思って自信を持って紹介した結果、役員面接で物凄く話が盛り上がったらしく、とんとん拍子で入社が決まりました。

「良いマッチングにはドラマがある」ということを改めて実感しましたし、本人が気づいていない本質にアプローチをしている点が求人広告や普通の人材紹介では生まれなかったケースだと思うので、とても嬉しかったですね。こういった想いのもとに、これからも「しるべ」にしか出来ない採用を実現していきたいと思います。

すべての人に天職を。しるべが世界を変えていく。


―最後に、おふたりは今後「しるべ」を通して世の中にどのような価値を提供していきたいとお考えですか?

高橋氏:世の中を変えていくかっこいい大人を輩出することです。社会で活躍するための力をつけた学生を世に送り出し、私達ならではの「マッチングの精度」を活かして、学生本人、企業および社会、ひいては世界に貢献していきます。

海前氏:世の中のすべての学生と企業に、相思相愛の大切さ、天職をみつけることの素晴らしさを知ってもらいたいです。「一億総活躍」社会という言葉がありますが、私は、「一億総天職」社会をつくりたいという想いでやっています。まずは自分の目の前の一人一人、一社一社から、その世界を実現していきます。

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編集後記


個性がないと言われる学生。魅力がないと言われる企業。

一部の学生と企業がそれぞれに就職・採用活動に悩む中、「しるべ」のような存在は希望の光といえるのではないでしょうか。

「一般的」「普通」の陰に隠れた自分が知らない本当の自分・自社が知らない本当の自社を一緒に見つけ、磨き、就職・採用に繋げていく。そこにこそ、出会うべき者同士が出会いにくくなったこの時代の就活・採用の肝があるように感じます。

自分軸や夢が見つからず不安を抱える学生は高橋様。自社に合う人材と出会うための採用戦略の構築に懸念を抱える企業は海前様。それぞれの出会いが、不安と懸念を払しょくしてくれるはず。

ぜひ一度、株式会社しるべへ問い合わせてみてはいかがでしょうか。

「しるべ」が展開するコミュニティに参加したり採用支援・人材紹介を受けることで、いまよりも出会うべき企業と出会える就職活動、出会うべき人材と出会える採用活動に繋がるようなきっかけをいただけることは間違いない。


執筆=大塚(Nutcracker)
編集=山崎
撮影=吉田

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