株式会社ナウい

桑山 裕史

おひとり様に明るい未来を!

人と人を繋ぎ、無縁社会の悩みを解決する会社
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株式会社ナウい 社長 桑山 裕史氏のONLY STORY

シニアのお客様との関係から見えた新ビジネス


歯止めがかかることなく進む日本の少子高齢化。国内の4人に1人は65歳以上という時代を迎えている今、単身で孤独を抱えながら生活する高齢者も増えている。
株式会社ナウいはそんな高齢者の心を満たすべく、人と人をつなぐ絆づくりを支援している会社だ。
シニア層向けのサービスを提供しており、これは桑山裕史社長の過去に携わったビジネスが大いに関係している。

大学卒業後、大手通信販売会社に入社した桑山社長。営業部署で新人の時から売上げトップの成績を誇り、最年少で支店長や営業部長を歴任した。
シニア層がメインターゲットのビジネスで、お客様1人1人との関係を大切にしてきた桑山社長は、お客様とのやり取りの中で、誰からも求められていないと感じる高齢者の方々の姿を目の当たりにする。

「シニアの方は皆さんお元気で自活できるぐらいの体力をお持ちです。学歴も高く知的好奇心も高いのに、社会に還元する機会を得る事が少なくて虚無感に襲われている。すごくもったいないことです。
また、高齢者が若い方と接するとアンチエイジング効果があり、元気になるということも医学的に言われています。
そういった世代間の交流を活発にできれば、少子高齢化で労働力不足の問題も解決できるかもしれないし、人との関わりが減ってきているという社会問題をクリアできるかもしれないと思い、シニア向けのビジネスをしたいと考えました。
私はこれまでに培ったノウハウも実績もある。社会人になる時に30歳で起業するという一つの目標を持っていましたので、ベストタイミングである2009年の12月に独立しました。」

前職の営業職では、お客様と一緒に会食したり、誕生日にプレゼントをお届けしたり、直筆の手紙や旅先から絵ハガキを送付することでお客様と繋がり、地道に信頼関係を築いてきた。
そんな桑山社長だからこそ見えたシニアのお客様の姿。そこから新しいビジネスにつながった。

日本の少子高齢化を食い止めたい!


現在は3つの事業をメインに行う株式会社ナウい。

1つ目の事業が結婚相談事業である。
もともとは、長年結婚せずに独身生活している方やパートナーを失ってしまった方の、話し相手がほしいという要望から生まれたシニア向けの結婚相談サービス。
しかし、ご自身の息子や娘に結婚してもらいたいというお客様の要望に応えて、現在は20代~40代の若い世代向けの結婚相談サービスとなっている。
このサービスには、お客様の要望を汲んだだけではなく、日本の少子高齢化という大きな社会問題を食い止めたいという桑山社長の想いが込められている。

「現在の日本では、5人に1人が50歳にまでに1度も結婚していません。20代、30代の方の場合にはもっと拍車がかかると思ったんです。生涯未婚率は何もしなければさらに上がってしまう。今の日本では結婚しなければお子さんは産めないし育てられない為、少子高齢化対策として、それを支援する必要があると思って結婚サービスを始めました。」

2つ目の事業が単身の高齢者とシングルマザーのシェアハウスだ。
一戸建て物件の1階部分に高齢者世帯、2階部分にシングルマザー世帯が住み、相互に助け合いながら生活することを支援するサービスだ。特徴としては新たに物件を作るのではなく、単身者が住む空き部屋を活用する。
単身高齢者の方にとっては、誰かと住むことで寂しさを解消でき、困っている人を助けるという社会的な満足感を得られる。
シングルマザーにとっては、子どもを誰かに見てもらえることで労働時間を延ばせたり、誰かに支えられているという安心感につながったりする。

子どもにとっても、世代の異なる方との触れ合いによって新しい発見や学びの機会が得られるかもしれない。多くの問題を解消できるビジネスモデルだ。共同生活のトラブルを回避するために、入居前の体験会や入居後の運営ルールの作成、スタッフによる定期的な巡回も行う。

そして、3つ目の事業は、2015年に始めた「Thanks Mom&Dad」というECサイトだ。
年配の方が喜ぶ商品やサービスを揃え、遠方に住む子どもが父の日、母の日、敬老の日などにプレゼントを送ることができる。プレゼントを発送して終わりではなく、その使い方までも教えてくれるサービスにしていく方針だ。大きな社会問題の解消にもつながるこれらのサービスには、株式会社ナウいの一貫したコンセプトが垣間見える。

「単身のお客様の結婚、育児、住居など生活や将来の悩みを解決し、無縁社会での弊害を解消するというのが弊社のコンセプトなんです。」

無縁社会から人と人が繋がる有縁社会に


株式会社ナウいのテーマは「繋ぐ」。

人間関係が希薄になりつつある現代社会を、人と人が繋がる社会にしたい。そして、当社自体も、会社や人との繋がりの中で、短い期間に多くの変容をしてきたので、社会と共に成長したい。と桑山社長は言う。

「便利になればなるほど、会話をせずにメールやSNSだけで終わりにする。それでは表情やニュアンスが伝わらないことがあります。温かさやぬくもりを感じられるような社会にしたいと思っています。」

そして、出会ったお客様とは、一度限りのサービスを提供して終わりという関係ではなく、長期的な繋がりを持つことを目指している。

「例えば、結婚サービスをご利用して結婚したら、その後に続く住宅や子育てなど、求められるなら生涯かけて長期的にお付き合いをしていきたい。専門家の無料相談などのサービスやイベントも今後検討しています。経営的には、2020年度に新規株式公開というのは1つの目標です。」

人と人とのつながりを誰よりも真剣に考えてきた桑山社長だからこそできる、絆づくりを支援するビジネス。

今後高齢者や単身者が増えると予想される日本では、更に求められる企業になるだろう。


編集=勝野・山崎

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