ビジネスマッチングアプリは、ビジネスパーソン同士の出会いをサポートし、ビジネスにおける人脈を広げるきっかけを作るツールです。
これまで主流だった異業種交流会やセミナーによる人脈作りは、時間と労力をかけて会場に行くまで、どのような人たちが参加しているのかわかりませんでした。一方、ビジネスマッチングアプリを使えば、自社に最適なビジネスパーソンと手軽につながれます。
ビジネスマッチングアプリはサービスごとに特徴が異なるため、それぞれの特徴を理解し、自社に合ったものを利用すべきです。そこで本記事では、おすすめのビジネスマッチングアプリを紹介し、メリットや注意点についても解説します。
ビジネスマッチングアプリとは、条件にあった人材や企業とのマッチングを支援するアプリのことを指します。アプリに登録することで、同じアプリ内に登録しているビジネスパーソンにアプローチできます。
アプリによっては、経営者や決裁者、または特定の業種・業界に属する人が多く登録している場合があります。目的に合わせてアプリを選ぶことにより、効率よく自社に必要な人脈を作ることができるでしょう。
例えば、以下のような目的で利用することができます。
また、アプリはスマホやPCから空いた時間に利用できるため、多忙なビジネスパーソン同士でもマッチングしやすい仕組みになっています。
ビジネスマッチングアプリはすべての人におすすめできるものではないため、あらかじめメリットや活用方法を理解する必要があります。
以下の記事では、ビジネスマッチングのメリットと活用方法、導入を成功させるコツなどについて詳しくご紹介します。
ビジネスマッチングアプリには、各企業やビジネスパーソンの情報が登録されています。検索機能やおすすめ機能にて、探している条件に合った相手を絞り出します。
その中からプロフィールを見て気になった相手にリアクションを送るというのが基本的な仕組みです。お互いに興味を示しマッチングが成立すると、メッセージのやりとりが可能になることが多いです。
また、アプリに登録していると、自分の情報を見た相手からアプローチされる場合もあります。予期していなかった相手とのマッチングが、新たなビジネスチャンスにつながることもあるでしょう。
検索機能やおすすめ機能の仕組み、気になる相手へのアプローチ方法など、アプリの特徴はそれぞれ異なります。利用目的に応じて、最適なアプリを選ぶことが重要です。
ビジネスマッチングアプリは必ずしもすべてのビジネスマンにおすすめできるものではありません。主に、以下のような人におすすめのアプリです。
ビジネスマッチングアプリは、営業ツールとして活用することで、ビジネスの幅を広げることができます。たとえば、自社では消化しきれない仕事を外部へ委託したい経営者など、営業に活用するビジネスマンは多く存在します。
ビジネスマッチングアプリ上では、自身の会社の事業やスキル、成果物を公開することで、良い出会いがあるかもしれません。
人事採用に使いたい人も、ビジネスマッチングアプリに適しています。
ビジネスマッチングアプリ上では、専門的な技術を持ったフリーランスや副業人材も多くアカウントを取得しています。
ビジネスマッチングアプリではこうした人材とすぐに面談につなげやすいため、スピーディーで効率的な人材確保に向いています。アプリを採用ツールとして利用することで、効率的な人材採用に活用できます。
ビジネスマッチングアプリは、フリーランスや副業人材、経営者とコミュニケーションができるため、ビジネスの情報交換をしたい人にも適しています。
ビジネスマッチングアプリは同業種、異業種のビジネスパートナーとの人脈を広げたい人にも向いています。良いビジネスパートナーと出会えば、新規事業の立ち上げや事業拡大につなげることができるでしょう。
ビジネスマッチングアプリを利用する場合、まずは何に活用したいか目的をはっきりさせましょう。活用方法を明確にすることは、適切なアプリを選ぶことにもつながります。
主なマッチングアプリの活用方法は以下の4つです。
それぞれについて解説していきます。
ビジネスマッチングアプリを活用することにより、効率よく協業相手を見つけられます。多くのアプリは条件検索で企業を絞り込み、気になる相手の情報をチェックできる仕組みになっています。
このシステムを利用すれば、自分で企業サイトを検索したり交流会で直接情報を聞き出したりするのと比べ、アプリ内で素早く多くの企業や人物の情報を確認できます。アプリの機能によってそのまま相手にアクションすることができるため、マッチングまでの流れもスムーズです。
普段は接点のないさまざまな業界の決裁者とつながりたい場合も、ビジネスマッチングアプリが役立ちます。決裁者とは、経営者や部署のトップに立つ決裁権を持つ人のことです。
例えば、自社のDX化を検討している場合、IT業界にいる決裁者に話を聞くことにより深い知識を得たり、業務の依頼をしたりすることができます。また、現在はつながりのない業界へ営業をかけたい場合も、決裁者とマッチングできれば商談がスムーズに進みます。
このように、さまざまな業界の決裁者とつながることによってビジネスの可能性が広がります。アプリによって登録者の傾向が違うため、決裁者とつながりたい場合は、決裁者が多く登録しているアプリを選ぶとよいです。
自社で採用する人材探しにも、ビジネスマッチングアプリを活用できます。アプリには個人の最終学歴、経歴、スキルなどのヒューマンリソースの情報が登録されています。これらを元に採用したい人材を探すことが可能です。
近年では、就活中の学生や転職活動をしている人が、企業の詳細情報を得るためにビジネスマッチングアプリを活用している場合もあります。個人で登録するタイプのアプリを利用すれば、自社の求める人材や自社に魅力を感じてくれる人材とマッチングできる可能性が高いです。
ビジネスマッチングアプリは情報収集にも活用できます。これまで見込み客の情報収集をするには、直接企業へ足を運ぶ、電話をかける、検索をしHPを確認するといった時間と手間がかかる方法が主流でした。しかし、ビジネスマッチングアプリを利用すれば、目的に合う企業の情報を手間をかけることなく収集できます。
例えば、登録されている企業情報の一覧をチェックするだけでも、見込み顧客の情報を収集できます。アプリによってはAIによる分析機能があり、条件に合った企業の「企業情報」「事業内容」「アプリ利用目的」などの情報を簡単に得られる場合もあります。
また、興味のある企業とマッチングできればアプリ内でメッセージのやり取りが可能になるため、相手との交流を通してより専門的な情報を得られるでしょう。
ビジネスマッチングアプリと一口に言っても、アプリにより特徴やクオリティは異なります。適切なアプリを選ぶために、以下3つのポイントを意識しましょう。
それぞれについて詳しく解説していきます。
まずは、ビジネスマッチングアプリを利用する目的を明確にすべきです。ビジネスマッチングアプリは種類により特徴が異なるため、目的にあったものを選ぶことにより成果が出やすくなるからです。
例えば、採用目的である場合、決裁者が多く登録しているサービスを使用してもなかなか成果は出ないでしょう。一方、協業する企業を探したい場合や商談を目的としている場合には、決裁者が多いサービスの方が成果が出やすいはずです。
利用目的を明確にした上で、目的にあったアプリを選びましょう。
口コミや実績もアプリを選ぶポイントになります。特に口コミを確認することにより、マッチングの実績件数だけでなく機能の使用感がわかります。
例えば「経営者とつながること」を強みとしているアプリでも、「希望条件に合った相手を見つける機能が充実していない」といった口コミが数多くあれば、質の高いアプリとはいえません。
実績については、マッチング件数だけではなくマッチングしたうちのどれ程がビジネスパートナーに発展しているのかなど、細かな内容までじっくり確認することによって、サービスの質が判断できるでしょう。
ビジネスマッチングアプリを選ぶ際には、利用者数を把握しておく必要があります。アプリに登録している者同士しかマッチングしないため、登録者や登録企業が多いアプリの方が、マッチングできる確率が上がります。
一方、利用者が少ないアプリは、条件に合う登録者が見つからない可能性があります。利用し始めてから相手が見つからないことがないよう、必ず利用数を把握しておきましょう。
ビジネスマッチングアプリは数々ありますが、自社に最も適したアプリを選ぶことが望ましいです。ここからは、おすすめのビジネスマッチングアプリを5つピックアップして紹介します。利用目的と照らし合わせ、アプリ選びの参考にしてみてください。
ビジネスマッチングアプリは数々ありますが、自社に最も適したアプリを選ぶことが望ましいです。ここからは、おすすめのビジネスマッチングアプリを5つピックアップして紹介します。利用目的と照らし合わせ、アプリ選びの参考にしてみてください。
チラCEOは、決裁権のある役職者に直接アプローチすることで、ビジネスチャンスを広げられるビジネスマッチングアプリです。ONLYSTORYは、約7,000名の決裁者が登録している国内最大級の決裁者マッチングサービスです。 審査を通過した決裁者のみが登録でき、サービス全体の累計マッチング数は20,000件を超えています。
毎日3名のおすすめ決裁者が紹介され、スワイプするだけでマッチングできます。BtoB企業の決裁者の登録が多く、無料で利用できることが特徴です。
アポレルは、決裁者へのアポイント獲得を支援してくれるビジネスマッチングアプリです。コンシェルジュからのサポートがあるがあるのが特徴で、アポ獲得の熱意が高いビジネスパーソンのみが登録していることから、アポ獲得につなげやすくなっています。
また、受注につなげるために、専門のコンシェルジュからフィードバックを受けることができるため、改善点を知るためにも役立ちます。
料金プランは、初期費用無料、月額利用料は要問合せとなっています。
CXOバンクは、SNSのように気軽にマッチングを進められるビジネスアプリです。投稿は24時間で自動で削除される仕様になっているため、その場の出会いを重視した設計になっています。
利用者は役員以上（CEO、CFO、COO、CTO、CMO、CHROなど）に限定されているため、決裁権を持った相手とのインスタントなつながりを求める人に向いています。
CXOバンクは無料で利用できるため、気軽に試せるのも魅力のひとつです。
Yentaの特徴は、組織の垣根を越え多様な人材とカジュアルにつながれることです。累計マッチング数は450万件を突破しており、在籍企業が9万社以上の日本最大級のビジネスマッチングアプリであるため、あらゆる属性のビジネスパーソンと出会えます。転職・採用、受注・協業・提携、起業・出資など、さまざまな目的で利用しやすいです。
また、Yentaには、毎日正午にAIが選んだ自分にぴったりの10人を知らせるレコメンド機能があります。会いたい相手がいれば画面を右にスワイプすればいいだけという、操作の手軽さも魅力です。マッチングが成立するとメッセージを送れるようになります。
料金は、マッチングできる人数や相手データの閲覧範囲によって、無料のフリープラン、月額1,000円のアクティブプラン、月額2,500円のアドバンスプラン、月額5,000円のプロプランの4つのプランに分かれています。まずはフリープランに登録し、使い心地を試してみるとよいでしょう。
Linkerは経営者層に特化したビジネスマッチングアプリです。社長・役員・フリーランスといった経営判断のできる決裁者に限って登録可能なシステムになっています。
登録プロフィールに合わせてAIが最適な経営者を紹介してくれる機能があり、紹介された中から気になる相手を選ぶだけでマッチングが完結します。忙しい経営者層でも手間取ることなく、非常に使いやすいUIが魅力です。
定期的に経営者が集まる名刺交換会なども開催されるため、複数の経営者とコミュニティを築きたい方におすすめです。全ての機能を無料で試すことができ、有料プランでも月額2,700円（税込）とリーズナブルに利用できます。
BizOn!は決裁権を持つ経営者やフリーランス（事業主）専用のビジネスマッチングアプリです。20万人の経営者が登録しているWebメディアを運営するWizBiz株式会社が作っており、ノウハウを活かしたマッチング率の高さが特徴です。サービス開始から1年1ヶ月で10万組以上のマッチングが成立しています。
ユーザー登録するだけで、アプリから毎日5名の経営者が無料で紹介される仕組みです。お互いに「興味あり」と意思表示をするとアプリ内で相手とチャットをすることが可能になります。フリーランスや経営者など立場が近い者と出会えるため、商談相手を探す場合はもちろん、仕事の話ができる仲間を作りたい人にもおすすめです。
完全無料で利用できるため、登録条件を満たしているなら、まずは使用感を試してみるとよいでしょう。
COLABOは、会社の代表取締役や執行役員などの経営層とつながれるビジネスマッチングアプリです。このアプリの魅力はマッチングの質です。登録した自己紹介文や得意分野などの情報を元にAIが経営者をおすすめするため、求める相手と出会いやすくなっています。
また、マッチングしてからしかメッセージのやりとりができないアプリが多い中、マッチングの前にメッセージのやりとりをして相手の雰囲気を知ることができます。相手へのオファー時には「目的」を入力し、事前にお互いが目的を共有し合えるため、信頼関係を築きやすい仕組みです。
審査を通過した法人役員クラスの経営層は、無料で利用できます。また、経営層とつながりたい経営者以外の人も月額9,800円で利用が可能です。そのため、経営層同士でつながりたい人だけではなく、経営層に営業をしたい営業担当者にもおすすめです。
fatchはファッションビジネスに特化したビジネスマッチングアプリです。ファッション業界の活性化を目的に、業界で働く人や業界と関わりたい人との出会いを提供しています。
登録時に情報を入力した後は、毎日おすすめされるユーザーを「興味あり」か「興味なし」でスワイプするだけです。お互いが「興味あり」であればマッチングが成立し、メッセージのやりとりが可能になります。
業務の効率化や売上アップのために情報交換をしたい場合、ファッション業界でキャリアアップを目指す場合、業界に進出したてでコネクションを作りたい場合など、あらゆる目的で利用でき、料金は無料です。
近年では、このような特定の業界に特化したビジネスマッチングアプリも出てきています。求める業界に特化したアプリを利用することにより、効率よくマッチングできるでしょう。
ONLYSTORYは、約7,000名の決裁者が登録している国内最大級の決裁者マッチングサービスです。 審査を通過した決裁者のみが登録でき、サービス全体の累計マッチング数は20,000件を超えています。
毎日3名のおすすめ決裁者が紹介され、スワイプするだけでマッチングできます。BtoB企業の決裁者の登録が多く、無料で利用できることが特徴です。
ビジネスマッチングアプリは、経営者や経営層だけが使うものではありません。特に最近では、会社員やフリーランス向けに多くのビジネスマッチングアプリが提供されています。そこで次に、会社員やフリーランスが仕事を受注するのに役立つビジネスマッチングアプリを3つご紹介します。
プロジェクトデータベースは、RDFN株式会社が提供する会社員、フリーランス向けのビジネスマッチングアプリです。正社員、フリーランスだけでなく、転職や副業、インターン生などを対象に、自由な働き方を選択できるプラットフォームを展開しています。
プロジェクトデータベースでは、応募のほか、面談の日程調整までプラットフォーム内で完結できます。料金は基本無料ですが、有料プランは個人アカウントとビジネスアカウントの2種類のプランがあります。
アイミツは、日本最大級のBtoB一括見積もりサービスです。3,000件以上の発注案件の中から、自分のスキルに合ったものを受注することができます。
また、発注側としては、希望に沿った発注先を最短翌日までに提示してもらうことができるため、短時間で複数の発注先を比較したい場合に最適です。
アイミツには専門のコンシェルジュが常駐しており、希望を伝えることで仕事のマッチングができます。
ready Crewはコンシェルジュが丁寧なヒアリングをしてくれる、他業種向けビジネスマッチングアプリです。コンシェルジュへの相談は無料で、領域を横断して仕事にマッチングが可能です。
パートナー企業は35,000社を超えており、発注数にも充分な数が確保されています。
ビジネスマッチングアプリを利用する際には、以下の5つについて理解しておきましょう。
それぞれについて解説します。
ビジネスマッチングアプリに登録されている情報は、基本的に自己申告です。そのため、全てが事実なのか、アプリを見るだけでは確認できません。また、アプリには限られた情報しか登録されていないため、テレアポや訪問をして直接先方の話を聞くのと比べると得られる情報量は劣ります。
そのため、マッチング後には先方とコミュニケーションをうまくとり、商談や情報集のための場を設ける必要があります。
ビジネスマッチングアプリは、新たな出会いや人脈を広げるきっかけを与えるものです。しかし、商談のためにマッチングをしたとしても、必ずしも成約するとは限りません。
顧客とマッチングし商談に至っても、なかなか結果につながらない場合は、先方に自社の商材を導入するメリットを適切に説明できていない可能性があります。また、アプリでマッチングする層が見込み顧客からズレていることも考えられます。
利用目的を見直し、アプリを変更したり、自社プロフィールの見せ方を改良したりといった工夫をしましょう。
都市部に比べて、地方ではビジネスマッチングアプリへの登録者が少ない傾向があります。そのため地方の企業は、同じ地域の企業とつながりたくてもマッチング相手が見つからないこともあります。ビジネスマッチングアプリよりも地元企業の交流会に参加するなど、地域に特化した方法の方が成果が出やすい可能性があります。
一方、地方の企業で都心の企業とつながりたい場合には、アプリを利用することで実際に足を運ぶことなく効率的にビジネスパートナーを探せるでしょう。
ビジネスマッチングアプリを利用すれば、必ず理想のビジネスパートナーが見つかるとは限りません。地域に限らず、登録者が少ないビジネスマッチングアプリでは希望条件に合う相手が見つからないこともあります。そのため、できるだけ希望の職種や役職の登録者が多いアプリを選び利用することが重要です。
また、マッチングするまでにお互いが確認できる情報は、企業情報や短いメッセージのみに限られています。企業情報からマッチングしたあとに、実際に話してみると求めていたビジネスパートナーとは違う場合もあります。条件に合うビジネスパートナーを見つけるために、公開する自社情報や相手を探す検索方法はブラッシュアップしましょう。
ビジネスマッチングアプリでマッチングができても、マッチングしただけでは自社の利益とはなりません。アプリはあくまでビジネスパートナーとの出会いのきっかけを作るものです。マッチング後には目的を達成するために自ら行動する必要があります。
例えば、商談を目的にアプリを利用した場合、マッチング後に商談のアポを獲得し、わかりやすい資料を用意して先方に自社商材を提案し、成約に至ってはじめて目的を達成したといえます。
ほかにも、人材を採用したい、発注先を見つけたいなどの目的に合わせ、マッチング後には対面またはオンラインでのアポを取り、積極的にコミュニケーションを取るべきです。
ビジネスマッチングアプリは、効率的にビジネスパートナーを見つけられるツールです。スマホやパソコンといった身近なデバイスで使えるため、忙しい経営者や営業マンでも移動中やちょっとしたスキマ時間に希望の相手とマッチングできます。ビジネスマッチングアプリを選ぶ際には何に活用したいかを明確にし、口コミや利用者数を確認し判断しましょう。
