監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
既存顧客のフォローは回っているのに、新しい購入者がなかなか増えないという悩みは多くの企業に共通します。
顧客創造に成功した企業は、これまでの常識とは違う価値を示して、需要そのものを新しく生み出してきました。

顧客創造の成功事例として、Apple・ユニクロ・スターバックス・任天堂・RevCommの5社を紹介します。顧客価値の捉え方や顧客化ファネル、価格設定、非顧客への注目など、自社で再現するための5つのポイントもまとめました。
監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
既存顧客のフォローは回っているのに、新しい購入者がなかなか増えないという悩みは多くの企業に共通します。
顧客創造に成功した企業は、これまでの常識とは違う価値を示して、需要そのものを新しく生み出してきました。

顧客創造とは、その名の通り、新しく顧客を増やす活動です。
既存顧客を維持することは顧客創造ではなく、商品やサービスの魅力を伝えて新しい購入者を増やす必要があります。
経営学者として知られるピーター・ドラッカーは、生前「企業の目的は顧客の創造である」という言葉を遺しました。
企業が存続するためには、顧客満足よりも顧客創造が重要であることを意味しています。
市場は常に変化しており、顧客満足ばかり追求していては市場の変化についていけません。
「企業を存続させるためには、企業自身が市場を想像して、未来を創出しなければならない」とピーター・ドラッカーは主張したのです。

顧客創造が重要とわかっても、具体的にどのようにおこなえばよいのかわからない方もいるでしょう。
そこで、この章では顧客創造に成功した事例を5つ紹介します。
Apple社は、電化製品やオンラインサービスなどの開発・販売をおこなっている会社です。
顧客創造に成功した事例のひとつは、iTunesの開発・販売でしょう。
iTunesとは音楽やビデオをダウンロードして再生できるアプリケーションソフトです。
従来は音楽を購入して聴く場合、CDショップでCDを購入してラジオで聴いたり、PCに取り込んだりする必要がありました。
しかし、iTunesの誕生によってどこからでも音楽をダウンロードできるようになり、CDショップに足を運ぶ必要はなくなったのです。
また、音楽配信やビデオ配信といったサービスのUIに一貫性を持たせることで、既存顧客にとって馴染み深いものとして、他社への顧客流出の防止に成功しています。
株式会社ユニクロは、衣料品の企画から販売までを一貫しておこなっている会社です。
顧客創造に成功した事例のひとつは、フリースの販売でしょう。
フリースはポリエステルの一種の繊維素材によって作られた衣服であり、薄い生地でありながらも、保温性が高い点が魅力です。
高機能であるがゆえに市場相場は高くなっていました。
しかし、株式会社ユニクロでは他社よりも高品質で低価格のフリースを提供したことで、「フリースといえばユニクロ」というイメージを植え付けることに成功したのです。
スターバックス社は、アメリカで発祥した世界最大のコーヒーチェーン店です。
コーヒー1杯の料金設定は他社よりも高めに設定していますが、サードプレイスを提供することで顧客創造に成功しました。
サードプレイスとは、自宅や学校・職場以外で顧客にとって居心地のよい場所のことです。
滞在時間に制限を設けずに、フリーWi-Fiを設置するなどして、居心地のよい空間を実現しました。
任天堂株式会社は、ゲーム機器やゲームソフトの開発・製造・販売をおこなっている会社です。
顧客創造に成功した事例のひとつは、Wiiの製造・販売でしょう。
Wiiとは2006年に発売された家庭用ゲーム機で、ボタン操作だけではなく、コントローラーを振ることでも操作できます。
直観的に操作できるため、ゲーム経験のない人でも気軽に手に取れるようになりました。
複数人で遊べるパーティーゲームも販売したことで、家族で遊べるゲームとして顧客創造に成功したのです。
株式会社RevCommは、録音機能や文字起こし機能などが搭載されているコールセンターシステムを提供する会社です。
興味関心の強い顕在層へのコンタクトが大半終わっており、獲得できる顧客は興味関心の薄い層ばかりという課題を抱えていました。
どのような企業にアプローチすべきか明確になったため、その会社の決裁者を探すことを目的に当社オンリーストーリーが提供している「チラCEO」の活用を決意。
その結果、サービスの利用開始から8か月で約100人の決裁者と会えて、顧客創造に成功しました。
その中には、月間数百万円を受注したものも。
参考:広告で獲得できない層へのABMで、100件のターゲット決裁者アポを獲得。
オンリーストーリーでは決裁者限定マッチングサービス「チラCEO」を提供しています。
月に一度定例ミーティングの開催、年間10,000件以上のマッチングに成功しているカスタマーサクセスからのご紹介など、貴社にマッチした企業を直接紹介させていただきます。
業務提携や協業先を手さぐりで探す必要もなくなります。
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成功事例からわかる顧客創造を成功させるポイントを紹介します。
顧客創造を成功させるためには、顧客価値とはどういったものか理解する必要があります。
顧客価値とは、顧客が商品やサービスを購入することで認める価値です。
顧客価値は必ずしも、商品やサービスの質だけに依存するものとは限りません。
前章で紹介したスターバックス社の例の通り、コーヒーだけではなく、居心地のよい環境といった顧客価値を提供しました。
つまり、顧客価値には商品やサービスを購入することによる機能的価値に加えて、商品やサービスを通した体験価値も含まれるのです。
ファネルとは、顧客が商品やサービスを認知してから購入に至るまでの流れを図式化したものです。
液体を注ぐ際に使用する漏斗に形が似ていることから、ファネルと呼ばれています。
見込み客が顧客になるまでの流れを理解できていないと、認知や興味・比較・購入のどのフェーズで見込み客が離れているのかわかりません。
問題のあるフェースがわかれば、見込み客が離れない施策を講じることで、より多くの顧客を獲得できます。
フェーズによって最適な施策は異なるため、顧客化ファネルを理解したうえで、どのような施策を講じるべきなのか検討しましょう。
価格を消費者のニーズに合わせることも、顧客創造のポイントです。
消費者のニーズを満たす価格を設定して顧客創造に成功した例に、起業家キング・ジレットによるジレットモデルがあります。
従来のカミソリは繰り返しの使用によって刃が摩耗した場合、カミソリごと新しいものに取り換える必要がありました。
柄の部分が使える状態であっても、丸ごと交換しなければならなかったのです。
そこで、キング・ジレットは柄の部分と刃が切り離せるカミソリを開発しました。
「刃は摩耗したけど柄はまだ使える」という消費者のニーズを満たしたことで、カミソリは市場の拡大に成功。
取り換える刃の部分は高めの料金に設定していたものの、丸ごと取り換えるよりも費用を抑えられるというメリットもありました。
顧客のイメージを明確にできていない場合、最適なアプローチ方法を実施できません。
前章で紹介したスターバックス社の例の場合「できるだけコーヒーを安く飲みたい」人にとってサードプレイスの提供による高価格の設定は、最適なアプローチといえないでしょう。
「コーヒーを飲みながらくつろぎたい」人を顧客像に設定したことで、他社と差別化できて大きな成果をあげられたのです。
顧客のイメージを明確に持つことで、どのような商品やサービスを提供すればよいのかがわかります。
多くの人に購入してもらいたいからと顧客像を不明確にしている場合、誰にも刺さらないものとなる可能性があるため、顧客のイメージは明確にしておきましょう。
自社の商品やサービスを購入していない非顧客が、なぜ顧客になっていないのかを考えることが顧客の創造に必要です。
非顧客の種類は、こだわりのない層と購入しないと決めている層・興味がない層の3つです。
一口に非顧客と言っても、購入していない理由は異なるため、それぞれに応じた施策を講じる必要があります。
商品やサービスにこだわりがなく、どの企業のものでもよいと考えている層においては「自社の商品やサービスを購入したい」と思ってもらえる方法を検討しましょう。
自社の商品やサービスを購入しないと決めている層の場合、購入しない原因を解消しなければなりません。
また、商品やサービス自体に興味がない層では、どのように興味をもってもらえるのか考えましょう。
企業の存続には、顧客維持も重要であるものの、新しい顧客を創出する顧客創造も必要です。
自社の商品やサービスを認知している見込み客は多いものの、なかなか顧客につながらない場合は興味・比較・購入の段階で問題があることが考えられます。
どのフェーズで見込み客が離れているのか、なぜ離れているのかを分析して、施策を講じましょう。
また、顧客のイメージが明確になっていない場合、誰にも刺さらない商品やサービスになってしまう可能性があります。
どのような人に自社商品やサービスを購入してもらいたいのかを明確にしたうえで、最適なアプローチ法などを検討しましょう。
最後に、当社オンリーストーリーでは完全審査制のビジネスマッチングサービス「チラCEO」を提供しています。
独自審査を通過した企業の決裁者と手軽にマッチングすることが可能です。
「気軽にスピーディーに決裁者とのアポイントを獲得したい」と考えている方は、ぜひこの機会に登録してみてはいかがでしょうか。
A. 顧客満足は既存の顧客に満足してもらう取り組みで、顧客創造は商品やサービスの魅力を伝えて新しい購入者を増やす活動です。
ピーター・ドラッカーは、市場が常に変化する以上、顧客満足ばかり追求していては市場の変化についていけないと指摘しました。
企業を存続させるには、自ら市場を創り出す視点が欠かせません。
A. 本記事ではApple、ユニクロ、スターバックス、任天堂、RevCommの5社を紹介しています。
iTunesによる音楽の買い方の変化、高品質で低価格なフリース、サードプレイスの提供、振って操作できるWiiなど、いずれも従来の常識を変える価値を示して新しい顧客を生み出しました。
A. 顧客価値とは、顧客が商品やサービスを購入することで認める価値のことです。
商品やサービスの質だけで決まるものとは限らず、購入までの手間や利用する場面なども含めて顧客が感じ取ります。
そのため、自社が良いと考える点と顧客が価値を感じる点がずれていないか確認することが重要です。
A. 認知・興味・比較・購入のどの段階で見込み客が離れているのかを、顧客化ファネルで確認しましょう。
流れを把握できていないと、どこに原因があるのかわからないまま施策を打つことになります。
離脱している段階とその理由を分析したうえで、対応する施策を講じることが近道です。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。