最終更新日: 2026.11.06
資金調達に強い顧問の探し方|役割と費用を26億円調達の経験から解説

資金調達に強い顧問は、資料の改善、面談の準備、交渉の助言を任せられる相手で、調達の実績と自社との相性で選びます。役割、探す経路、費用と契約の注意点、やりがちな失敗を当社の26億円調達の経験から解説します。

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

資金調達に強い顧問の探し方が分からず、誰に相談すべきか迷うことはないでしょうか。

この記事では、顧問の役割、探し方、費用と契約の注意点を解説します。

この記事の要約

  • 資金調達に強い顧問は、資料の改善、面談の準備、交渉の助言を任せられる相手です。
  • 探す経路は、調達を経験した経営者、VC・事業会社の出身者、士業や金融機関の3つです。
  • 投資家紹介の報酬は法令上の確認が要るため、契約前に弁護士へ相談します。

資金調達の顧問に任せられる役割

資金調達の顧問は、調達を代わりに行う存在ではありません。

任せられる役割を3つ挙げます。

事業計画と資料を投資家の目線で直す

資料を自社の目線だけで作ると、投資家が知りたい点が抜けがちです。

顧問には、投資家の目線で資料の弱点を指摘してもらいます。

当社は26億円の調達の中で、面談のたびに指摘をもらい、資料と説明を直しました。

顧問に初稿を見せ、投資家から出そうな質問を5つ挙げてもらってください。

面談の準備と交渉の場で助言を受ける

初めての面談では、聞かれる内容も答え方も読めません。

顧問には、面談前の想定問答と、条件交渉の場での助言を任せられます。

交渉の場に同席できるかは、顧問ごとに範囲が違います。

同席の有無と、同席時の発言の範囲を、契約前に決めてください。

投資家の紹介は有無と範囲を確かめる

顧問に期待が集まりやすいのが、投資家の紹介です。

投資家の紹介は、顧問ごとに有無と範囲が違うため、契約前に確かめます。

紹介の報酬を成功報酬にする場合は、法令上の登録が必要になることがあります。

契約の形は、事前に弁護士へ確認してください。

資金調達に強い顧問の探し方|3つの経路と見極め

顧問は、探す経路によって、出会える人の種類が変わります。

経路を3つと、見極めの質問を挙げます。

調達を経験した経営者から紹介を受ける

同じ段階で調達した経営者は、顧問の働きぶりを近くで見ています。

調達を経験した経営者から、実際に助けられた顧問を紹介してもらいます。

成果と相性を、経験者の言葉で確かめられる点が利点です。

紹介者には、顧問が実際に動いた範囲を聞いてください。

VCや事業会社の出身者は投資家側の目線を持つ

VCや事業会社の出身者は、投資する側の判断の流れを知っています。

投資家側の出身者は、何が評価され、何が見送られるかを具体的に話せます。

ただし、出身者でも、自社と同じ事業分野や段階の経験があるとは限りません。

過去に関わった調達の段階と分野を、具体的に聞いてください。

士業や金融機関は融資と手続きに強い

税理士や会計士、金融機関は、融資や補助金の手続きに詳しい相手です。

融資や補助金が中心の調達なら、士業や金融機関の相談窓口から始められます。

出資による調達では、投資家との面談を支えた経験が求められます。

出資を狙うか融資を狙うかを先に決めてから、窓口を選んでください。

初回の面談で3つの質問をする

顧問の候補との初回の面談は、相性を見極める場でもあります。

過去に関わった調達の段階、自社に合う投資家像、自社が準備することの3点を聞きます。

答えが具体的であるほど、実際の支援経験が深いと判断できます。

質問を紙に書き出し、複数の候補に同じ内容を聞いて比べてください。

費用と契約の確かめ方|やりがちな失敗

顧問の費用は、月額の固定と成功報酬で考え方が変わります。

確かめる点と失敗を3つ挙げます。

月額は公開されている相場で目安をつかむ

費用の感覚がないと、提示された金額が妥当かを判断できません。

公開されている相場情報では、経営顧問の月額は20万〜50万円程度が目安です。

元役員クラスで、月50万円を超える例もあります。

複数の候補から見積もりを取り、同じ範囲に置き換えて比べてください。

成功報酬は対象と範囲を書面で決める

成功報酬は、初期費用が低く見えるため、選びやすい契約です。

成功報酬は、何を成果とするか、何を報酬の対象にするかを書面で決めます。

調達額に連動する報酬は、法令上の確認が必要な場合があります。

契約書の案は、弁護士に見せてから署名してください。

顧問に任せきりで自分の言葉を失う

顧問が資料も説明も整えると、安心して任せきりになります。

投資家が見るのは経営者本人なので、説明は経営者が自分の言葉で話します。

顧問が作った説明を暗記するだけでは、深い質問で答えに詰まります。

顧問の助言は材料にして、最終の文章は自分の言葉で書き直してください。

顧問選びを調達後の成果につなげる視点

調達は、ゴールではなく、売上を立ち上げる出発点です。

視点を2つ挙げます。

調達後の売上の見通しまで見てもらう

調達した資金は、使い方を誤ると、短期間で赤字が膨らみます。

顧問には、調達額の使い道と、調達後の売上の見通しまで確認してもらいます。

当社は大型の資金調達後に急な増員を進め、月次の赤字が5,000万円を超えた経験があります。

調達後の6か月の売上と支出の見通しを、顧問に見てもらってください。

調達後の商談の入口を早めに作る

調達後に求められるのは、売上を立ち上げる商談の入口です。

オンリーストーリーが運営する決裁者マッチングは、審査を通過した企業の決裁者同士が直接つながれる仕組みです。

主力サービスの「縁CXO(えにシーオー)」では、定例の打ち合わせで狙う相手をすり合わせ、8,000名以上の決裁者から紹介します。

プラットフォームに登録されている決裁者以外にも、平野の人脈から決裁者をご紹介します。

一方で、商材の単価が低い場合や担当者レベルで決裁が完結する商材では、効果が出にくい傾向があります。

オンリーストーリーの事例▼

合同会社TFパートナーズは、法人向けの福利厚生サービスを始めたものの、多くの企業に知ってもらう方法が課題でした。

審査制の決裁者マッチングを導入し、経営層との面会を重ねています。

その結果、3か月で約40人の決裁者と面会し、2社と契約となりました。

サービスの価値は決裁者でないと伝わりにくく、社長や役員と直接話せる点を利点と評価しています。

導入事例▶ 3か月で約40人の決裁者と会い2社の契約につながった事例はこちら

代表・平野のnote▼

平野は、約2年前に会社の月次赤字が5,000万円を超えていたと振り返っています。

資金調達が難しくなる市況を受け、このままでは会社がつぶれると危機感を持ち、コスト削減や価格の見直しなどを進めたと述べています。

その結果、約2年で単月黒字を達成した一方、離職が進んだ時期もあったと説明しています。

資金調達の顧問と話すときは、調達後の収支の見通しも一緒に確認してください。

代表・平野のnote▶ 月5,000万円の赤字を約2年で単月黒字にした経緯を代表が語ったnoteはこちら

まとめ

資金調達に強い顧問は、資料の改善、面談の準備、交渉の助言を任せられる相手です。

探す経路は、調達を経験した経営者、VC・事業会社の出身者、士業や金融機関の3つです。

初回の面談では、過去の調達の段階、自社に合う投資家像、自社が準備することを聞いてください。

費用は月額の相場をつかみ、成功報酬は法令を確認したうえで、書面で決めます。

顧問に任せきりにせず、投資家への説明は経営者が自分の言葉で話してください。

調達後の商談の入口づくりも、早めに考えてみてください。


よくある質問

Q. 資金調達に強い顧問はどこで探せますか

A. 調達を経験した経営者の紹介、VC・事業会社の出身者、士業や金融機関から探せます。

出資を狙うか融資を狙うかで、向いている窓口は変わります。

まず、調達を経験した経営者に、助けられた顧問を聞いてみてください。

Q. 資金調達の顧問の費用はいくらですか

A. 公開されている相場情報では、経営顧問の月額は20万〜50万円程度が目安です。

元役員クラスで、月50万円を超える例もあります。

複数の候補から見積もりを取り、同じ範囲に置き換えて比べてください。

Q. 顧問に投資家を紹介してもらい、成功報酬を払えますか

A. 契約の形によっては、法令上の登録が必要になることがあるため、弁護士への確認が必要です。

投資家の紹介は、顧問ごとに有無と範囲が違います。

契約の前に、紹介の範囲と報酬の形を書面で確かめてください。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

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オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

そして最近では、経営者同士を直接つなぐ「顧問&コミュニティサービス」も新たにスタートしました。

私たちが大切にしているのは、単なるマッチングツールの提供ではなく、
一社一社の課題に寄り添い、"本当に意味のある出会い"をつくることです。

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